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ライン川の渡し船の所に学者風の男がやってきた。
渡し守の少年に向こう岸まで船を漕いでくれるように頼んだ。
船の中で男は、みすぼらしい少年をつくづく眺めて


「君は字が読めるのかい?」

少年
「読めない」


「おやおや。君は一生の四分の一を無駄にしてしまったね。じゃあ計算はできるかい?」

少年
「できない。」


「これは困った。君は一生の半分を無駄に使ったのと同じ事だ」

船が川の中ほどまでに来たとき、大きな流木が船底に当たった。少年は学者風の男を見上げて

少年
「あなたは泳ぎが出来ますか?」


「いや、できない」

少年は首をすくめ、上着を脱ぎながら一言

少年
「あぁ。あなたは一生を全部無駄に過ごしてしまった」

少年が川に飛び込むと船底の水がみるみる溢れてきた。