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281 :本当にあった怖い名無し:2009/07/24(金) 21:45:44 ID:SsHPf+ts0
俺が小6の時の話
 
友達と二人で学校から帰宅途中、いきなり友達が「あっ!!」っと叫んで前方に見える山を指して叫んだ。
なんだと思い、指差した方向を見ると、丁度、葉巻型のUFOが山の稜線の向こう側に消えていくのが見えた。
見えてた時間は、ほんのわずかだったが、UFOの機体が太陽光を反射して銀色に光っていたのが今でも脳裏に焼き付いている。

俺が友達に
「今のUFOか?!」
と聞くと、友達は何故かこう答えた。
「知らん!見て無い!!」
「え・・・・」
一瞬あっけに取られる俺。
「知らんって、おまえが先に見つけたんだろ?!」
「知らんもんは知らん!!」
その後も、口論を続けながら友達の家まで俺は付いて行きましが、結局友達は最後まで見た事を認めようとはしませんでした。

この彼の不可解な態度の理由は、後日判明する事になります。

ここまで読まれた方は、山の話じゃないじゃん!って思われるかもしれませんが、話はこの後、山が重要なファクターになります。

282 :本当にあった怖い名無し:2009/07/24(金) 22:48:45 ID:SsHPf+ts0
翌日、学校で皆にその話をすると大騒ぎになりました。
そこで、話は「あの山にはUFOの秘密基地があるにちがいない」
と言う、子供らしい展開になり、今度の日曜日に山に登って基地探索を友達五人ほどですることになりました。
その時に、最初にUFOを見つけた友達も誘いましたが、「いくかそんなもん!!」と、不機嫌な様子で断られました。

そして日曜日になり、午前中から集まった小学生五人が山を登る事になりました。
山と言っても、せいぜい標高100mぐらいの山ですから、あっという間に山道を登り頂上付近が見えて来るようになりました。

すると、山道の脇に少し開けた場所があり、鉄柵で囲われた小さな建物を発見しました。
レンガ造りの古そう建物で、びっしりとツタに覆われており、よく見ると鉄の頑丈そうな扉がありました。
「帝国陸軍○△×」と書かれた木の看板が扉の横に設置してあり、縦書きのその文字は、下部をツタで覆われていたため判読できませんでしたが、何故か友達の一人が
「きっと、火薬庫にちがいない!」と言い出したため更に小学生の好奇心を煽る結果となり、鉄柵を越える事になりました。

そして、鉄柵に皆が手を掛けて登ろうとしたその瞬間。
「こらっ!そんなとこ入っちゃいかん!!」
と言う、大人の怒声が聞こえてきました。
自分達以外にいない山の中だと思っていた俺は、かなりびっくりして声のするほうを振り返りました。
そこには、背負子に薪を積んだ老人が怖い顔をして立っていました。
「子供だけで、この山に入ってくるんじゃない!すぐに降りろ!」
と、更に怒られ強制的にその日は下山させられました。

しかし、一度火の付いた子供の好奇心は抑えがたく、皆で話し合った結果、来週の日曜日に再び山登りにチャレンジすることになりました。

翌日、学校で山登りに参加しなかった友達に話すと、参加人数がドンドンと増えて行き、採集的には18人ほどに膨れ上がり、
その大所帯で日曜日に山登りをすることに決定しました。

284 :本当にあった怖い名無し:2009/07/25(土) 02:03:13 ID:63c5/mrD0
そうして迎えた日曜日。
集まった人数は当初予定していた18人にはほど遠く、8人にとどまりましたw
少しがっかりとはしましたが、それ以上に、これから始る火薬庫と基地探索に胸がワクワクしていたのを覚えています。

今回も順調に山道を登り頂上付近まで辿り着きました。

・・・・が、しかし
火薬庫が見当たりません。
火薬庫があったと思われる開けた場所は見つけましたが、そこには草が生い茂っているだけで何もありません。
場所を間違ったかと思い、周辺を捜索しましたが全然見つかりません。
しだいに、新しく参加した友達の疑惑の目と非難の声が上がり、元から参加していた仲間との間で軽い喧嘩になったりもしました。

いつまでも喧嘩をしてても始らないので、UFO基地探索に切り替える事にし、再び頂上目指して登り始めました。

そして頂上の尾根に辿り着き、UFOが消えた辺り(山道から東の方角)を山の稜線に沿って探索したのですが、何も見つかりません。

だんだん、つまらなくなってきた俺達は山を降りる事にしました。
しかし、元来た山道を降りるのではなく、山道が尾根より先も続いていたので、この山道を降りると、どこに出るのか調べる事にしました。

