無人の森の中で木が倒れたら、音はするのか
コピペ投稿者:名無しさん
投稿者ID:lFPOFLUD
コピペ投稿日時:2023/07/05 09:57
コピペ投稿日時:2023/07/05 09:57
11: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/11/21(土) 22:11:36.27 ID:ii0qE2iTO.net
フレドリック・ブラウン「叫べ、沈黙よ」
無人の森の中で木が倒れたら、音はするのか。という有名な、たわいもない議論があるが…
17歳で農場に嫁いだ女性、24歳で死去。
農場の使用人の青年と駆け落ちしたと見られていたが、
夫が保安官にそれを訴えてから一ヶ月後、新しいまだ未使用の燻製小屋で、
青年と一緒に餓死していたのを発見される。
燻製小屋のドアの南京錠は、最初はただ掛け金に掛けてあった。
夫はある日、盗まれたり落ちて見つからなくなったら大変だと、施錠したそうだ。
夫は、妻と使用人がそろって消えたと保安官に訴える前、
最近耳が痛くなって今では何も聞こえない、と医者に訴えていた。
夫は保安官に、耳の聞こえない者特有の勝手なまくし立て方で訴えたそうだ。
村人の何人かは夫が本当は健常者で、潔白な二人を燻製小屋に閉じ込めて餓死させたと信じているが、
保安官は証拠がないからと事故死扱いにしている。
「お客さん、どう思いますか。耳の聞こえない男がいる森の中で木が倒れたら、音はするんでしょうか。
また、その男が本当に耳が聞こえないかどうか、わからない場合には…。
彼女は夫に虐待されていました。結婚するまで猫を被っていたんですよ、
弱いものにだけいくらでも強くなるDV野郎なんです。
夫に虐待されている妻が真っ当な男に愛されたら、当然その男を愛し返すじゃないですか。
…いいんですよ、どうせ聞こえないんですから。
奴がそう言って医者にかかったんですから、聞こえないんです。
聞こえないくせに噂が気になるようで、こうして毎日のように駅に来るんです。
だから私はこうやって、会う人ごとに吹聴してやるんです。
…ひどい死にざまでした。燻製小屋はコンクリ製で、壁もドアも厚いんです。
二人はどうにかして、ドアの厚みの半分までは掘り抜いていました。
…私は、奴が早く首を吊ればいいと思ってます。
だからこうして、聞こえよがしに吹聴するんです。
私の願いはいずれかなうでしょうよ。
死んだ…奴に殺された妻は、私の従姉なんです」
駅員は都会の客に、こう語った。
都会の客から見ても、駅員の願いは近いうちにかないそうだった。