1 名前:以下、はてなにかわりまして元増田がお送りします。 投稿日:2009/08/14 10:39:27
美人に向かって土下座しろ。お前らには生きている価値なんてない。頭がいい? 仕事ができる? そんなものは意味のない只の余剰だということを認めてひれ伏せ。地面に頭を擦りつけて己の無力さを呪え。足を舐めろと言われたら舐めればいい。お前らにはその惨めさを噛み締めるだけの存在の醜悪さがある。
何故なら、わたしがそのブスだからだ。そう、お前たちも自覚すればいい。
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わたしの母はたいへん美しいひとで、また男を惹きつけるだけの色気も、気だてのよさもあった。
母はどこへ行っても男に囲まれてちやほやされ、美人だ、かわいいと称賛され欲情され、そのぶん他の女たちからひどく嫌われた。その大半は、既に女の役割を終えた「おばはん」だ。
わたしは彼女たちをとても醜いと思った。醜い顔をして醜い言葉を吐き、その実、満たされない欲望を内側に抱えている。昇華されない欲望が肥大化して腐臭を放っていることにさえ気づかない、愚かで、汚い女たち。わたしの母は美人だ。わたしの母は美しい。わたしの母は清らかで優しい。なにより、多くの男に愛されている。
母が浮気をしていることは知っていた。それでもわたしは動揺しなかった。そうなることが当たり前だと思ったし(父は優しかったが、母を満足させるには圧倒的に男としての魅力に欠けていた)、母を愛していた父も気付かない振りをすることでそれを赦した。そうしてまでも、母のそばにいたかったからだ。母は、父のことも愛していた。わたしのことも、愛してくれた。
美しければ何をしても赦される。赦してくれる男がそこにいる。美しさは何よりの権力だ。それは、若さにすら勝る。
中学生になったとき、わたしの顔にはたくさんのにきびができた。彼氏ができた、告白された、とはしゃぐ美しいクラスメイトをよそに、わたしは、自分の顔をじっと鏡で見つめる日々を送っていた。一日に何度も。何度も。何時間でも。
わたしはとても醜かった。
ほんとうに、とてもとても、醜かった。
わたしは美しくない。
愛され、賞賛され、それゆえに清らかな心を保つことのできる「かわいい女」にはなれない。
わたしの醜さは何をしても赦されることはない。醜さは、悪だ。
高校生になって彼氏ができた。着飾り、上手な化粧を必死で覚え、大学でも、彼氏はできた。というか、作った。
美しくもなく、かわいくもなく、多くの男から愛されもしないわたしが唯一できることは、「せめて一人の男から愛される」ということだった。これは驚くほど簡単で、ちょっと話の合う、女慣れしていなさそうな男の中から、なるべく好みの一人を選んでターゲットにする。あとは向こうが勝手に(情を愛情と勘違いして)わたしを愛してくれるので、そこですこしばかりの自尊心を満たせばいい。すこし、ほんとうに、すこしばかりの。満たされなくなれば別れを切り出し、また同じプロセスを繰り返せばいい。
いつの間にか、それとも最初からか、わたしの心はこの顔のように醜くなっていた。極度のルサンチマンはひとの感情を凄まじく歪めていく。わたしは、人と会うたびひっそりと点数をつける。88点、とても美人。60点、割と可愛い。35点、ブス、しね、ブス。そうして、自分の立場をわきまえ、ブスと呼ばれないように作り笑顔で立ち回る。
その傍らで、それほどかわいくもない女の子が、男に愛されていく。かわいくもないのに。かわいくもないのに。かわいくなければ赦されないのに。
本当は知っていた。彼女がとてもかわいいということを。目も眉もハの字になるやわらかな笑顔や、怪我をしたときにさっと絆創膏を出してくれる気配りや、明るい声、素直な感情表現。そういうものが、顔の造形以上にかわいいとされる場合もあるのだということを。
でも、わたしにはもうできない。
いちばんだいじなことも、できない。
わたしは醜い。
この顔をさらしてまで生きている価値なんてない。
いろんなところで一晩だけ男に抱かれた。自分が女として欲望されることがうれしかった。いちばん大切なひとには愛されないのに。愛される価値もないのに。わたしがこれほど醜いことを、わたしがいちばん知っているのに。
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電車に乗って美人に土下座する。心の中で。隣に座った汚い女に、お前もひれ伏せ、と叫ぶ。心の中で。美しくなければ生きている価値なんてない。
たくさんの男たちの視線に晒される。なんだ、あのブス、こっち見てんじゃねえよ。そう言っているかもしれないと思う。自分を欲望する男を傷つける。わたしを選ぶお前は弱者だ、所詮、弱者だ。傷の舐め合いはうんざり。優しいお母さんなら余所で探せばいい。
美しい女になりたかった。
外見が無理なら、せめて、心だけでも。
コメント一覧
現実も、彼女の心の闇も
こんなのあったっけ?
振子時計のやつは違うしな‥
娘ドブス
お母ちゃんはたくさんの男と関係を持っていた。
(;゚_゚)
自分の心の中がぶすだって気づいてるんだから、いいんじゃね?
本当に駄目なやつはそれにすら気づいていないんだから
しかし、この人は自分でも認めているが余りにも心がブサイクだ。
しかも世の中の同じく容姿が「ブス」と思われる女性たちに自分のようになれと強要している。
卑屈でねじ曲がった自己愛に支配されている。
この人は確かにブスだ。見るに耐えない心根ブスだ。
なぜこのコピペ張ったの?
みんなが純粋に育つとは限らないし、可愛い子には可愛い子の苦労があるんじゃないかと
お前が思う程 他人はお前の容姿に興味を持っちゃいないよ
見た目を醜いと思わず、ユニークさと心得てはどうか。
美醜を問わず、人には人なりの顔がある。
自分の顔が、何を表しているのかと考えるのも興味深い。
人生はあまねく満たされないもので、だからこそ望み、生きる意欲、欲望を持つ事も出来るのではないだろうか…
最初は単なる罵倒か自虐か卑下かと思ったけど
母の存在を主観的に、そして自身の内面を客観的に捉え、偏見や自己愛に脚色されてて面白いよ