285 :本当にあった怖い名無し:2009/07/25(土) 02:04:21 ID:63c5/mrD0
すこしばかり降りると、唐突に目の前が開けました。
そこは、30世帯ぐらいありそうな新興住宅地でした。
殆どが空き地で、家は5,6件しか建っていません。
(こんな山の中に住宅地??)
誰も、この住宅地の存在を知るものは仲間の間ではいませんでした。
何故か、その時に皆が無口になって言ったのを覚えています。

その時は、なんとなく違和感を覚え口数が少なくなった気がしますが、現在、当時の事を思い出すと不可解な点がいくつかあります。
・まず、住人の姿が見えません。
・洗濯物が干してあると言う生活感が一切見受けられません。
・住宅の庭には、一切植え木等のガーデニング類がありません。というか、敷地内は何も無い土むき出しの庭でした。
・しかし、各家庭に必ず車が一台停まっていて、全て黒色の車だったような気がします。
・上記の点は、5,6軒ある家全部に共通していました。

286 :本当にあった怖い名無し:2009/07/25(土) 02:05:12 ID:63c5/mrD0
なんとなく不安を覚えだした頃、仲間の一人が麓に降りるらしい舗装された道路を発見しました。
「とっとと降りて、どこに出るか調べようぜ!」と誰かが言いました。
皆も賛成のようでした。言葉には出さなかったけど俺と同じように不安を覚えていたようです。

そうして、その道を麓に向かって降り出した俺達は、やがて木々の間から見える、みなれた風景を発見しました。
「なんだ、ここに出るのかぁw」と、誰かが喋りだすと安心感からなのか再び皆でワイワイと会話を始めました。

しかし、その会話も長く続きませんでした。
丁度、山から降りる道路が麓の道路に合流する所に外部からの侵入を防ぐようにバリケードが築かれていたからです。
仕方が無いのでバリケードを避けるように草むらに分け入り麓の街にでました。
もう、誰も会話はしなくなり、その日はそのまま家路につきました。

翌日、学校で麓の街に住んでる奴を何人かを捕まえて、山の上の住宅地の存在を知っているか尋ねましたが、ほとんどの人は知りませんでした。
知っている人も、親にバリケードを越えて山に入るなときつく言われてたそうです。

・・・・そして、話はいきなり10年後に飛びます。
ここまではプロローグです。

295 :本当にあった怖い名無し:2009/07/25(土) 10:38:58 ID:63c5/mrD0
前回、話は10年後に飛ぶと言う話をしましたが、もう少し小6当時の事を補足的にしたいと思います。

あの住宅地を発見した日から、
「なんか変じゃね、あの住宅地?」
「麓にバリケードあったけど、簡単にどかせそうな物でなかったぞ。」
「じゃ、なんで全部の家に車があったんだろう。麓と行き来して無いのか??」
「つかさ、あそこ人住んでるのかな?」
「住んで無いなら、なんで車が置いてあるの?」
「そもそも、なんで二回目に登った時に火薬庫ないんだ?」
こんな感じの話題を参加した友達の間で、しばらくしていました。

(UFO)、(帝国陸軍火薬庫)、(変な住宅地)子供にとって想像を飛躍させるネタが満載なのに、その時は疑問は口にしても飛躍した事を喋る友達は一人もいませんでした。今思うと不思議です。

そして、その時体験したことを最初にUFOを発見した友達に話して見ました。
すると彼は、かなり驚いた様子で・・・
「おまえら、あの住宅地見つけたのか?」
「ええ?知ってるのっ!?」
「・・・・・」
「おまえも、あの山登ったんだ?」
「・・・・しらねぇよっ!!」
「だって今そういったじゃん!!」
「・・・・・」
それから、彼は参加した8人を、あからさまに避けるようになりました。
俺達は、かなり仲の良かったグループ(最初の五人と俺と、その友達)だったので、結構ショックを受けると同時に憤慨したのを覚えています。

やがて中学生になり、三年間クラスが彼と一緒になる事も無かったせいか、上記の会話が彼とした最後の会話でした。

10年後、彼から唐突に電話が掛かってくるまでは・・・・

299 :本当にあった怖い名無し:2009/07/25(土) 11:41:32 ID:63c5/mrD0
「よう、ひさしぶりw」
電話の彼の声は、少し興奮してるような感じを受けました。
「今から会えないか?」
そう尋ねる彼に同意して、近所の喫茶店で落ち合うことになりました。

