[911]おさかなくわえた名無しさん<sage>
04/06/08 10:32 ID:nOEY4iPR
昔、姉が流産した。
心配して駆けつけると、姉は「大丈夫、元気だよ」と私に笑って見せた。
電話で話している時も悲しそうなそぶりを一切見せず、今まで通りの姉だった。
その後、数年して姉の夫が交通事故で亡くなった。
喪主を務める姉は背筋を伸ばして黙々と務めを果たし、私と目が合うと微笑んだ。
夫が亡くなっても、姑の介護があるから、と姉は実家へは戻らなかった。
何度か家を訪問しても、変わらない笑顔で迎えてくれた。
姑さんは姉のいない隙を見ては「あれは子供が死んでも夫が死んでも泣かない。
冷たい女だ」と私に言った。
姑が去年亡くなった時も、姉は涙を見せなかった。
いろいろな手続きが済んで、姉が実家へ戻ってきた。姉は変わらず、明るい姉のままだった。
けど、夜寝る時にハードロックの流れる姉の部屋を何の気無しに開けたら、姉が泣いていた。
家族に心配かけたくなくて、ずっとこの人はこうして一人で泣いてきたんだ、と思ったら
これまでの笑顔が切なくて、切なくて、何もできなかった自分がくやしかった。
04/06/08 10:32 ID:nOEY4iPR
昔、姉が流産した。
心配して駆けつけると、姉は「大丈夫、元気だよ」と私に笑って見せた。
電話で話している時も悲しそうなそぶりを一切見せず、今まで通りの姉だった。
その後、数年して姉の夫が交通事故で亡くなった。
喪主を務める姉は背筋を伸ばして黙々と務めを果たし、私と目が合うと微笑んだ。
夫が亡くなっても、姑の介護があるから、と姉は実家へは戻らなかった。
何度か家を訪問しても、変わらない笑顔で迎えてくれた。
姑さんは姉のいない隙を見ては「あれは子供が死んでも夫が死んでも泣かない。
冷たい女だ」と私に言った。
姑が去年亡くなった時も、姉は涙を見せなかった。
いろいろな手続きが済んで、姉が実家へ戻ってきた。姉は変わらず、明るい姉のままだった。
けど、夜寝る時にハードロックの流れる姉の部屋を何の気無しに開けたら、姉が泣いていた。
家族に心配かけたくなくて、ずっとこの人はこうして一人で泣いてきたんだ、と思ったら
これまでの笑顔が切なくて、切なくて、何もできなかった自分がくやしかった。
コメント一覧
小さな花に名前はないけど
こんな…姉…
どこが面白いの?これ
この世には必要な無駄ってのがあるんだよ
お前が見てるのは鏡だよ
目頭にあてるの
すると涙がきえていく
セーラ乙
そんな簡単な話じゃないと思うよ
声をあげて いつでも泣けるけど
胸の奥に その花あるかぎり
つよく生きていこうと思う
ちなみに歌い手さんはラピュタのテーマも歌ってるどこかに君を隠しているから
下成佐登子はトランスフォーマーの歌がいい