コピペ運動会

ほぼ奴の自業自得なんだけど聞いてくれ


ミサワは悪い意味で典型的なねらー思考がミサワキャラに乗り移ったような人間

とにかく自分のプライドを保つため、自分の所属するもの以外を積極的に貶めたがるやつ
ＤＱＮとか女がその対象になってた

「ＤＱＮは転落人生でどうせ生活保護受けなきゃ死ぬんだぜｗｗ人間のクズだは」
「女は自己中なクズばっかだは。男女平等（笑）女性様（笑）」

この発言のソースは２ちゃんであり、実際にミサワにＤＱＮや女の友達はいない
ＤＱＮや女が痛い目にあうコピペを毎日のように読み漁り、お気に入りは俺にメールで送られてきた


ミサワ発言も光っていた

「あー…ニコチン欲しいわー。お前マジニコチン持ってない？」
「大晦日と正月はダチと日本酒でオールだはｗｗ俺より酒に強い奴見たことねー（未成年）」

ミサワはとにかくNo.1であることに異常に執着していたため
与えられた仕事を必死の形相でこなし、
誰よりも早く「あーもう出来たわ。ダリーわ」とぼやくことに命を懸けていた

普通よりちょっと頭の回転が速いため、
死ぬ気で頑張れば一番に用件を片付けることができてたんだが
突然ミサワを大差で抜きさる人物が現れた

女だった
ミサワのストレスがマッハになった


その後、歩きながらミサワが背中を丸めてスマホをシュッシュしているので
ちょっと覗いてみると案の定２ちゃんの女が恥をかくコピペを読んでいた

余裕ぶっていてもやはり一位の座が奪われたことに怒り心頭なようで
突然舌打ちしたり、クソッと呟いたり、真顔でいかに女性がクズばかりかを語られた

普段は半笑いなのに今回は真顔なのでよっぽど頭に来ていたんだと思うが
どうせソースは２ちゃんなので適当に相槌を打つとミサワは一旦落ち着いた

「つーか、ま？昨日のオールでちょい頭痛かったしなｗｗ」
「てか必死で一位になろうとするあの女ｗｗ痛すぎんだろｗｗ」

ミサワそれブーメランブーメラン
しかしまぁ立ち直ったようなのでよかったよかった


と思ったらミサワはいつの間にかその女に惚れていた

一度だけその女と話す機会があったんだが、それで惚れたらしい
彼女を秀子とする

秀子「ミサワくんいっつも速いね」
ミサワ「……！？んべっ、別にぃ？てかキミも速いじゃんｗｗ」
秀子「ははは、まいったか。私達ライバルだねぇ」

その後ミサワの一方的な女叩きは影を潜め、矛先はおもにＤＱＮに向けられた
そういえばミサワが女と話すのを見るのは、結構長い付き合いだがこれが初めてだ


ミサワが秀子に惚れることに少なからず不安があった

秀子はとんでもなく頭がよかった
勉強ができるという意味の頭の良さというより、人間が出来ている
公平で客観的な価値観のおかげか、人格に難アリな人間を見ても
腹を立てることなく許せる仏のような人物だった

一度秀子と話したときその仏っぷりが垣間見え、すげー人がいるもんだと思っていたが
まさかミサワが惚れるとは思っても見なかった

ミサワが秀子と親しくなろうもんなら、ミサワの性格のひねくれ具合が必ずぽろっと露呈し
秀子に論破されプライドがズタズタになってしまう

しかしミサワは秀子と付き合いたくて仕方がないらしいので、ひとまず応援することにした


ミサワは惚れると、相手の身辺調査から入るらしい

ミサワは重度の○女厨で、黒髪ロング○女以外の女性は全て人間のクズというのが
ミサワの宗教観だった

○貞○女同士で結婚したいとかいう古きよき価値観ではなく
男は遊びまくってもいいが女は○女を守らないとクズという考えなため性質が悪い

というわけでミサワは早速俺に秀子の交際回数を調べろと命令してきた
ミサワは「付き合う＝絶対いやらしいセクロスをしている」という思考回路だったため
秀子に彼氏がいたと分かった途端手のひらを返すのは目に見えている

