共通の知人の結婚式で、前に付き合っていた女性に会った。もう数年前のことだ。
私たちは大学の同期生で、お互いが初めて付き合う相手だった。
二十歳から付き合い始め、20代の大部分を二人で過ごした。同棲していた期間も長かった。
20代の終わり、彼女が突然別れを切り出し、部屋を出て行った。会うのはそれ以来だった。
彼女は美人ではない。ファッションに力を注ぐタイプでもない。
しかし彼女は、なんというか、非常に素敵になっていたのだ。
その時だって別に美人ではなかったが、彼女を綺麗だという人がいても私は全く驚かない。
付き合っているときはあんなにもっさりしていたのに。
私にはその時点で、特定の恋人がいなかった。それで思ったのだ。
彼女とは趣味が合うことも分かっているし、一度は別れたが共に積み重ねた10年からの歴史があるわけで、
もう一回付き合ってみてもいいんじゃないか、と。
もしも彼女に彼氏がいたとしても、そいつには私の何分の一かの歴史しかない。
しかも私は転職に大成功を収め、今や彼女と付き合っていた頃の3倍の収入を得ている。勝ち目はある筈だ。
友人に頼んだ根回しも功を奏して、パーティーが終わった後に彼女と二人で話す機会を得た。
近くのカフェで、向かい合って座る。私は柄にもなく緊張していた。
とりあえず、付き合っている男はいるのか聞いてみる。答えはイエス。まあ、いい。何とかしてみようではないか。
ここはひとつ端的に切り込んでみようと考え、私はストレートに言った。
今日、久しぶりに見たら綺麗になっていて驚いたよ。付き合ってた頃と別人みたいじゃん。
こんな○○ちゃんだったら、俺もう1回付き合ってもいいなと思っちゃって。
彼女は薄く笑みを浮かべたまま、きっぱりと答えた。
「やめたほうがいいよ」
考えるだにどうかしているとしか思えないが、この時の私はやけにイケイケな気分で、
彼女の言葉に「そんな遠慮することないよ、自信持ちなよ」などと思って浮かれていた。
そこに彼女から放り込まれたのが、こんな言葉だった。
「あなたと付き合うと、私またブスになるから」
浮かれた心が一瞬で冷え切った。ええ、今何て言った?耳を疑う。
「どういうこと」
私たちは大学の同期生で、お互いが初めて付き合う相手だった。
二十歳から付き合い始め、20代の大部分を二人で過ごした。同棲していた期間も長かった。
20代の終わり、彼女が突然別れを切り出し、部屋を出て行った。会うのはそれ以来だった。
彼女は美人ではない。ファッションに力を注ぐタイプでもない。
しかし彼女は、なんというか、非常に素敵になっていたのだ。
その時だって別に美人ではなかったが、彼女を綺麗だという人がいても私は全く驚かない。
付き合っているときはあんなにもっさりしていたのに。
私にはその時点で、特定の恋人がいなかった。それで思ったのだ。
彼女とは趣味が合うことも分かっているし、一度は別れたが共に積み重ねた10年からの歴史があるわけで、
もう一回付き合ってみてもいいんじゃないか、と。
もしも彼女に彼氏がいたとしても、そいつには私の何分の一かの歴史しかない。
しかも私は転職に大成功を収め、今や彼女と付き合っていた頃の3倍の収入を得ている。勝ち目はある筈だ。
友人に頼んだ根回しも功を奏して、パーティーが終わった後に彼女と二人で話す機会を得た。
近くのカフェで、向かい合って座る。私は柄にもなく緊張していた。
とりあえず、付き合っている男はいるのか聞いてみる。答えはイエス。まあ、いい。何とかしてみようではないか。
ここはひとつ端的に切り込んでみようと考え、私はストレートに言った。
今日、久しぶりに見たら綺麗になっていて驚いたよ。付き合ってた頃と別人みたいじゃん。
こんな○○ちゃんだったら、俺もう1回付き合ってもいいなと思っちゃって。
彼女は薄く笑みを浮かべたまま、きっぱりと答えた。
「やめたほうがいいよ」
考えるだにどうかしているとしか思えないが、この時の私はやけにイケイケな気分で、
彼女の言葉に「そんな遠慮することないよ、自信持ちなよ」などと思って浮かれていた。
そこに彼女から放り込まれたのが、こんな言葉だった。
「あなたと付き合うと、私またブスになるから」
浮かれた心が一瞬で冷え切った。ええ、今何て言った?耳を疑う。
「どういうこと」
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