コピペ運動会

流れなんか読まないよ。
昨夜、親父と飲みに出た。行ったのはそこそこの値段で海鮮が旨い居酒屋。
席に通されてふと隣のテーブルを見ると、マダムという表現がぴったりな雰囲気の
銀髪で彫りの深い顔立ちの女性。
こちらの注文を備え付けの紙に書いていると隣に料理が運ばれてきたようだ。
何を頼んだのかと見てみると・・・
冷や奴と毛ガニと冷酒ってwwwチョイス渋すぎwwwwww
マダム、お箸の使い方も相当慣れてる上に醤油のかけ方も半端なく上手い。
(醤油入れの空気穴押さえつつドバッと出ないようにしてた)、
あまつさえ箸で切り分けた豆腐の上に各薬味を均等に乗せ変える技量wwwww
そして冷や奴を堪能した後はもちろん毛ガニにかかる訳だが・・・
箸しか使ってない、殻にむしゃぶりつく訳でもないのにめちゃ綺麗に身をはがすマダム。
慌てたり急いだりする雰囲気は全くないんだけど、カニ料理でよく出るスプーンみたいな
のを使う平均的日本人より遙かに早いスピードで身を掻き出し、箸でつかんだ身を
時にはカニ味噌絡めて口に運び、陶然とした笑みを浮かべたと思ったら飲み込んだ後に日本酒をくいっと煽って(´ﾛ｀*)ﾌﾟﾊｰ
どんだけ慣れてますかこのマダムはwwwwww
ちょうどその辺りでこちらが頼んだオコゼ(生きているのを潰して、刺身唐揚げ赤出汁にしてくれる)
を店員さんが見せにやってきた。
「こちらのオコゼを調理いたしまーす」な感じで一種のパフォーマンスなんだけど、
それまでカニと酒にばっかり意識が行ってたマダムがオコゼに気づいた。

・・・・ガン見してる。


こっちはマダムの方を向いてないけど、
何あなたたちそのグロテスクな物体をどうするの的な視線が自分とオコゼの間をいったりきたり。
その後ほどなくして、マダムの方は他に頼んでた造り盛り合わせにビールを併せて楽しんでらっしゃった
んだが、その途中でさっきのオコゼの刺身がこちらに到着。
併せて注文した日本酒とｳﾏｰしてたんだが隣のマダムがなんか神妙な顔してオコゼの刺身を見てる。
ふと顔を上げたマダムと目が合ったので、笑いかけつつ少しいかがですか、と聞いてみた。
これは何のお造り？と聞かれたのでさっきのグロテスクなあんちくしょうです、と答えると
すんごい怖がってたんだけど、まずかったらこの日本酒で口直しを、といいつつマダムの杯に
こちらの日本酒を注ぐ。
それで意を決したのか、こちらの皿から一切れ刺身をつまみ上げるマダム。
グロテスクな見た目の割には身が綺麗ですね、と綺麗な英語でしゃべりつつ、山葵醤油でぱくっ。

（´∀｀＊）

マダムとたんに大興奮してマシンガンみたいな勢いで話しかけてくる。
ちょwww発音いいけど早口で聞き取れんwwwwww


とりあえず冷酒で落ち着かせて話を聞いてみると、
オコゼの刺身は白身で結構弾力もあり、見た目の割には上品な味なのがツボった模様。
マダムがさっそく店員捕まえてあれと同じのを、と注文したんだがうちらが頼んだオコゼで
その日の仕入れ分がなくなってしまったらしい。目に見えてｼｮﾎﾞｰﾝとしてたマダムなんだが、
ここでうちの親父がおもむろに俺らの席とマダムの席をくっつけて、俺らの食ってたもんを
真ん中に寄せ始めた。あっけに取られてる俺に、

父「一緒に食えばいいと言ってやれ」

そのまま伝えたらマダム即座に復活。親父に何度もお礼言いながらこちらの頼んだ色々にも
手を付けてもらう。
そして刺身も含めてその後のオコゼ（唐揚げ、赤出汁、肝の刺身）も何故か俺の分がマダム用にwww親父wwwww

マダムはイギリス人で、こちらの大学の教授と研究についての相談のためにこちらに来たそうだ。
日本語もほんの少々なら話せる、と言っていた。
日本の食事はすばらしい。あんなグロテスクな魚がこんなにおいしいなんて！といたくオコゼをお気に入りだったが
あんなものを食べようとするなんて、日本人は食い意地が張ってるのね、とウインクされた。やかましいｗ

そんな事を言うあなたにさっきみたいな反応をさせるオコゼってのはすばらしい魚ですね、と
やりかえしたら顔真っ赤にしてマダムが照れた。

帰国する前にもう一度ここに来て、今度はカニの代わりにオコゼのコースを堪能して帰ります、と
言ってました。