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444 名前: おさかなくわえた名無しさん 投稿日: 2007/10/04(木) 23:43:24 ID:mSiZ37Te
私(一課所属)
A男(私子のひとつ年下の後輩。二課所属)
B美(私子とは同期入社で仲が良い。二課所属)
Cさん(二課課長。A男、B美の直属の上司)

以前、私がOLをしていた時の事。

その会社では大きなフロアに一課から三課までが入っており、結構な大所帯。
でもひとつのフロアにいるといっても、仕事ではほとんど接点がないため、
課が違えば就業時間内に話をする事はほとんどない。

ある日、二課のA男が

「話があるんですが…今日は定時ですか?ちょっといいですか?」

と。別に用もなかったのでOKすると、
仕事が終わってから会社の駐車場に呼び出された。
A男とは今までロクに話をした事もなく(挨拶程度)、
仕事も関係ないしで突然呼び出された私は

「話って一体???」

って感じだったんだけど、駐車場で向き合った瞬間、

「結婚を前提に僕と付き合って下さい!!」

差し出した手の上には小さな箱…。
どう見ても婚約指輪です。

まさに青天の霹靂。
すぐに我に返って

「あの?気持ちは嬉しいんだけど、悪いけど…」

って言ったら

「僕が年下だからですか?僕は年の差なんて気にしませんよ!
 私子さんの気持ちは分かってますから!」


446 名前: 444 投稿日: 2007/10/04(木) 23:46:36 ID:mSiZ37Te
いや気持ちって…ワケワカリマセン。
もう向こうは

「さあ素直になってw」

と言わんばかりの満面の笑みで指輪を渡そうとしてる。
こりゃ駄目だと思って

「気持ちも何も、私はそんなつもりはない。お断りします」

みたいな事を優しくオブラートに包んで言った。

すると本当に拒絶されたと分かったA男は瞬時に顔色が変わり表情も一変。
あんなにいきなり人の顔が変わるのをその時初めて見た。
A男は蒼白で俯き、ブルブル震えながら

「だったらどうしてあんな思わせぶりな態度をしたんだ…!?」

思わせぶりな態度なんてまったく覚えがないので詳しく聞いてみると

「毎朝笑顔で挨拶してくれた」 ←そりゃ同僚なんだから挨拶くらいします
「いつも僕を見ていた」 ←見てません
「通路でもよく会った。わざと待ち伏せしてたんだよね」 ←気のせいです
「この前の飲み会では僕の近くに座った」 ←偶然です
「素敵な笑顔でお酌してくれた。僕に気がある証拠」 ←お酌は他の人にもしています

なんていうかもうテンプレ通り。
とにかくA男の勘違い、私はそんな気はないからと根気よく説明すると、
ブルブルしながらいきなり踵を返して走り去って行った。
翌日出社すると、入り口でA男とバッタリ。
一応普通に「おはようございます」って挨拶したけど、A男はそっぽ向いて無視。
あからさまに「ツーン!」って感じで、お前は小学生か!って突っ込みたくなる程。
まあ仕方ないか、別にいーや、と私もそのままスルー。
A男とは元々話もしないし、仕事も関係ないし、無視された所でまったく支障はない。

それはそれで終わったと思ったんだけど、その後段々妙な事になっていった。

448 名前: 444 投稿日: 2007/10/04(木) 23:53:24 ID:mSiZ37Te
5日くらいたった頃、デスクで仕事をしていたらCさんが突然話し掛けてきた。
仕事では関係ない、隣の課の課長が仕事中に話し掛けてくる事なんて滅多にない。
Cさんは気さくな人で、休み時間なんかは時々話したりしていたので、
なんだろう?と思いつつ軽い世間話なんかしていると、
タイミングを見計らったように

「ちょっと変な事聞くけど…前にA男くんと付き合ってたの?」

私、唖然。

「はあ…?A男くんですか?何でですか?」
「あ、いや…ちょっとね。で、どうなの?」

とCさんなおも食い下がってくる。
仕方なくつい先日交際を申し込まれた事、
でもきちんとお断りした事等を簡単に説明した。
Cさんは黙って聞いてたけど、

「そうか…やっぱりね。いや仕事中に変な事聞いて悪かったね」

とそのまま戻っていった。
「やっぱり」っていうのが気になったけど、
妙だと思いつつその日の話はそれで終わった。

それからまた数日たって、昼休みにB美が

「ねえ、ちょっといい?」

と私を人気のない会議室に引っ張っていった。
B美は周りに誰もいないのを確認してから、

「あのね…私子、最近A男くんと何かあった?」

私はまたA男か!!と思い、

「一体何なの?Cさんといい…A男くんがどうかしたの?」

と言うと、B美は

「え?C課長も聞いてきたの?…う?ん…そっかーそうだろうね」

と意味ありげ。
問いただすとしばらく躊躇してから、
困惑した様子でぽつりぽつりと話し始めた。

450 名前: 444 投稿日: 2007/10/04(木) 23:58:10 ID:mSiZ37Te
なんでもA男は二課の後輩、先輩、上司問わず、
休み時間だろうと仕事中だろうと誰彼関係なく捕まえては、
私の悪口を言いまわっているとの事。
その内容たるや

