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ある男が、自動販売機でジュースを買った。
カチャカチャと無機質な音を立てて、つり銭が清算される。
買ったジュースの蓋を開けながら、男はつり銭返却口へと手を伸ばした。
そのとき


チクリ


指先に何かが触れ、じんわりと痛み始める。
なんだ? 男は手のひらを返し、何かが刺さったと思しき指先を見てみると、
そこは裁縫針で指を刺してしまったときのように、ぷっくりと出血していた。
男はしゃがんで返却口を覗き込む。
…やっぱりだ。誰かのいたずらだな。
返却口の蓋に、長さ5cmほどの小さな裁縫針が貼り付けてあった。
それをそのままにしておいても良かったのだが、それでは気分が悪い。
男は裁縫針と、それを貼り付けていたテープを剥がした。
すると、テープの裏側に何かが書いてある。



「エイズの世界にようこそ」