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アンドレイ・チカチーロ


裁判での彼の態度は異常で分裂的であった。公判の最中にズボンを脱いで性器を露出させたり、
法廷に持ち込んだポルノ写真を高々と掲げたり、自慰を始めたり、ソ連当時の国歌を歌ったり、
ウクライナ語の通訳を要求した。ズボンを下ろして自分の性器を露出し、

自分は同性愛者ではないと叫び、自分が今までに自白した殺人を否定するかと思えば、
逆に犠牲者の数が少なすぎると言い出したり、挙句の果てに、「俺は妊娠している」
「あたしは女なのよ」「僕の脳はチェルノブイリの放射能に汚染されているんだ」などと
支離滅裂なことを口走るという奇矯な振舞いをし、嘲笑を誘う陳述を何度か行った。

法廷から「サディスト!」「人殺し!」といった罵声を浴びせられると、
チカチーロは声のした方へ笑いながら手を振った。
チカチーロの犠牲者の遺族たちは、彼に対する復讐を叫び、侮蔑の言葉を浴びせたが、
チカチーロもまた犠牲者や遺族をどぎつい言葉で嘲笑した。
遺族の一部はチカチーロを檻の中から出して自分たちの手で彼を処刑できる権利を要求した。

犠牲者の名前が挙がったとき、失神する遺族たちが数多く出た。被害者を侮辱する罵詈雑言を
浴びせたことで遺族の感情を逆撫でし、たびたび激怒した裁判長の
レオニード・アクブジャノフに退廷を命ぜられた。
また、チカチーロの弁護を担当した弁護士のマラート・ハビブーリンも、
チカチーロのこのような態度を厳しく批判した。
チカチーロは、精神異常による無罪を望んでいたのである。

「どうやって相手を苦しめるか、次から次へとアイデアが湧いてきて、実行するのが追いつかないほどだった」
アンドレ・チカチーロ  ソ連時代に52人を殺害し、94年に銃殺刑に処された実在のロシアの殺人鬼