遠い昔、
人が猿と、そう変わらなかった頃から・・・。
遥か星空に手を伸ばして、あの星々を掴もうと、
いつか、いつの日にか其処に到ろうとした人々の想いを乗せて、
はやぶさは旅に出た。
はやぶさは物言わぬ機械だから、
太陽フレアに灼かれても、
その機能の大半に齟齬をきたしても、
その生まれた理由、託された願いを叶える為に、
満身創痍の身体を引き摺って、
只々、星々の大海を往く。
はやぶさは物思わぬ機械だから、
昏く深い、絶対的に孤独な宇宙の深遠を、
只一人で往く。
はやぶさを産んだ父母を、嘲り笑う人達も居た。
「奇跡でも起こらないと、成功しないんじゃないですか?」
(人の身で在り乍ら、奇跡を起こそうというのか?)
そう云われた彼等は科学者である。
彼等は奇跡等信じない。
だが、
嘲る者達が、不可能だと笑う事を、
見事にやって見せる事を、それこそを「奇跡」と呼ぶのならば・・・。
彼等は嘲る者達を見回して、決然と言い放つ。
「奇跡等、何度だって起こして見せますよ!」
数多の奇跡を起こし乍ら、はやぶさが還って来る。
だが、
もう奇跡は起こら無い。
はやぶさに与えられる最期のミッションは、サンプル分離後の地球への再突入。
その身体は紅蓮の焔に包まれ、燃え尽きる。
はやぶさは物言わぬ機械だから、
きっと今まで通り役目を果たす。
はやぶさは物思わぬ機械だから、
きっと怖くも辛くも無い。
でも、
本当に?
6月13日、
はやぶさは、かに座の方向からやって来るそうです。
その可視分光撮像カメラには、フレームいっぱいの地球が映る事だろう。
はやぶさに、
彼に心が在ればきっと、泣きたい位嬉しいんじゃないかな。
出来たら、
大好きな人達に「よくやったね」って、撫でて貰いたいんじゃないかな。
でも、彼は泣かない。
何故なら、
彼は機械だから。
私が、彼の事を思う時、
こんなにも心が乱れるのは、「痛い」も「辛い」も云え無くて、
「寂しい」も「怖い」も感じなくて、
「お帰り」を言って貰う事も、
「ただいま」を言うことも出来無い彼の代わりに、
心が震えるんじゃないかな。
6月13日、
地球から見た彼は、
流れ星の様に見えるかも知れません。
いつか、「あの星々に掌が届きます様に」と、
人々の手に依って造られた彼は、
流れ星に成って還って来ます。
その流れ星には、
どうか、
願い事を託さ無いで下さい。
原始からの人々の願いを叶えて、
星の欠片を携え、
彼は還って来たのだから。
ただ「ありがとう」と、
そして「おかえり」を。
どうか。
人が猿と、そう変わらなかった頃から・・・。
遥か星空に手を伸ばして、あの星々を掴もうと、
いつか、いつの日にか其処に到ろうとした人々の想いを乗せて、
はやぶさは旅に出た。
はやぶさは物言わぬ機械だから、
太陽フレアに灼かれても、
その機能の大半に齟齬をきたしても、
その生まれた理由、託された願いを叶える為に、
満身創痍の身体を引き摺って、
只々、星々の大海を往く。
はやぶさは物思わぬ機械だから、
昏く深い、絶対的に孤独な宇宙の深遠を、
只一人で往く。
はやぶさを産んだ父母を、嘲り笑う人達も居た。
「奇跡でも起こらないと、成功しないんじゃないですか?」
(人の身で在り乍ら、奇跡を起こそうというのか?)
そう云われた彼等は科学者である。
彼等は奇跡等信じない。
だが、
嘲る者達が、不可能だと笑う事を、
見事にやって見せる事を、それこそを「奇跡」と呼ぶのならば・・・。
彼等は嘲る者達を見回して、決然と言い放つ。
「奇跡等、何度だって起こして見せますよ!」
数多の奇跡を起こし乍ら、はやぶさが還って来る。
だが、
もう奇跡は起こら無い。
はやぶさに与えられる最期のミッションは、サンプル分離後の地球への再突入。
その身体は紅蓮の焔に包まれ、燃え尽きる。
はやぶさは物言わぬ機械だから、
きっと今まで通り役目を果たす。
はやぶさは物思わぬ機械だから、
きっと怖くも辛くも無い。
でも、
本当に?
6月13日、
はやぶさは、かに座の方向からやって来るそうです。
その可視分光撮像カメラには、フレームいっぱいの地球が映る事だろう。
はやぶさに、
彼に心が在ればきっと、泣きたい位嬉しいんじゃないかな。
出来たら、
大好きな人達に「よくやったね」って、撫でて貰いたいんじゃないかな。
でも、彼は泣かない。
何故なら、
彼は機械だから。
私が、彼の事を思う時、
こんなにも心が乱れるのは、「痛い」も「辛い」も云え無くて、
「寂しい」も「怖い」も感じなくて、
「お帰り」を言って貰う事も、
「ただいま」を言うことも出来無い彼の代わりに、
心が震えるんじゃないかな。
6月13日、
地球から見た彼は、
流れ星の様に見えるかも知れません。
いつか、「あの星々に掌が届きます様に」と、
人々の手に依って造られた彼は、
流れ星に成って還って来ます。
その流れ星には、
どうか、
願い事を託さ無いで下さい。
原始からの人々の願いを叶えて、
星の欠片を携え、
彼は還って来たのだから。
ただ「ありがとう」と、
そして「おかえり」を。
どうか。
コメント一覧
結構上手い詩だと思うけど。
読みやすさを考慮せず自分に酔ってる証
擬人化に必死な連中は良い加減キモい。
どの辺を見てそう思った?
お前も必死だな
キメェ
そこにさらに、ポエミーな長文が加わった事で、
必死だ、キモいと思いました。
この作者のパーソナリティやメンタリティまでは想像してません。
それじゃ同類だし、熟慮の上根拠もポエム調にしないと下手な事は言えませんね。
キモいものを見た時に「キモい」と口に出さずにはいられない性格を直そうね
日本語
何故そうなる
自己満足ポエム(笑)には感動しなくても夜勤明けに見る美しい朝日には涙を流すぞ
今更だが乍なら'ながら'