651 :1/2 :2010/04/07(水) 17:24:38 ID:68RNi7LF0
無 職 でヒマなので、前の会社(中小企業)での経験談を投下してみる。おととしの冬のこと。俺は管理系の部署で設備担当をしてたんで、ちょっとした内装工事の立会いで事務所(テナントビルの5階)に日曜出勤してた。
朝から始まった工事が終わったのは夜の8時半ぐらい。冬だったんで外は結構暗かったな。
業者が後片付けして帰り、さあて俺も帰ろうと戸締りの準備を始めた。
事務所は賃貸で、棒警備会社の機械警備がついていた。警報装置をセットすると事務所内のモーションセンサーが作動し、人間が動いたりすると警報が鳴るシステム。
残業で帰れなくなった若手社員が会社に泊まったとき、他の部の社員が気づかずに警備をセットしちゃって、翌朝、若手社員がむっくり起きた瞬間に警報が発報、駆けつけた警備員に囲まれたこともあった(担当者の俺は管理事務所からメタメタに怒られた)。
俺は事務所の電気を消し、二ヶ所ある出入口の非常階段側のドアに中から鍵をかけ、事務所の反対側のドアを出て、ドアの横にある端末に警報装置のキーカードを差し込んだ。その瞬間、
ドバァン!!
鉄製のドアが、内側から叩かれた。平手でビターンと叩いたような音。
ドアが揺れるほどのすごい力だった。
俺は死ぬほど驚いて、うわ誰かいたのかよヤバかったなー、と思ったが、よく考えると日曜の夜だし、朝から事務所にいたが<俺以外に出勤している奴なんかいなかった。
何がなんだかわからなかったが、ドアを細めに開けて中をうかがった。真っ暗だが人のいる気配はない。
652 :2/2 :2010/04/07(水) 17:25:20 ID:68RNi7LF0
少々パニクリつつもドアを閉めた瞬間、またバァン!バァン!と何かがドアを内側から叩きだす。叩くペースがバンバンバンバンバンバン!!とあがってくる。そのうちドアハンドルが内側からガチャガチャ動かされ始める。その間もドアはものすごい勢いで叩きまくられている。
俺はもう「ヤバイ」以外に何も考えられず、警備端末からカードを引き抜いた。これでドアに鍵がかかり、警備装置が作動する。
ハンドルはガチャガチャ、ドアはバンバン叩かれガタガタゆれている。俺は泣きそうになりながら必死でドアを押さえていた。
一方、警備装置からは「まもなく機械警備を開始します・・・」という間抜けなアナウンスが流れる。
ドアを押さえていた手に、電気式の錠がかかる「ガチン」という感触が伝わった。
俺はガタガタ動いているドアから離れると、もう半狂乱で階段から逃げた。ドアを叩く音はまだ聞こえていた。
一階まで階段を駆け下りて、半泣きで管理事務所の警備員のおじさんに事情を話し、一緒に事務所に行ってもらった。
もう音はしない。5階についてみると、さっきのドアは外に大きく開け放たれていた。両開きのドアが両方とも開いたままになっている。電気錠のボルトがひんまがっていた。
警備端末を見ると作動したままなんだが、モーションセンサーの反応を示す赤ランプが点いていない。
あれだけ中から激しく叩かれていたのに。
何がなんだかわからないまま、警備員さんに「中、入ってみましょうか」と言われ、事務所に入って照明のスイッチを入れた。
照明に照らされたドアの内側には、人が叩いたような手形の跡がびっしり光っていた。
結局、警備員のおじさんにも何が起きたかはわからずじまい。
俺は帰宅したが、一晩中電気つけっぱで朝まで眠れなかった。
そのビルは因縁があるような古い建物でもなく、幽霊話もそれまで聞いたことがなかった。
ドアから出ていったものがなんだったのか、いまだにわからない。
コメント一覧
たしか俺もいた
ならしょうがないな。
懐かしい
またしても!?
ああこりゃ高度過ぎてついてこられないだろうなぁ
21歳の女だから!
幼女じゃないけど。朝青龍じゃないから!
あぁマジで怖い〜見るんじゃなかった…
もちろんこれも読んでいない。
「〜ってエロゲないですか?」って超展開を脳内補完したら笑える。
アレは軽いトラウマ