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338 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2013/05/25(土) 21:10:01.77 ID:xuKsFIaf0
五月、田の水見回りには愛犬と一緒に歩く。
畦をこまめに歩いて見回れば、踏み固めることが出来て、
しっかりした畦になり、水漏れを防げる。
愛犬も、塗った畦から萌え出でたばかりの若草の感触を好んでいるらしく、
細い畦を喜んで先に進む。

時折振り返り、振り返り、(こっちへまっすぐでいいの?)と
自分に確認を取るように見上げる。
鍬を担ぎ、うなずく自分に愛犬は瞳を輝かせ、
大きく口を開け、ハアハアと笑っている。
彼は弾むように、踊るように先をゆく。

青い天空を、たっぷり水を張った水田が鏡のように映している。
まだ頼りなげな苗がそよ風に揺れる。
天と地の境目を我らはゆったり進む。
贅沢な朝の恒例行事だ。