結果、秀子は白だった


ミサワはそれを聞くと、感想ほったらかしでひたすら非○女を貶める発言をし始めた
多分ミサワ的に秀子は合格で、自分と同じところに属していると認めたんだろう

ミサワは秀子と仲良くなりたいと悶々していたが、どうすればいいのか分からず
恋愛相談系の２ちゃんまとめを読み漁っていた

秀子が近くを通るとわざと大きい声で「なぁこの後お前（俺）んちで飲まね！？」と存在をアピールしたり
秀子が近くにいるといつにも増してミサワ発言が加速していた

秀子が四六時中誰かと馴れ合わないタイプの人間だと知ると
「群れでしか行動できない人間ってクズだは」と秀子と別タイプの人間を貶める発言をするので
かなり秀子を気に入っているのがうかがい知れた



当然ミサワはイケメンなんだよな？



>>14
肥満体系　あと鼻の下の線がやたら黒ずんでいて印象的


ミサワは秀子と話すときかなり挙動不審になっていたが
秀子が話を盛り上げ会話はかなりスムーズに進んでいた

秀子の気遣いに気付かないミサワは自分の会話スキルを過信し
この時期他のカワイイ女の子にやたらと話しかけに行っていたが
やんわりと断られ「糞ビッチ女はクズばっか！！！」と落ち込んでいた

ミサワはついに秀子にマンガを貸す約束をしたらしく、前日まで明らかにテンションが上がっていたが
当日ミサワは下痢をこじらせ欠席
秀子が俺にミサワのことを聞きに来たついでに、ミサワについて少し話をした



年齢を



>>15
当時ミサワ18歳です


俺「ミサワのことどう思うの？」
秀子「あんまり出会ったことがないタイプだけど、純粋でいい人だと思うよ」
俺「なんかいっつも変なこと言ってるけど」
秀子「ミサワ君の経験や価値観に基づいてるんだから、それも一種の個性だよ。
　　　　本人は本気でそう思ってるんだから、頭から否定するのはよくないと思うな」

ミサワを恋愛対象として見ているというより、秀子はなんか優しい幼稚園の先生みたいな感じだった


確実に秀子はミサワに惚れられていると気付いているようだが
「結局ミサワに告白されたらＯＫすんの？」とは聞けなかった

秀子に「そういえば、ミサワくんとメアド交換してなかったね。俺くんから伝えてくれるかな。
お見舞いの言葉もお願いね」と頼まれ、その夜ミサワに秀子のメアドを伝えると
「メアドかよ糞めんどくせぇ」と返信が来た
お前絶対嬉しいくせにうぜぇ奴だな

その後、ミサワと秀子が二人で映画を見に行くことになったという話を
秀子の友人から聞かされる


その友人も仏の友人をやってるだけあって、はっきりと悪口は言わないタイプだった

しかしあのミサワの発言を見ていれば当然だが、あまりミサワのことを快くは思っていないらしく
あの歪んだ女性観でデートは大丈夫なんだろうかと心配していた

多分気に食わないことがあれば秀子も即糞ビッチ扱いされるんだろうなぁと話したが
ミサワに何を言っても、元からそういう性格だからなぁと諦めムードで終わった

ミサワにデートの様子をときどき報告してくれと頼んでみたが、
「は？なんで？は？」と返され結局断念した


そしてミサワはやらかした

翌週の月曜日、ミサワは何故か欠席しており、秀子の友人に声をかけられた

友人は「ミサワからなにか聞いた？」と真剣な顔をしているので何かあったのか訊ねると
ミサワは秀子を襲おうとしたらしい

２ちゃんの恋愛相談まとめを読んでいて「女は強引に○○プされても本当は嬉しい」とか書いてある
アホなレスをミサワは鵜呑みにしたらしく、実行に移してしまったそうだ

悪い方向に限ってミサワは行動的になるところがあり、一度こうと思い込むと価値観はなかなかひっくりかえらない
本気でアスペなんじゃないかとたまに思うが、いくらアスペでもこれは許されない

そのとき秀子に諭され犯行は未遂に終わったらしいが、いくら仏の秀子もこれは傷つくだろ…


「マジかよ…」と俺が言うと、秀子の友人は半分涙目になっていた

「あんな人おかしいよ、あれでもまだ自分が正しいと思うようなら本当に信じられない。
　あんな考えの人がいるなんておかしいよ」
と今にも泣きそうになっていて、事の重大さを思い知った

