137 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:2014/10/17(金)13:52:24 ID:PKdW33aiz
10年近く前のことだけど、ダイエット目的で家のすぐ近所の小さなボクシングジムに通ってた。
平日は仕事帰りの20時くらいに行って、
ジム終業の22時まで頑張るっていうのが定番の流れだったんだけど、時々変なことに遭遇した。
22時になって練習スペースに誰もいないのに、マットの床がキュッキュと鳴りだしたり、
サンドバッグが揺れ出したりした。
他の人もいないし窓も開けてないのに、フワッと汗臭い熱い風がすぐ脇を通っていったりした。
土日にジムでよく会うおじちゃん会員に、時々そんな変なことがあるという話をすると、
「ちょっと前だけどね、試合前に死んじゃった選手いたんだよ。若い子でね、まだ6回戦で。
会長も目をかけてて、本人も試合張り切ってたんだけどね。
事故だったんだけど、即死でね。みんな葬式で話したんだよ。
『あー死んだって気づかないで後楽園来ちゃうんじゃない?』なんてね。
そうかそうか。まだ試合前だと思ってるんだなーもうとっくに終わったのになー」
なんて言ってた。
オカルト半信半疑主義だったけど、この話を聞いてもう「俺、初遭遇!!」と燃え上がった。
ジムの会長に言ったら、
「その話よくされるけど、近くのバイパスを大型車走るとこの建物揺れるんだよね。
ここももうボロボロだし、家鳴りもすれば隙間風も吹くし、サンドバッグも揺れるよ。
世界チャンピオンでも出せたら改築出来るのになー君なりなよー」
と言われた。
一気にガッカリして、
その後は「今日またサンドバッグ独り揺れしてますねw」なんて笑い話になった。
その後も平日遅くまで練習し、減らしてはまた増える体重と戦った。
家の本当に近所なので、窓を開ければ少し遠くにジムの窓が見える。
「今日またサンドバッグ独り揺れしてますねw」なんて話した日には、
夜中になっても会長が家に帰らないで
じーっと練習場を眺めてるのに気付いたのは、しばらくしてからだった。