p. 183
麻意はじっと聞いていましたが、またまた、
「うん」
と、うなずきました。麻意はそれからちょっと考え込んでいました。そして、先生に質問しました。
「じゃあ、麻意が死ぬとき、苦しくないの?麻意が死ぬとき、ひとりぼっちにならないの?」
「死ぬときは、神様がすべての苦しみを取ってくださるんだよ。そして、死ぬときは、パパもママもお兄ちゃんも、細谷先生たちもみんな見守っていてくれるはずだよ。もちろん、先生もそばでお祈りしているよ。約束するよ。
でも、死ぬときは、神様がお決めになるんだよ。ママがいったように、神様は今、麻意ちゃんが死ぬときじゃないと、お考えなんじゃないのかな。神様は、麻意ちゃんにがんばれっていってるよ」
「うん」麻意は力強くうなずきました。
p. 274-5
八時六分、心臓停止。心臓マッサージを開始しました。田部先生と河野先生が交代で続けられました。私は心がうつろになっていくのと、必死で闘いながら、麻意をじっと見ていました。ふと、顔を上げると、汗と涙と鼻水でぐしょぐしょの田部先生が、心臓マッサージを続けておられました。こんな先生の顔を初めて見ました。
八時二十分、細谷先生が飛び込んでこられました。閉じている麻意の目から、いく筋もの涙が流れました。
(中略)
…麻意は、また涙を幾筋も流しました。私の言葉をしっかり聞いてくれているようでした。私は麻意の涙を、麻意が大好きだったミッキーのハンドタオルで拭きつづけました。握っている麻意の手が冷たくなるのがわかりました。
八時三十分、死亡確認。二月三日でした。
麻意はじっと聞いていましたが、またまた、
「うん」
と、うなずきました。麻意はそれからちょっと考え込んでいました。そして、先生に質問しました。
「じゃあ、麻意が死ぬとき、苦しくないの?麻意が死ぬとき、ひとりぼっちにならないの?」
「死ぬときは、神様がすべての苦しみを取ってくださるんだよ。そして、死ぬときは、パパもママもお兄ちゃんも、細谷先生たちもみんな見守っていてくれるはずだよ。もちろん、先生もそばでお祈りしているよ。約束するよ。
でも、死ぬときは、神様がお決めになるんだよ。ママがいったように、神様は今、麻意ちゃんが死ぬときじゃないと、お考えなんじゃないのかな。神様は、麻意ちゃんにがんばれっていってるよ」
「うん」麻意は力強くうなずきました。
p. 274-5
八時六分、心臓停止。心臓マッサージを開始しました。田部先生と河野先生が交代で続けられました。私は心がうつろになっていくのと、必死で闘いながら、麻意をじっと見ていました。ふと、顔を上げると、汗と涙と鼻水でぐしょぐしょの田部先生が、心臓マッサージを続けておられました。こんな先生の顔を初めて見ました。
八時二十分、細谷先生が飛び込んでこられました。閉じている麻意の目から、いく筋もの涙が流れました。
(中略)
…麻意は、また涙を幾筋も流しました。私の言葉をしっかり聞いてくれているようでした。私は麻意の涙を、麻意が大好きだったミッキーのハンドタオルで拭きつづけました。握っている麻意の手が冷たくなるのがわかりました。
八時三十分、死亡確認。二月三日でした。
コメント一覧
一筋
人間は震えながら藁のように死んでいくんだよ
まあお前はそれでも仕方ないな
転載不可のサイトからのコピペはNGだけど。
コピペそのものは本からの抜粋っぽいな。なぜ投稿者が
それを「転載元」としたのかは不明だが。
それにしても内容が重いな。