コピペ運動会

保護した日は珍しく明け方に激しい雷雨があった今年の夏。
昼から出掛ける用事があり用意も出来ていたのになぜか出掛けられない。
アクシデントがあったわけでも行きたくないわけでもなく、何故か出られない。
結局、出発予定時刻から３時間程遅れて家を出る。
車通りの激しい狭い道を通るんだけど、案の定の渋滞で
次に信号が変わったら曲がれるかなーと外を眺める。
そこはバイパス沿いの道でコンクリ擁壁の上には桜並木が続く
春は綺麗な場所だけど、朝方の雨で道の端はかなり汚れてた。
その道端にグレーの汚いボロ布が落ちてる。
ゴミ、か…と思ったら…動いた!?
子猫!?
それがうちのお嬢さんとの出会い。
擁壁に沿ってうなだれ脚を引きずりながらヨロヨロと歩いてた。
正直、どうしよう!?と焦った。
車で出掛ける途中だし、気性の激しい子だと
子供のいる我が家で保護出来るの？
色々短い時間に激しく悩んだ。
でもそこは放っておけば必ず車に轢かれるしかない場所。

つか、なんでそんな場所に？どうやってそこに？
頭の中が？だらけだったど、信号が変わり動き出す瞬間に見た
カーブミラーの根元に蹲ってる汚い毛玉を見捨てる理由が見つからない。
本当は左折なのに右ウィンカーを出した私に
子供は不思議がって聞いたけど、
猫！としか答えられないまま停車出来る場所を見つけて
ハンドタオルを持って車から走り出した。
何故かあの日はハンドタオルを二つも持っていたんだよ。
夏なのにフワフワのフリースブランケットものせてて買物用の深いボックスにゴミ袋も車に乗せてたんだよ。
きっと野良猫の神様が私に用意させたんだよ。
今はそう思う。

信号が変わった時と同じようにカーブミラーの根元と擁壁の間に
うなだれて震えてるずぶ濡れの汚い毛玉を見つけた時にはホッとした。
すぐに抱き上げて車に走って戻ってから初めて顔を見たよね。
ずぶ濡れの身体からナメクジとアリを取って
毛にからんだ枯葉を外し泥で汚い身体を拭きながら話しかける
私の顔を黙って見つめてたね。
それからボックスの中にゴミ袋を敷き
フリースでぐるぐる巻きにして、いきなりドライブ。
ごめん、保護しても行き先は変えられない。
だって行き先には病院とペットショップもあるから。
病院で診察してもらって
カリカリや身の回りの物を買わないと帰れないんだよ。
旦那？大丈夫、猫大好きな人だから。
「えらいこっちゃ」って君の写メを送ったら、
猫欲しさに私が君を轢いて拉致したのかって
焦った天然だけど誤解も解けた。

私が昔から鳩やら亀やら色々拾ったりする話はしてたし
一緒になってからも亀とか色々助けたりしてるおかげで
免疫はついているようで野良猫の神様に頼まれた、
って言ったら納得してたから心配ない。

そんな出会いで迎えたお嬢さん。
もう彼女の居ない生活は考えられない。
家族一同で下僕街道を爆進中。