通常表示に戻る

空白・改行を保持して表示します。横にスクロールできます。

四人の男達に呼び出された悪魔が、男達に言いました。
「私を呼び出したあなた方の願いを、三つだけ
 叶えて差し上げましょう」

男達は我先に自分の願いを叶えてもらおうとしましたが
全員が願いを叶えてもらうためには、どうしても願いごとの
数が合いません。
男達はどんな願いごとをするか相談で決めることにしました。

「私は政治家だ。
 政治を行うには人間の寿命は短すぎる、永遠の命が欲しい」

「儂は商人だから金がいる。
 金があれば商品を流通させて、世の中を便利にできるぞ」

「自分は学者です。
 人が繁栄するには、もっと知識が必要だと思うのです」

「俺は乞食さ。
 特別なものはいらないが、人並みの暮らしをしてみたいね」

話し合った結果、もっとも必要のなかった乞食の願いごとを
諦めることに決まりました。
「世界のためなら仕方がない。俺は大人しく諦めるとしよう」



最初に政治家が前に出て、胸を張って悪魔に言いました。
「悪魔よ、我が国の政治のために永遠の命をくれたまえ!」

次に、商人が一歩、前に出て言いました。
「大規模な商売を行いたいんだ、使い切れない金をくれ!」

学者も前に出て言います。
「この世の真理が知りたいのです。
 どうか、あらゆる知識を与えてください!」



そして、最後に乞食が後ろで一言、言いました。
「ただし、俺に!」