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329 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 08:16:53 ID:557Au/5d
大坂冬の陣のころ京都所司代をつとめた板倉勝重の話。
年の暮れも近いある日、京都近辺で窃盗事件が発生し、現場近くの村に犯人がいることまでは
突き止めたが、そこの村の人たちは犯人をかばって情報提供にまったく協力しなかった。
業を煮やした勝重の部下が村人を拷問にかけるべきと主張したが、勝重はその意見を
採用しなかった。
勝重は村人を村の外れに集め、そこにある地蔵を指差して言った。
「盗みの犯人はそこの地蔵である。こんな悪さをさせぬよう諸君らに交代で
見張りを命じる」
信じがたい話ではあったが、所司代の命令とあれば逆らうわけにはいかなかった。
だが、大晦日の前の忙しいころに見張りをするのは辛く、たちまちのうちに
村人たちは辟易した。たまりかねた村人たちはついに窃盗の真犯人の名を挙げて
見張りをやめさせるように所司代の勝重にお願いした。
地蔵の見張りを命じたのは自白をうながすための策略だったわけである。