「あの女はインラン」
「とんでもない性悪のアバズレ」
「僕は結婚するつもりで付き合っていたのに、散々もてあそばれて捨てられた。
 最悪の女だ」

本当はもっとえげつない事を言っていたようだけど、
B美は私に気を使ってその辺は濁していた。
もう本気で開いた口が塞がらない。
私はA男の勘違いしてた事や告白してきた事、全てB美に事細かく話した。
B美は納得して

「成る程ね。うん、よーく分かった。二課の人達には私からちゃんと説明しておくから」

その後、B美は本当にきちんと話してくれたらしく、
何人か二課の人がきて

「おかしいと思ったよ。
 A男の事は気にしないでいいよ。誰も信じてないから」

と言ってくれてひと安心。
それ以来B美は二課の様子をちょくちょく報告してくれて、
CさんもA男を〆め、中には

「お前いい加減にしろよ!」

とA男を諌めてくれた人もいたとの事。
それでもA男はこりもせず

「あの女はアバズレなんだ!僕は捨てられた被害者なんだ!」

と相変わらずわめき続け、
とうとう最終的に誰からも相手にされなくなったらしい。

ところが話を聞いてもらえなくなったせいなのか、
それからA男は段々おかしくなっていった。

454 名前: 444 投稿日: 2007/10/05(金) 00:08:28 ID:oGCXvIiL
まず目つきがおかしくなった。
「逝っちゃってる」ような感じ。
表情はのっぺりとして、顔色は青白く、とにかく普通じゃない。
その上見た目だけでなく、言動も怪しくなっていった。
以前は大人しくて無口な方だったのに、
些細な事で大声を張り上げて怒鳴り散らすようになった。
後輩だけでなく、先輩や課長相手にまで。

明らかにA男がおかしくなっているようなのは皆分かっていたけど、
仕事はとりあえず普通にしていたので
関わらないように遠巻きにするしかなかった。
私も時々刺すような視線をA男から感じていたけど、
直接の被害はなかったし関わるのも怖かったのでそのまま放置。
もう挨拶もしないし、徹底的に無視してほとぼりが冷めるのを待つ事に。

でも同じフロアにいる以上、まったく接触がないようにする訳にもいかず、
どうしても近くに行ったり、すれ違ったりする事は避けられない。
そのうちA男と接近する度に、小声で何か言っている事に気が付いた。

初めは気のせいかな?と思ってたけど、
確かに私が近くに行くと何かブツブツとしゃべってる。
気になったので、ある日A男と偶然通路ですれ違ったので意識を集中させて聞いたら、
独り言のように小さな声で

「シネ…シネ…シネ…シネ…シネ…シネ…」

もう本気でゾッとした。
でも視線と言葉だけだし、暴力を受けた訳じゃないし…
どうしたもんかと考えていた所、突然社長から呼び出しを受けた。

社長室に行くと、社長が

「ああ私子さん、仕事中呼び出して悪いね。ちょっと話があるんだけどいいかな」

イヤ?な予感がしながら

「はい…なんでしょうか?」
「実はね、A男くんの事なんだけどね」

またA男かーーーーー!!!

461 名前: 444 投稿日: 2007/10/05(金) 00:17:29 ID:oGCXvIiL
私が黙ったままだったので、社長の方から話し始めた。
なんでもA男は、いきなり社長室に来て
散々言いまわっていた例の私の悪口を大声でまくしたてると、

「あんな性悪のアバズレ女をこの会社に置いておくのか!とっとと首にしろ!!」

とわめき散らしたのだと言う。

どうやら二課の同僚はおろか
上司(課長、部長クラス)にも相手にしてもらえなくなったのにブチ切れ、
とうとう社長に直談判しに来たらしい。

「もちろんA男くんの言う事は信じちゃいない。
 でもどうしてこういう事になったのか、事の経緯を詳しく教えてもらえないかな」

と社長。
私はヤケ気味にB美に話したのと同じ事をもう一度、
そして更に言葉での嫌がらせを受けている事も洗いざらい全部話した。
社長は最後まで私の話を聞くと、しばらく考えてから

「…分かった。もう仕事に戻っていいよ」

それから10日ほどしてA男がいきなり姿を消した。
机の上も何時の間にかキレイに片付いていて何もない。
B美曰く、A男は×県の支店に異動になったのだと言う。

後から聞いた所によると、社長は二課の課長や他の何人もの社員から
A男の異常な言動に対しての報告を受けていたらしい。
それでA男の突撃を受けて確信し、
最終的に諸悪の根源(?)である私の話を聞いて事実確認をしたと。
結果、首とまではいかなくても飛ばされたのはA男自身。

それっきり、二度とA男に会う事はなかった。
電話もメールも何もナシ。
B美も私も、しばらくして退職したのでその会社とはもう一切つながりはないし、
今はA男がどこでどうしているのか全く知らない。

もう何年も前の話ですが、私が出会った最悪の勘違い男でした。
長文失礼しました。