そうだ、亀を飼おう。そう思ったのは14時間と22分前だった。きっかけは些細なこと、そのときの放
屁が「カメ」と聞こえたからだ。危なかった。もし「プラズマテレビ」と聞こえていたら、今頃消費者金融を駆けずり回っているところだった。
しかし、亀を飼おうと思ったのはいいが、亀がどこで売られているか皆目検討もつかない。
それもそのはず、私は生まれてからただの一度もホームセンターやアクアショップなどに行ったことがないからだ。
とりあえず馴染みの八百屋に行って亀は無いかと聞いた所、「山田さんの頼みとあっちゃぁ断れない」と、ミドリガメを1匹2000円で譲ってもらえた。
ミドリガメの相場が500円前後である事は知っていたが、その私にそっくりであろう山田さんの名誉のためにも断るわけにはいかない。
あまり馴染みでは無かったその八百屋を後にし、次に私はコンビニで亀のエサ的なものを購入することにした。
しかし、私は亀が何を食べるか判らなかったので、実際に亀に見せて判断させることにした。
判定方法は、商品に亀を近づけ、首を出したら購入という運びだ。実に単純明快。
結果、購入したのは、紙粘土、ヤングチャンピオン、シャープペンシルの芯(2B)、毛抜き、以上の4点である。なるほど、亀も人間と似たようなものを食べるのだな。
シャー芯をポリポリと頬張りながら帰宅を終えた私は、早速水槽を作ることにした。
材料はダンボールでいいだろう。ダンボールに水を流し込む、するとどうだろう、入れども入れども水がたまらない。
不思議がる私に、同居人である所のB様が、助言を下さった。どうやらガムテープを張り忘れていたらしい。
うっかりだ。2007年が始まってから初めてのうっかりだ。ガムテープを張りなおし、水を貯めたら大方の予想通りダンボールは大破した。
でもB様が笑っていらっしゃるので私はそれで良かった。
水浸しになった床にピーマン(亀に付けた名)を置き、体育すわりをしながら水槽を作る手はずを考えた。
紙粘土をちぎりちぎり食べていると名案が浮かんだ。そうだ、うちにある水槽を使おう。
砂利を敷き詰めた水槽に水を入れ、ピーマン(亀)とピーマン(野菜)とピーマン(?)を入れ、写真を約8枚ほど撮った。
B様が自分も撮れと少々おやかましいので、蹴りを入れたら大人しくなられた。最初から黙っていればよろしいのだ。
さて、初のエサやりの時間がやってきた。先ほど購入したシャー芯と紙粘土はあらかた私が食してしまったので、後はヤングチャンピオンと毛抜きしかない。
しかし、そのヤンチャンと毛抜きが見当たらない、B様に尋ねようとしたら、B様は私が先ほど購入したヤンチャンを読みながら私が先ほど購入した毛抜きでカサブタ剥がしに没頭していた。
これはそっとして置いた方が吉と判断した私は、買ってみたはいいが、一度も使った事の無い乾燥桜えびを冷蔵庫から取り出し、ダメ元で与えてみた所、
ピーマン は美味しそうに桜えびを食べた。なんだ、これでよかったのか。
かくしてピーマンは無事我が家の一員となり、翌日はB様の一部となりました。全く困ったお方だ。
コメント一覧
ミミズだろ
ずっと甲羅に引きこもったままだなw
タイマイかと思ったらタイニイ(tiny、小さい)じゃねぇかw
涙拭けよ
涙にしては白いな