俺達は、その当時別々の土地で暮らしていました。
彼は東京の大学に通うため地元を離れ、例の山登りに参加した他の友達も、進学や就職などで離れており、地元に残っているのは高校卒業して地元の企業に就職した俺一人だけでした。
そのためか、彼の声を聞くまで山登りでの体験を殆ど忘れてしまっていました。

「よう」と声を掛けながら喫茶店の椅子に腰掛ける友達。
「おう」と返す俺。
あまりに久しぶりなせいか、会話の無い居心地の悪い時間が二人の間に流れていました。
ウェイトレスが注文を取りに来た後で、我に帰るように彼が話始めました。
「あん時の事覚えてる?」
「うん、UFOのことだろ」
「あの時の事があってから、おまえや他の仲間避けるようになったじゃん」
「・・・・うん」
「まず、その事謝りたくてさ」
「うん、いいよもう気にすんな」
「それと、何故避けるようになったか、その理由も・・・」

そして彼は、あの当時の事を話し出し始めました。

300 :本当にあった怖い名無し:2009/07/25(土) 12:15:33 ID:63c5/mrD0
「俺さ、おまえと二人で見たのが最初じゃないんだUFO」
「実は二回目で、最初に見たのが、おまえと見た日から数日前の日曜日だったんだ」

彼はその日曜日、とくにやることも無かったので、家の前の塀に向かって一人でキャッチボールをしてたそうです。
ふと、視界の端を光るものが横切ったので、そちらに視線を向けると、二回目に見た時と同じような葉巻型のUFOが山の稜線に消えていくとこを見たそうです。消えた位置もほぼ同じ。

で、子供の考える事は同じなのか、その時彼も、消えたUFO探索を思いついたそうです。
それで近所に住む俺とか、他の仲間達を誘いに来たそうですが、一人も家に居なかったので、あきらめて一人で山を登りだしたそうです。

「山道の途中で火薬庫あった?」と、話に割り込む俺。
「その時は見なかったな。」
「その時??」
「まぁ、まて、話には順番があるから。」

306 :本当にあった怖い名無し:2009/07/25(土) 13:15:17 ID:63c5/mrD0
やがて彼は頂上の尾根に辿り着き、俺達と同じように尾根沿いを、しばらく探索したそうです。
しかし、何も見つからなかったので元の山道に戻り、俺達がしたように元来た山道を降りるのではなく、先に続く山道を降りたそうです。

そして彼も、その住宅地を発見します。
俺達が足早に去ったその場所を、気の強い彼は一軒一軒丹念に調べて回ったそうです。

「でさ、一軒だけ玄関が半開きになってる家発見したんだ。」
「まさか・・・・その家に入ったとか?」
そのまさかでした。彼はその家の扉を開けて玄関に入ったそうです。
普通の玄関と廊下と二階に続く階段があったそうです。
そこで彼は大声で、
「ごめんくださ~い」と声を掛けて見たが、何の反応もありません。
そこで彼は自分でも理解できない行動にでます。
「なんかさ、気づいたら靴脱いで家の中上がっちゃったんだ。」
「まじかぁぁ!」
「うん、最初は玄関先で声掛けるだけのつもりだったんだ。どうして上がっちゃったのか自分でも分らん。」

彼は、とりあえず玄関に一番近い部屋の扉のノブに手を掛けて開いて見たそうです。

308 :本当にあった怖い名無し:2009/07/25(土) 14:00:01 ID:63c5/mrD0
そこで彼が見た物は・・・・

それほど広くも無い部屋に、大勢の人が隙間無くびっしりと立ち尽くしていたそうだ。
誰も喋らず、ぴくりとも動かずに、ただそこに立っているだけ・・・・

「何人ぐらい、その部屋にいたの?」と、口を挟む俺。
「う~ん、よくは覚えて無いけど、30人ぐらいいたような。」
「あそこの住宅地6軒建ってただろ?」
「うん確か」と、返す俺。
「なんかさ、あそこに住んでる人達全員が一つの部屋に集まって、立ち尽くしてる・・・・そんな感じだった。」
「・・・・どんな人達だった?」
「全員俺から背を向ける形で立っていたから、顔は見ていない。でも、男も女も居たし、老人から子供まで色んな人達がいた。」

