通常表示に戻る

空白・改行を保持して表示します。横にスクロールできます。

ミケノビッチは,毎晩のように窓辺に座るとフクロウの鳴き真似をする奇妙な趣味を持っていた。
そんなある日,ついにフクロウの声が暗闇から「ホーホー」と答えたのである。

それからである。
ミケノビッチとフクロウは,何年もの間,ホーホーを鳴き声をかけあうようになったのだった。
ミケノビッチは,毎晩ノートに,その鳴き声の抑揚やリズムを慎重に記録し,
ついに,フクロウの言葉を理解する糸口をつかみかけたと感じていた...

そんなある晩。
ミケノビッチの奥さんが,お隣の奥さんと話し合っていた。
「──うちの主人ったら,毎晩フクロウの真似をしているんですよ。男ってへんな趣味を持っているものですのね」
「あら?」
お隣の奥さんもびっくりしたように言った。

「うちの主人もですのよ」