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遺 言 (昭和二十年三月、母への言葉)

僕はもう、お母さんの顔を見られなくなるかも知れない。

お母さん、良く顔を見せて下さい。

しかし、僕は何んにもカタミを残したくないんです。

十年も二十年も過ぎてからカタミを見てお母さんを泣かせるからです。

お母さん、僕が郡山を去る日、自分の家の上空を飛びます。

それが僕の別れのあいさつです。

海軍少尉 茂木 三郎 命
神風特別攻撃隊第五神剣隊
昭和二十年五月四日 沖縄周辺にて特攻戦死
海軍第十八期乙種飛行予科練習生
福島県出身 十九歳