その後全く関係のないところで秀子を見かけたが、嘘かと思うほどピンピンしていた
普段以上にニコニコしているのを見ると、ミサワのことを聞ける様子では無かった

そしてミサワがやらかしたという噂は周囲に広がり始める
秀子の友人曰く、多分アイツだという噂好きの人物がいるようだが
人の口に戸は立てられないし、この話に限っては皆に知られたほうがいいような気もしていた



まぁ、限りなく犯罪に近いからな…。ミサワ。2ちゃん歴浅かったのかねえ…。


なんでも鵜呑みにするやつっているんだな…



翌日、ミサワは何事も無かったかのように学校に来た

俺を見つけるといつも通り猫背のままにやっとして「よぉ」と片手を挙げ
俺がいつも通りに返すと安心したのか駆け寄ってきた

秀子のことを何か言うのかと思ったが、２ちゃんまとめで見たクズＤＱＮの話をし始めたので
コイツはこういう奴だったのかと内心落ち込んだ

俺からは何もいう気になれず、秀子の友人に後はまかせることにした
一度ミサワのそばを離れ、あとで戻ると友人とミサワが言い合っていた


秀子の友人はネットや２ちゃん方面に明るいらしく
そういう思考回路の人間がネットでは多数いることも知っていた

二人の言い合いは秀子の友人が優勢のまま進んでいた
始めはミサワがキョドっていたが、突然「死ね糞ビッチ！！」と叫んだり
終始見ていられない光景だった

「自分以外のものを貶めないと気がすまないの？ミサワくんってすぐに否定から入るくせに
自分が嫌いなものの情報は鵜呑みにするんだね？実際女やＤＱＮに何か酷いことされた？
にちゃんねるの書き込みで、世の中全て悟った気になれるんだね」

「てめーみたいなのがクズなんだよ！」

「じゃあミサワくんが思うクズな人の数かぞえてみてよ。嘘かほんとかわかんないコピペでもいいから。
　何人？10人？20人？人口の数だけいる？ほんとに皆クズ？」

秀子の友人が２ちゃん用語とかをバンバン使って喋ってるので、なんかもう圧倒されてた


二人の言い合いの最中、周りは俺のほうをチラチラ見ていた
ミサワと仲良くしてるから、コイツも同じ思考か？とか思われてるのかと考えると
縮こまりたくなった

多分言い合いを聞いてる周りの人々もミサワの噂は知っているので
軽蔑する目で見たり秀子の友人の２ちゃん用語に「えっ？」となったり
めちゃくちゃな光景だった

「何を言ったって、どんどんクズになっていってるのはあんたでしょ！？」と言われ
ミサワは立ち上がって椅子を蹴り飛ばした

その瞬間怒鳴っていた友人もヒソヒソ言っていた周りの人間もシーンとなり
ミサワは部屋から出て行った


ここでミサワを追いかけようか迷ったがやめた

友人を裏切るようだが、ここで追いかければ俺もミサワと同類に見られるような気がして
それだけは嫌だった

ミサワが蹴った椅子が誰かの脚に当たり、しゃがみこむ人や
秀子の友人が泣き出して周りを囲む人や、今までに経験したことが無い状況で
耳がキーンとして吐きそうになった

ミサワが嫌いまくっていたＤＱＮが「アイツ、糞だな」と友人に話しかけているのを聞いて
俺もいてもたってもいられなくなり、部屋を出た


結局その後ミサワは人間不信になり学校に来なくなった

ますますネットに入り浸ってるのか、無気力になってるのか
ミサワ発言のとおりニコチンを摂取したり日本酒を飲んでいるのか
どんな性格になってるのかは分からないままだが
ミサワは将来ゲーム会社に就職すると言っていたのでその勉強をしているのかもしれない

にちゃんでミサワと同じような書き込みを見ると、未だにふとミサワのことを思い出したりする
何事もネタで言うくらいにしとかないと、ミサワみたいに鵜呑みにする人間も出てきますよって話でした



地獄のミサワは、あれはネタだから笑えるけど、リアルにいたら、本当に嫌になるという事がよくわかった。


リアルにいるウザイ奴をデフォルメしてるから笑えるんじゃないの…


本当に自業自得だったな