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53 名前:クマの語り部 ◆81qjrg2Q.M 投稿日:04/10/15 23:40:38 ID:TcxJzNAV
島根そだちのクマタンは、とってもおやこうこうのよい子です
きょうもママンのために、いっぱい木の実をひろいあつめました

「これ、ママンといっしょにたべるんだよ
 でも、いっぱいあって持ちきれないや」
きょろきょろとあたりを見まわすクマタン
すると…

ごおー ごおー
じどうしゃがとおる音がきこえてきました
どうやら、ちかくに大きなみちがあるようです
木と木のあいだからひょこっとかおを出して、みちの方を見るクマタン

「わあ、大きなトラックだなあ
 あれなら、ボクの木の実もぜんぶはこべるよ
 やさしそうなおじさんだから、きっとのせてくれるよね」
手をふりながら、とことことみちにとびだしたクマタン
でも、つぎのしゅんかん…

「ああっ!」
トラックは止まらずに、そのままクマタンのからだをはねとばしました
じめんにおちたクマタンの上に、とびちった木の実がぱらぱらとおちてきます

「ああ、せっかくあつめた木の実が…
 ママンがよろこんでくれるとおもったのに…
 …でもボク、もうおうちには帰れそうもないや…」
目のまえにおちてきた木の実をひとつにぎりしめて、クマタンはしずかに目をとじました

山のおうちでは、やさしいママンが、いつまでもクマタンの帰りをまっていました