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 【宮古島】「新たな被疑者はいない―」。県警の再捜査の結果は、無罪判決が確定した女性以外に被疑者はいないという判断だった。検察が上告を断念した今、刑事裁判での真相解明はかなわない。同事故で死亡した少年の母親は1日、沖縄タイムスの取材に対し「息子の命を奪った犯人は確実にいるのに、誰も罪に問えない。こんなことが許されるわけがない」と怒りをあらわにした。

 「何のための再捜査だったのか―」

 自動車運転過失致死罪に問われた女性の、同罪での無罪確定後、県警による再捜査方針を報道で知り、ほんのわずかだが期待も持った。しかし、結果は事実上、事故当時の運転者に刑事罰を与えられないという最悪の結論だった。

 「犯人はあの車の中にいるのに、その犯人をあげられないなんて、誰のための警察なのか」「検察が最高裁に上告しなかった理由を知りたい」

 亡くなった少年の母親は、一審と二審で結果が真逆になった要因である警察、検察の捜査内容などを批判。「(無罪確定の)女性が犯人とするなら、なぜ最初から犯人と特定できる捜査資料を裁判で出せなかったのか。捜査ミスだ」と声を震わせ、無罪判決後に上告しなかった検察の方針に怒りをあらわにした。

 一審判決では、女性が自動車運転過失致死と道路交通法違反(酒気帯び運転)の罪に問われ、懲役3年を受けた。女性側の弁護人は、女性の逮捕後に娘=当時(15)=が運転したとする娘の自白書を警察に提出し、一、二審を通して被告の無罪を主張。

 捜査段階からくるくる変わる関係者の供述の信用性が争われた控訴審判決では、福岡高裁那覇支部が一審判決を破棄し、「被告が運転していた事実を推認させる客観的な証拠はなく、同乗者らの供述はいずれも全面的に信用できず、合理的な疑いが残る」として自動車運転過失致死罪について逆転無罪。酒気帯び運転については争いはなく、罰金30万円を言い渡していた。