こんな雨の日になると思い出す
あれは丁度今みたいな長雨の降り続く日だった
俺は愛車のクラウンのハンドルを握っていた
死亡事故後のリユースで格安となったものだった
片側のワイパーががたがきていて動かずに雨の筋が視界をぼやけさせていた
ふとその中の一人に目がとまった
左手で傘を差し、右手で文庫本を開いていた
彼は熱心にその本を読みながらも急いでいるか走っていた
「あっぶな」
俺が気づいた時には本人にとってももっと遅かった
彼の進行方向には自転車の走行自粛のために設置されたポールがあった
ズボンのY字の谷間めがけてポールがめりこむ
「ぐぎゃらっ」
その瞬間がスローモーションのようにみえた
彼の手から傘が離れる
風で吹き飛ばされてゆく傘
彼はそれを取り戻そうともせず
その手を必死に股間にむかわせる
ポールからはなれようとして蹴ったらしく
彼の体は真後ろに倒れこんでいった
「ぎゃっ」
亀頭と頭
二つの頭を一つの事故でしこたま打つとは恐るべし
その場で転げまわる被害者には悪いが腹を抱えて笑い出しそうだった
もちろん同時に彼のことが心配でもある
一も二もなく車の外に出て
彼を中央分離帯上の避難場所へとひっぱりあげた
慌てた通行人の何人か
─その苦しみに共感するところがあるのか、すべて男である─
がやってきて介抱をひきついでくれた
私は交通の邪魔になるわけにもいかず愛車に戻った
「ああああ!?」
信号が変わりアクセルを踏むとかの二頭打ちつけ君が絶叫した
私の車の下のほうを見ている
何か大切なものでも轢きそうになっているのか
ゆっくりと加速しだした車体を慌てて踏んだブレーキで止めた
後ろの車からのクラクションの抗議を無視し車の下を確認しに出た
するとタイヤにふまれてぐちゃぐちゃになった本が落ちていた
カバーが破れたその中身
タイトルはおぼえていないが版元はおぼえている
フランス書院
急ぎながら官能小説を読み
硬くなったアレがポールに叩き潰されたのか
受け取りにきてくれた通行人Aに渡すわけにもいかない
「これ、捨てておきますよ」
彼の名誉を守るべく私は言った
彼は痛みに涙ぐんだ顔を必死にこちらに向け
「ありがと ございま」
あれは丁度今みたいな長雨の降り続く日だった
俺は愛車のクラウンのハンドルを握っていた
死亡事故後のリユースで格安となったものだった
片側のワイパーががたがきていて動かずに雨の筋が視界をぼやけさせていた
ふとその中の一人に目がとまった
左手で傘を差し、右手で文庫本を開いていた
彼は熱心にその本を読みながらも急いでいるか走っていた
「あっぶな」
俺が気づいた時には本人にとってももっと遅かった
彼の進行方向には自転車の走行自粛のために設置されたポールがあった
ズボンのY字の谷間めがけてポールがめりこむ
「ぐぎゃらっ」
その瞬間がスローモーションのようにみえた
彼の手から傘が離れる
風で吹き飛ばされてゆく傘
彼はそれを取り戻そうともせず
その手を必死に股間にむかわせる
ポールからはなれようとして蹴ったらしく
彼の体は真後ろに倒れこんでいった
「ぎゃっ」
亀頭と頭
二つの頭を一つの事故でしこたま打つとは恐るべし
その場で転げまわる被害者には悪いが腹を抱えて笑い出しそうだった
もちろん同時に彼のことが心配でもある
一も二もなく車の外に出て
彼を中央分離帯上の避難場所へとひっぱりあげた
慌てた通行人の何人か
─その苦しみに共感するところがあるのか、すべて男である─
がやってきて介抱をひきついでくれた
私は交通の邪魔になるわけにもいかず愛車に戻った
「ああああ!?」
信号が変わりアクセルを踏むとかの二頭打ちつけ君が絶叫した
私の車の下のほうを見ている
何か大切なものでも轢きそうになっているのか
ゆっくりと加速しだした車体を慌てて踏んだブレーキで止めた
後ろの車からのクラクションの抗議を無視し車の下を確認しに出た
するとタイヤにふまれてぐちゃぐちゃになった本が落ちていた
カバーが破れたその中身
タイトルはおぼえていないが版元はおぼえている
フランス書院
急ぎながら官能小説を読み
硬くなったアレがポールに叩き潰されたのか
受け取りにきてくれた通行人Aに渡すわけにもいかない
「これ、捨てておきますよ」
彼の名誉を守るべく私は言った
彼は痛みに涙ぐんだ顔を必死にこちらに向け
「ありがと ございま」
コメント一覧
ラノベとは違うだろ
「~であった。」の繰り返しのせいで読みづらいだけ
箇条書きしか出来ない素人がプロっぽく書くとこうなる
出版元だけで内容を見抜くとかアリエナイ
20代のクラウン乗り「ヒャッハー」
お前はフランス書院の何たるかを知らない。
それはそれとして、オチの最後に「す」が無いのは「ナイス」を示唆している…
ワケねぇやな。
っつうか、文章ヘタ過ぎだろ。
とか言う奴に文章下手だの言われたら浮かばれんな
いつまでもピュアなままでいてくれ