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ここは廃旅館。

この旅館のトイレに幽霊が出るという。

俺は1人で旅館のトイレに向かった。

カビ臭い廊下をギシギシ歩くと、廊下の奥にそのトイレがあった…

俺は覚悟を決め、トイレのドアを開けた。

そこには…

首を吊った男がぶらさがっていた…

真っ赤な目が俺を睨み付けている。

間違いなく死んでいるであろうその男の口がゆっくりと動いて、この世の者とは思えない低い声で俺にこう言った。



「またお前かよ!」



全く…
(またお前かよ)は無いだろう…雰囲気が台無しだ。

苛立つ俺に、男は呆れた口調で言った。


「お前は二階の部屋で服毒自殺したんだろ。ちゃんと二階の部屋に居ろよ。」


男の言う事も分かる。
俺は男に言った。


「だってさ、もう二年もこの旅館には人がきて無いんだぜ…
暇で暇でしょうがないよ。」


と、その時だった。

廊下を誰かが歩いている音がした。

俺と男は素早くトイレに隠れた。

足音が近づく…

どうやらこのトイレに向かってるようだ…

男は首を吊って準備万端だ。

トイレのドアがゆっくり開いた。若い少女が真っ青な顔をして立っていた。

男は真っ赤な目で睨み付けながら言った。



「またお前かよ!」



それは裏山で自殺したエリちゃんだった。

エリちゃんは笑いながら言った。


「だって二年も誰もこないんだもん。退屈で死んじゃうわ。」


幽霊が死んじゃうわって…

俺がツッコミをいれようとしたその時だった。


誰かが廊下を歩いてくる音がした。


3人は素早くトイレに隠れた。

足音が近づく…

どうやらこのトイレに向かってるようだ。


男は首を吊って準備万端だ。


トイレのドアがゆっくり開いた。

そこには、頭に矢が刺さった落武者が立っていた。


男は真っ赤な目で睨み付けながら言った。



「みんな…そろそろ成仏しよっか!」