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633 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 12:20:20 ID:FKf0dJI2
初鹿野伝右衛門の旗指物

武田信玄の12人の使番は「白地に黒のムカデ」を旗指物とするきまりで、彼らは
「ムカデ衆」と呼ばれた。
しかし、ムカデ衆の1人・初鹿野伝右衛門だけは白地の旗指物を用いていた。
それを見た信玄は、
「ムカデ衆の中で白地の旗を指している奴は誰じゃ?なに、初鹿野伝右衛門じゃ
と。またアイツか。伝右衛門を呼び出せ!」とご立腹の様子。
「貴様は、ムカデ衆は「ムカデの旗指物」とする武田家の軍法は知っておろう。
なぜ、軍法違反したのじゃ!!」
それを聞いた伝右衛門は、
「ちっとも軍法には違反してません。」と言い旗指物を信玄に見せた。なるほど
、旗指物の隅っこに小さなムカデが描いてある。
これを見た信玄は、
「…。でもずいぶん小さいな。なぜ、他のムカデ衆みたく大きなムカデを描かな
いのだ?」
伝右衛門は、
「他の人と同じムカデを描いたのでは、戦場において、それがしの手柄が他の人
とまぎれてしまいます。ゆえに、わざと小さなムカデを描きました。」と平然と
答えた。
信玄は、それを聞いて大笑いしたという。
(武者物語)