1 ライトスタッフ◎φ ★ 2012/07/16(月) 10:50:54
ある日、友人に誘われてラーメン屋に行きました。ネクタイを緩めたサラリーマンが、
染みのついたスポーツ新聞をテーブルに広げて腕組みしていました。しばらくして
運ばれてきたラーメンには、薄く小さいチャーシューが浮いていました。メンマは
あまり好きでないので、友人の器に移してから食べました。
店を出てから、カフェ店に向かいました。この店のマスターは、いかに美味しいエス
プレッソを入れるかばかりを考えています。同時に、政治や経済などのつまらない
噺をする客を閉め出すことを生きがいにしています。それゆえ、イライラする言葉を
耳に入れずに、味に集中できます。初めて入ったその時から気に気に入った店です。
会計を済ませると、財布の現金がわずかになっていました。友人と別れてからATMへ
向かう途中、ふとこんなことを思いつきました。
「現金を使わずに生活することは可能だろうか」
そう思った時から、キャッスレス生活の始まりました。
家から外出する際の足は、JR、私鉄など電車。これらは携帯電話の中に入っている
suicaが使えます。路面電車にも乗ったのですが、これもsuicaで支払えました。
タクシーはほとんどクレジットカードに対応しています。念のため確認してから乗ります。
コンビニは、最も決済手段が充実しており、クレジットカード、suica、Edy等多数に
対応しています。切手など特殊な商品を除いて、現金はまず不要です。
買い物といえば、最近はAmazon、楽天が中心。今日も真夏の暑さに備えてこちらの
サーキュレーターを購入しました。この原稿を書いているMacBook Airは、アップル
ストアオンラインで、クレジットカード決済しました。
レストランも大抵クレジットカードが使えます。ジャンクフード系は電子マネーへの
対応が進んでおり、マクドナルドはDoCoMoのid、Edyが利用可能です。松屋の食券機は
suicaが使えました。
スタバに入った時は、現金を持たずに注文したあとで「しまった」と思いましたが、
「(携帯をかざすふり)これか、カード使えますか?」と聞いたら、クレジットカードが
使えました。カフェ系では、ドトール、Afternoon Tea、ルノアールは全てキャッシュ
レスでOKです(少なくとも私が行く店舗では)。
日常の支払いは、携帯4台、データ通信2台、Bフレッツ、各種ネットサービス、すべて
クレジットカードで支払っています。電気代もクレジットカードです。家賃等クレジット
カード非対応のものは、自動引き落とし、振り込み。ここでも現金で支払うことがありません。
いくつかの百貨店の友の会に入っており、三越はICカードで買い物が可能です。それ以外の
百貨店ではまだ紙の商品券もあり、そのため逆に現金を受け取る事態もありました。
「カフェドクリエ」は現金のみで、年貢の納め時かと思ったのですが、この日は仕事の
打合せだったので、先方の経費ということで、乗り切れてしまいました。(※続く)
2 ライトスタッフ◎φ ★ 2012/07/16(月) 10:51:13
>>1の続き
上記のように、実際、一切の現金を使わず、数日間、何の問題もなく生活できました。
しかし、先日、遂に現金を必要とする日が来ました。招待券を持って東京国立美術館に
行ったものの、荷物を預ける際にコインロッカーで100円硬貨が必要だったのです。
そのまま入ることも可能でしたが、うっかり背負ったカバンを「真珠の首飾りの少女」に
ぶつけてしまうと、ドイツとの国際関係が悪化しかねないので、現金を使わない生活には
一旦終止符を打ちました。
今回の試みによって、キャッスレスでも、生きていく上でほとんど支障がないということが
わかりました。それどころか、むしろ気持ちが楽だったように思います。現金は、落としたり
盗まれたりする可能性があり、知らずのうちに気を使っていたようです。現金を持たない
ことで、子供の頃、何も心配せずに近所を走り回っていたときみたいに、羽根のように
軽い気持ちで街を歩くことができました。
貨幣の誕生以来、人間は現金なしに生きることはできませんでした。しかし、長い間続いた
この常識が、ここ数年でくつがえされそうとしています。
一世紀も経てば、「昔、硬貨という金属を丸く平らにしたものを通じて…」と、教科書に
載るかも知れません。もちろん、その教科書も紙ではないでしょう。
◎執筆者/新田ヒカル http://hikaru225.com/img/portlait-nitta.j
作家、評論家。専門分野は投資、IT。
ベーシック・インカム研究所 代表。
ファイナンシャルプランナー。