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実は、起業をするまで飲食業で働いた経験はなかったのです。
ですから、「 何で創業しようか?」 と本当に色々悩みました。
創業したのが28歳ですが、起業を決意したのが23歳、5年間も
悩み抜いたことになります(笑)。もちろん天井をじーっと
見つめていただけではなく、行動は起こしていました。
大学(金沢経済大)卒業後は2年間、商社で働きました。
その後3年間事業選定をして起業することになるのですが、
起業するにあたって、考えていたのは 「 自分が楽しいと
思える事業をやろう 」 そして 「 ある程度大きな会社に
育てたい 」 ということでした。
学生時代にディスコでアルバイトしていました。今の若い方は
ジュリアナがぎりぎりだと思いますが、我々はマハラジャ
世代でした。いわゆる黒服のアルバイトだったのですが、
お客様に目一杯サービスをすると 「 今日は楽しかったわ 」
などと言われて笑顔で帰られるのですね。お客様が凄く
喜んでいただくのを見る度に、こちらも楽しい気分になる。
「おっ、彼女たちは俺のファンになったんじゃない?」などと、
ほとんどナルシストの世界ですね(笑)。
学生時代の楽しかった思い出からサービス業にしようと
ターゲットを定め、規模の大きい外食産業なら多くの上場
企業もありますし、大きな企業に育てることができると
考え外食企業を立ち上げることに決めました。
外食企業と決まれば、次は業態です。サービスを活かす
ことができて、ある程度の単価をいただけるのは何かと
いう観点から業態を決めようと考えました。商社を退社後に
業態選定のために半年ほど東京に行きました。たまたまと
いいますか、タイミング良くといいますか、当時牛角や
焼肉さかいが出始めた頃だったのですね。これは行けるん
じゃないかと思いました。
実は頭の中にぼんやりと 「 焼肉屋 」 があったのです。
学生時代に友人の父親に焼肉屋に連れて行ってもらったの
ですが、「こんなに美味い食い物があるのか」 と感動した
ことがあったのです。「焼肉ってこんなに高い食い物なのか」 と
逆の感動もしましたが(笑)。私自身肉が大好きでしたし、
リーズナブルに提供できれば絶対いけると思いました。
焼肉は単価が高い店が多く、牛角などが出始めたとは
いえまだ後発でもいけるだろうと考え、焼肉業態にしようと
決めました。
資金調達は自力でやりました。東京から戻ってきてから
地元の工場への派遣で2年半ほど働いて1000万円ほど
貯めました。お金を貯めるのは非常に簡単なことで、
使わなければいいんですよ(笑)。月に30万円貯めれば
2年半で900万円貯まるじゃないですか。それまでの貯金に
車を売った代金を加えれば1000万円になるんですよ。
当時は手取りで32~33万円くらいだったと思いますが、
その内30万円を貯蓄に回していたんです。正直、私の場合は
環境に恵まれていたと思います。両親と同居していました
ので、多大なる協力をしてもらいました。朝夕食は自宅で、
昼食は弁当をつくってもらっていました。飲み物も水筒を
持っていっていましたから、2年半の間コンビニにも入り
ませんでしたね(笑)。
よく 「起業するために苦労されたでしょう」と聞かれるん
ですが、私は苦労したと思ったことが1度もないんですよ。
遊びたい盛りの若い時でしたが、最短で1000万円貯めると
いう目標がありましたから。もちろんお金を使えるほうが
気持ちが良いですが、”今日は1円も使わなかった ”
”おっ今日で1週間1円も使わなかった ”というのも結構
気持ちが良いもんなんです(笑)。なんだかゴールに向かって
ちゃんと進んでいるなと実感ができるんです。これは、
起業を目指す方へのメッセージなのですが、『目標の
ゴールは短い方が良い』 ですよ。当時の生活も2~3年が
限度で、さすがに5~10年先の話になるとかなり厳しかったと
思います。当時を振返っても苦労どころか楽しかった
思いのほうが強いですね。
今、「 当時の生活をしろ 」 と言われたら・・・。できなくは
ないと思いますが、やっぱり嫌ですね(笑)。