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491 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 21:10:28 ID:aJ/8pSFV
>>486
武田家滅亡の際、人質として甲斐にいた真田家の人々は、昌幸のいる岩櫃へと脱出した。
ようやく上野まで逃げ延びたヤング真田兄弟、辺りの景色に目をやる余裕が出てきた。

途中、雁ヶ沢という、断崖に橋を渡した地まで来た兄弟、戯れに
「この橋から、飛び降りる度胸のある者はおるか?」と供の者たちに尋ねた。

「では、拙者が。」赤沢嘉兵衛という侍が進み出た。
「翼を持つ雁でさえ、降りたら上がれぬというので、雁ヶ沢と言うのだぞ?人が上がるとか
ムリムリ 「 御 免 。 」

兄弟が言い終わるより早く、赤沢は落ちて行った。
信之も信繁も、血の気が引くほど驚いたが、もはやどうする事もできなかった。

騒ぎを聞いた昌幸は「赤沢ほどの者を、一時の戯れで死なせるとは何事ぞ!!」
と、繰り返し繰り返し、兄弟を叱りつけた。

ところが当の赤沢、涼しい顔で戻って来た。「ははは、これしきで死ぬ俺ではないわァ!」
皆、赤沢の度胸と運の強さを賞賛した。

しかし、今度は赤沢に昌幸の怒りの矛先が向けられた。
「そんなもの、たまたま助かっただけのことよ。この大事な時に命を粗末にするような男は、
わしの家臣にはいらぬ。顔も見とうない、消え失せよ!!」

勘当を申し付けられた赤沢は、3年後の神川合戦で手柄を上げ、ようやく帰参が
許された。 その後は沈毅な武士として家中に知られ、生涯に25の首を獲ったという。