その異様な光景に、なかば逆切れ気味に彼は叫んだそうだ。
「ごめんくださ~い!!」
すると、彼の一番近くにいた中年ぐらいの男性が、ゆっくりと振り返った。

「で、どんな人だったの?」
「覚えて無いんだ。振り返った瞬間、気を失っちゃったみたいで。」

そして彼が目覚めた時、何故か山道に居たそうだ。
そばには俺達が最初に山登りした時に怒られた老人が立っていたそうだ。
近くには火薬庫とおぼしき建物も・・・・

310 :本当にあった怖い名無し:2009/07/25(土) 14:52:01 ID:63c5/mrD0
気がつくと目の前に老人が彼を見下ろしていた。
「大丈夫か坊主?」
返事を返そうにも声が出なかった彼は、うなずくしかなかったそうだ。
「あれ見ただろ?」
老人が指す(あれ)とは明白だった。住宅地の事だ。
もう一度うなずく彼。
「今日見た事は全て忘れろ。そして誰にも喋るな。」
住宅地の事を詳しそうなので質問したかったが、老人のただならぬ雰囲気から質問はやめて
「わ、わかりました。」
そう答えるのが、せいいっぱいだったそうだ。
そして、老人に見送られながら、彼は下山したそうだ。

「で、その数日後またUFO見ちゃうわけだおまえと。」
ようやく、彼が当時とった不可解な態度の意味が理解できた。
「俺あの時怖いし、混乱してるしで。それなのにお前とか他の奴らが無邪気にUFOとか山登りの事とか聞いてくるじゃん」
「うん」
「だから、ああゆう態度取るしかなかったんだ。」
「なるほど・・・」

「でもさ、あれから10年たったせいか恐怖も薄れてきてさ、不可解な体験をそのまま放置するのも耐えられなくなってさ・・・・」
「うん?」
「今回帰省したのを機に、法務局にいってきたんだ。」
「法務局?」
「そう、あの土地の不動産登記調べてきた。」
「ええ?」

311 :本当にあった怖い名無し:2009/07/25(土) 15:07:51 ID:63c5/mrD0
「でさ、凄い事発見したんだこれが。」

そう言うと彼は手持ちのバッグに手を突っ込み何かを探しているようだった。

「あれ、おかしいな?登記簿のコピー持って来たはずなんだけど?」
「忘れたのかww」
「みたいだなww仕方が無い明日また会おう。」
「で、発見って何?」と聞く俺。
「凄いぞ、でも登記簿見せてからでないと説得力ないから、明日説明するよ。」
「うおぉ~そりゃ楽しみだw」
「それじゃ、また明日ここで会おう。」
「うん、またな。」

それが、本当に本当に彼との最後の会話になった。

翌日彼は喫茶店に現れず、1週間後謎の失踪をとげる。
心配した親が警察に捜索願いを出したところ、山中の農道で親から借りっぱなしの車を警察が発見した。
その山中は、あの住宅地から1km離れて居ない場所だった。

314 :本当にあった怖い名無し:2009/07/25(土) 16:15:31 ID:63c5/mrD0
事件性を考慮した警察が消防団と共同で、車両が放置されていた周辺の山の野探しが始った。
それと同時に、家族以外で彼とあった最後の人間という事で、警察が事情を聴きに俺の家まで尋ねてきた。

喫茶店で会ってた時間とか、翌日約束したのに彼が現れなかった事とか警察に説明した。
しかし、二人で話した内容までは説明しなかった。
どう、説明していいか分からなかった。UFOとか帝国陸軍火薬庫とか山の住宅地の事を、うまく説明する自信が無かった。
同時に、本能が、
(あの時の事は、マジやばい。誰かに喋ったらいけないことなんだ。)
そう、訴えかけてくるようで、とてもじゃないけど警察に喋るきにはなれなかった。

でも、警察と消防団が周辺の山を野探ししてる事を知り、何度か警察の前まで足を運んだ。
(野探しするなら、あの住宅地を徹底的に調べてくれ!!)
でも、無理だった。そんなお願いをしたら、あの体験を全て説明しなくちゃいけなくなるからだ。

やがて捜索は打ち切られた。警察は家出で処理をしたようだ。
ご両親は、今でもその事を納得いってないと言う事を地方紙の記事で読んだ。
「息子は家出ではありません。何か事件に巻き込まれたんです。」
記事でそう訴えておられた。

今でも後悔をしています。何故勇気を出して説明しなかったのか?