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890 名前:鱆サン ◆TAKO/PnX/g [sage] 投稿日:2008/04/17(木) 21:15:28
私のパートナーはまるで機械のように無表情な女だ。
外見や性格は一線引いているようで感情がない。
しかしまぁ仕事自体もとても出来るので別に問題という事ではない。
若干遅れてしまったスケジュールは、すでに彼女が修正してくれている。
そのお陰で私はこんな時に煙草なんぞ吸っていられるのかもしれない。
しかしこのビルはわざわざ喫煙所まで降りるのが面倒だ。
すると「お疲れ様です」と事務的な言い方をしながら彼女が入ってきた。
しかし「おっかれさん」と返した私の言葉は彼女には届かず、吐いた煙と一緒に
空気清浄機に吸い込まれた。
彼女は私と人一人分の間隔を空けて壁に寄りかかると、バッグからシガーケースを取り出した。
綺麗に整列した細長いメンソールが彼女の性格を物語っているかのようだ。
それを工場のロボットのように、細長い指が1本掴み、無愛想な色をした唇まで運ぶ。
そして彼女はジッポを取り出した。
恋人から貰った、お堅い雰囲気とはほど遠い派手なジッポだ。
同僚達からの「似合わない」という不評にも、彼女は「これしか持ってないだけです」と返す。
そういう時でも照れやのろけの色は一切無く、淡々と返すのは流石である。
「相変わらずそれ使ってるのか」と意地悪く言ってみた。
「似合わないと思うのでしたら新しいのを買って下さい」
無表情に言いながら不器用に両手で火をつける時、彼女は一瞬だけ違う顔になる。