ある小学生の少年が、父と母に連れられ、地方の小さな遊園地へと遊びに行った。
遊園地の中は、休日という事もあり、人がたくさん来ていた。
といっても都会の遊園地に比べればまだまだ少ないほうだった。
少年が何の乗り物に乗ろうかと、遊園地内を歩き回っていると、ある人だかりが目に入った。
近づいて見てみると、パンダのマスコットのぬいぐるみをかぶった人が、周りを子供達に囲まれていた。
人の少ない遊園地の中で、それはまさにスターのようだった。
しばらくすると、人だかりも少なくなってきたので、父に頼みパンダさんと一緒に写真を撮ってもらった。
少年はパンダに手を振り、お別れをすると、父と母と一緒に、ジェットコースターやお化け屋敷などさまざまなアトラクションを楽しんだ。
「次は何に乗りたい?」
父に聞かれた少年は、
「次はアレに乗りたい」
観覧車のほうを見て、そう言った。
三人で観覧車に乗った。
観覧車から見える景色がだんだんと小さくなっていく。
少年はそれを見て、とても面白そうにはしゃいでいた。
少年の乗る観覧車は頂上へと到達し、高度は少しずつ下がりはじめた。
頂上のほうを見ると、後ろから来る観覧車が見えた。
観覧車の中にはパンダが乗っていた。
パンダはこちらに気づくと、こちらに向かって手を振ってくれた。
少年も手を振り返した。
その間にも、観覧車は次第に下がっていき、パンダの姿は見えなくなってしまった。
やがて、少年の乗る観覧車は終点へと着き、三人は降りていった。
少年は、父と母と一緒に遊園地内のカフェで食事をすることになった。
少年はなぜか食事が思ったように喉を通らず、仕方ないので一人で外へ出た。
一人でしばらく歩いていると、前にポツンと淋しげな人影がうつった。
パンダがそこに立っていた。
パンダは少年を肩車してくれた。
遊園地内をしばらく二人で散歩した。
やがて食事を終えた父と母がカフェから出て来た。
パンダは少年に手を差し出し、握手をすると、向こうへ歩いていった。
去り際、ひらりと何かが落ちた。
何だろう?と少年が拾ってみると、それは写真だった。
少年が顔を上げると、パンダの姿はもう無かった。
「一人ぼっちで何をしていたの?」
と母親が聞いた。
少年は何も答えなかった。
写真には、少年と同じくらいの年と思われる男の子と、その両親らしき二人の人が写っていた。
次の日、新聞に記事が出ていた。
遊園地の観覧車内で、パンダの着ぐるみを着た男性が死んでいたらしい。
死因は心筋梗塞。
かなり無理をしていたようだ。
新聞に出ていた写真は、少年が拾った写真に写っていた父親らしき男性と同じであった。
遊園地で一緒に働いていた人の話では、死んだ男性の妻と子供は既に事故で亡くなっており、男は淋しさを紛らわすため、この仕事についたらしい。
少年は再び遊園地に連れていってもらった。
あの日、パンダが立っていた場所には多くの花束が供えられていた。
少年は二枚の写真を花束の横にそっと置いた。
一枚は男が妻と子供と一緒に写っている写真。
もう一枚は少年がパンダの着ぐるみを着た男と一緒に写った写真。
少年が、その場を去ろうと歩いていくと、背中に何か視線を感じた。
振り向くと、パンダが遠くに立っていた。
少年は手を振った。
するとパンダも手を振り返した。
やがてパンダの姿は薄れていき、見えなくなった。
少年の部屋には、パンダと一緒に写った写真が今でも大事に飾られている。
コメント一覧
観覧車 (T-T)
ショートショートにしてはできが悪いし。
不本意ながらイクナイ10連投させてもらった。
代わりに俺が連投しといてやろう
イナヲヌ!?「゚Ω_)「「 ボタンがほしいな
ツッコミどころがあろうともベタであろうともそう思う。
かといって感動するにもいかにもありがちな構成だし
長くて読む気しましぇ〜ん
だろうなw
まあ読んでイミフとかいうイミフな奴がいるから
読まなくて正解かもな
・・・・してくても?
揚げ足とるなよ
投稿前の確認が不十分だった※16にも非はあるだろうが普通に日本語理解できる奴なら「してなくても」って推測できるだろ
俺をいじめて何が楽しいんだ!(;ω;)
創作でも創作と思わせないようにもう少しがんばってほしいね。
ならこのサイト見ててもつまらんだけだろう
遊園地のパンダの中の人が死んだら記事になって顔写真が新聞に載る?
遊園地で働く人がこのパンダの中身の人間の家族事情を知っている?
写真を落とす?
低レベル過ぎる。
きもっ
あと米26にも同意しとく
同情する