コピペ運動会

放課後、廊下に俺を呼ぶ声が響き渡る・・・


「日吉―――――！！！！！」


振り向いた俺を待っていたのは・・・


「・・・なんだよぶ！！」
「あはは～～奪っちゃったＶｖ」


とても可笑しそうに笑う女。
・・・・・・俺を呼び止めたこの馬鹿女は、何をやったかというと某ＣＭのように
パンダ・・・ではないがうさぎの人形を片手に俺の唇にそいつを押し付けてきた。
・・・・・・・・俺を馬鹿にしてるのか？








お前は馬鹿だろ









「あれれ？？日吉～？反応なしですかぁ？」
「・・・・・うるさい。」


この馬鹿女・・・大空　翼はさっきからパカパカと人形の口を動かし
しゃべりかけてくる・・・
はっきりいってかなりムカツク。


「ねぇ、ちょっと聞いた？うさちゃん。」
『うん。ぼく聞いたよ～翼ちゃんにうるさいっていった。』
「・・・・・・・」
「ひどいよね～」
『ね～』
「・・・・・・・・」
「でね、うさちゃん。私はこうおも「大空。」


あまりのうるささに俺はブチ切れ寸前。
目の前で、一人二役でうさぎとしゃべっている女を見て誰が切れないものか
俺は深い溜息をついた・・・


「およよ？溜息はいけないよ？溜息は。ハゲちゃう。」
「ハゲない。」
「いやわかんないよ？ね、うさ「そのネタはもうやめろ。」


「怒りっぽいなー」とか言ってる大空をものすごく殴りたい。
なんとかコイツをどっかにやりたくて走ってみるが・・・


「日吉。」
「！！！はい・・・」
「あっ、榊センセーだー！！」


運悪く榊先生に見つかる・・・
ここを廊下ということを忘れた俺が憎い
そして、榊先生を見て喜ぶ大空が理解できない。
もちろん、うさぎの人形をもちながら。
あんな明らかに趣味の悪いスカーフ巻いてる先生のどこがいいんだ？
あの人が自由にテニスをやればいいって言ってくれたけど
そのおかげで俺のかっこを見て女子が引いたのを俺は未だに覚えている・・・
まぁテニスに関係ないから別にいいんだが・・・別に。
榊先生は大空と楽しそうにしゃべってから俺の方を向き
怒ってきた。意味がわからない。


「日吉。」
「はい。」
「廊下を走ってはいけないと習わなかったのか？」
「いえ、習いました。」
「そうか・・・では、なぜ走ったんだ？」
「それはそ「あのですねセンセー。日吉はトイレに行きたかったのですヨ」


お　前　は　何　を　し　た　い　ん　だ　！　！　！　！　！　！（怒
俺を怒らせたいのか！！？？
大空はうさぎを顔の前にもっていき、うさぎの腕を俺に向け
とんでもないことを先生に言いやがった・・・
そこで「そうか。ならばしかたないな。」と納得する榊先生をすごく呪いたい・・・！！！
普段、榊先生は俺をどんなふうに見ているのかがとても不安になった瞬間だった・・・
俺はそんなにトイレを我慢している奴に見えるのか・・・？


「では、日吉行ってよし！！！（ビシッ」


アンタが行け。と思っても口には出さない。
出したら最後・・・俺は・・・どうなっているのだろうか・・・
考えるだけで寒気がする・・・！！
榊先生が廊下の角を曲がったら一気に疲れがどっときた。


「あははは～～日吉よかったねぇ！！」


ケラケラ笑ってる大空を殴ってもいいか？
とりあえず、俺は自分を抑えた。
冷静を取り戻すため、わかりきってはいるが聞いてみる


「何がだ・・・」
「怒られなくて。」
「そうだな。でも誤解されたぞ。」
「？」
「俺はトイレに駆け込みなんてしない！！」
「あのね、日吉。人は誰しもこんな試練を超えて成長するんだよ・・・」
「どんな試練だ、馬鹿。」


大空・・・頼むから・・・これ以上、俺を疲れさせるな・・・
俺が疲れた顔をしてると心配そうに俺の顔を覗き込んできた。


「日吉さぁ・・・最近テニス頑張りすぎじゃない？？」
「そんなことない。」
「そう？疲れた顔してるよ？」


お前のせいだと言おうとしたが
大空があまりにも心配そうに俺を見るので何も言えなかった。
あぁ・・・コイツもこんな顔すんだなって思った・・・


「気にするな。」
「うむ・・・日吉がそう言うならな。」


何様だお前は・・・
心配してた顔をしていたかと思っていれば
いきなりいつものヘラヘラ顔に戻っていた。


「日吉―・・・」
「今度はなんだよ・・・。俺、そろそろ部活行かなくちゃいけなねぇんだけど・・・」


大空が俺の腕を掴むから前へ進めない。
顔は俯いてるため、どんな表情してるかわからない
・・・それより大空・・・お前うさぎどうしたんだ・・・？
もってないぞ？
いつのまにか、大空の両手からうさぎの人形は消えていた・・・
だが、この場でこんなことを思う俺はとてもデリカシーがないということを改めて知った。


「・・・・・でもさ・・・ホント無理しないでね・・・」
「は？」
「日吉になんかあったら嫌だから・・・」


顔を上げた大空が言ってきた言葉に俺は反応できなかった
はぁ・・・俺はあんまりこいう場面に強くない・・・
大空の顔を直視できない俺ってそうとうかっこ悪い・・・
俺より小さい大空は俺を見上げている。
頬が少し赤くなっているせいだな・・・
だから俺もつられて恥ずかしくなるんだ・・・


「何度も言ってるけど！！私は日吉が好きだから、無理しないでほしいんだよね！！
　ま、ほどほどに頑張って！！！じゃあね！！！」


急に早口になり逃げるかのように走り去っていく大空。
あー・・・また言い逃げ・・・。
いつもといっていいほど帰りに言われる言葉。
よく飽きないなって思うけど飽きないでほしいと思うのが本音だったりする。
スタスタと一人になったので廊下を早歩きで歩く・・・


「あっ！！日吉――！！お前も今から部活？」


大空が去っていった方向から声。
この声は鳳だ
振り返り、確認する。
やっぱり鳳だ・・・
肩を上下に揺らしているところを見れば、走ってきたということがわかる。


「まぁな・・・お前も？」
「おう！にしても・・・日吉ってそんな趣味あったんだね」
「は？」


なぜか知らないが、鳳の顔が妙な笑顔に変わる・・・
なんだ？
鳳の視線をたどるとそこには俺のバック・・・
なにがおかしいんだ？
・・・・・・・・・・・・・・っ！！！！！！


「っあんの馬鹿女ぁーーーーーーー！！！！！！（怒」
「あはは・・・跡部さんには俺が言っとくよ！片瀬さんによろしくねーー！！」


俺のバックのポケットに入っていたのは、先ほど消えたと思っていたうさぎの人形・・・
大空はマジでなにしたいんだ！！！
急いで追いかける。
きっと今頃、してやったりという顔をしているんだろう・・・
そう思うと、とても・・・いやものすごく腹が立つ。
ホントに馬鹿だ。大空は馬鹿。
だがそんな馬鹿女を好きな俺はもっと馬鹿なのかもしれない・・・











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あとがき


ぅわっっ！！！！！！むずむずする！！！！！
何！！？？（知らないよ
え？青春？？
くっそ！！もっとヒロイン暴走させたかった・・・！！（やめなさい