コピペ運動会

俺がとある大学の学生寮にいた頃の話
その寮は結構古い建物で個室はあまりなく､
俺のような貧乏学生は２､３人の相部屋で過ごしていた
俺のいた部屋も､俺の他に2人の学生と一緒だった
その二人といつしか気が合い､その部屋でよく酒を飲むくらい親しくなった

9月も終わりの頃のある夜､この部屋に一匹の大きなｶﾏｷﾘが迷い込んできた
部屋にいた俺と同居の友人たちは暇を持て余していたので､
そのｶﾏｷﾘにいろいろと悪戯をして遊んでいた
妙にお腹のあたりがﾊﾟﾝﾊﾟﾝに膨らんだｶﾏｷﾘだった
俺と友人たちはお酒を飲み､ｶﾏｷﾘを弄りながら､夜遅くまで騒いでいた･･･

やがて､朝になった
俺と友人たちは酒を飲んでいるうちに､いつしか部屋で眠りこけてしまっていた
窓からまぶしい朝の光が差す中､ﾃｰﾌﾞﾙを見ると､
昨夜のｶﾏｷﾘがまだ生きていて､こちらを睨んでいた
ｶﾏｷﾘのお腹を見ると､あれほどﾊﾟﾝﾊﾟﾝに膨らんでいたのが､
いつの間にかしぼんでいた

数日後､相部屋の友人の一人が､大学の近くの川で､
溺れて亡くなったと警察から話が来た
警察の関係者が､友人に自殺するような動機があったかどうか､
俺に聞いてきたが､もちろん､そんなものがあるはずがなかった
俺もあまりに急な友人の訃報だったので､心の中の整理がつかず
警察の関係者に､友人の入水自殺のことを逆にいろいろと聞いてみた

警察の人たちはこう言った
｢○○君（友人）が川に入っていくのを見た証人がたくさんいるのだが､みな口をそろえて
まるで何かに操られているかのように､○○君は無表情のまま川に入っていったそうだ･･･｣