コピペ投稿者:名無しさん
投稿者ID:yIQvYppR
コピペ投稿日時:2010/07/12 15:34
コピペ投稿日時:2010/07/12 15:34
333 名前:名無し三等兵[] 投稿日:2010/06/04(金) 19:39:34 ID:HPHAhg7E [1/3]
最近東欧革命1989とか現代東欧史とかいい東欧関係の本がいろいろでてるけどその中の一冊にのってたエピソード。戦争ではなく冷戦の最前線での話だけど。ここの人なら「汎ヨーロッパ・ピクニック」の時の話ってだけで説明できる水準なのはありがたいwww
オーストリアが国境を開放して東ドイツ市民がベルリンの壁を越えずともほぼ自由に西ドイツに亡命できるようになってしまった。
オーストリアが国境開いただけだったのになぜかどんどんトラバントにのってハンガリーやチェコスロバキアの西ドイツ国境にも東ドイツ市民が亡命できると思った集まってきた。
けれど、西ドイツとしては大量の東ドイツの亡命者を受け入れると東ドイツとの関係が悪くなるので受け入れには慎重になっていた。
けれども寒空の下に東ドイツ国民を放置しておくのは同民族として心が痛むのでチェコの西ドイツ大使館は難民を大使館の敷地に入れてやり食事などをあたえていた。
西ドイツと東ドイツは交渉の結果東ドイツの亡命希望者を受けいれることは認めるが、一度東ドイツに亡命希望者を電車で帰してパスポートや市民権を剥奪するデモンストレーションをしたあと、
西ドイツに移送することにした。この後にいたっても東ドイツは「裏切り者どもから東ドイツ国民としての権利を取り上げ追放する」という無駄な体面を保ちたかったのである。
そのことを大使館の敷地いる東ドイツ国民に伝えると東ドイツ国民は口々に「国に帰ったらシュタージになにされるかわからん。いやだ!!!」と不安を口にする。
当然である。1989年にはだいぶマシになっていたとはいえシュタージが秘密警察として拷問や逮捕を多用して国民を恐怖で縛り付けていたのは周知の事実であったのである。
西ドイツ政府も馬鹿ではないので、電車に「西ドイツ政府の保安要員(まぁ諜報機関要員なわけだが)もいっしょに電車にのっていくから大丈夫だ」と説得し、彼らは電車で東ドイツに一時帰ることを了承した。
334 名前:名無し三等兵[] 投稿日:2010/06/04(金) 19:40:50 ID:HPHAhg7E [2/3]
東ドイツに電車が入り、ベルリンの駅に止まると東ドイツの官憲(シュタージな人もたくさんいたらしい)が乗り込んできて「君たちからパスポートを取り上げる。君たちを追放する」と宣言して、パスポートを取り上げようとしたが、その必要はなかった。東ドイツ国民はみんなパスポートを捨てるように投げつけたのである。もうお前なんて怖くないぞというように。
その光景を眺めていた西ドイツの護衛(この人も諜報機関の要員)は一人の40ほどのシュタージの人間が自分に近づいてくるのを見た。
その男の部下と思われる人たちは投げつけられたパスポートを拾っている。
シュタージの男は西ドイツの護衛の人間に近づくと言った。
「彼らをよろしくお願いします」丁寧に敬語に近い言葉でそうつぶやいたのだ。
なにを言われるか身構えていた西ドイツの護衛の人はしばらく意外な言葉になにも言えなかった。
シュタージの男は続けた。
「私はこれでも国民のために尽くしてきたつもりです。党の安定が国民の生活の向上になると信じてきました。けれども我々の力は及ばなかったようです。
我々はこの列車にのっている市民にも幸せになってほしかったのです。だが我々は嫌われてしまいました。我々の努力が足りなかったのでしょう。彼らにこの国での生活よりも
よい生活をあたえてやってください。彼らにはその資格があるでしょう」
西ドイツの護衛は今まで敵対し続けてきた東ドイツ政府のこのシュタージの人間の率直な反省の言葉に嘘はないと感じた。
「わかりました。彼らによい生活をあたえると約束します。あなたもいつかこちら側にこられるといい」
と答えるとシュータジの男は、
「いえ。私には責任があります。最後までこの国を守らなくてはなりません。そちらにいくとしても最後の一人としていきますよ」
と答えた。
335 名前:名無し三等兵[] 投稿日:2010/06/04(金) 19:43:27 ID:HPHAhg7E [3/3]
西ドイツの護衛の男は彼が電車から降りたときにいままで敵として、東ドイツ国民を恐怖で縛っている組織だという印象を少し変えることになった。彼らはどこかで道を間違ったかもしれないが、愛国者であることは事実だったのではないかと。
ベルリンの壁が壊された記念日にくるたびに彼が今どうしているのかと思う。
当時の冷戦の最前線の人のこういう証言がのってた。共産圏の秘密警察だって自分が正しいと思ってやってたわけだし、自分の価値観が目の前で崩れていく状態には切ないものがあるんだろうなぁ。
自分たちは失敗したと認められるのは偉いんだと思う。自覚あんまりないけど、俺たちは「冷戦の勝ち組」なんだよな。
自分の政治体制や価値観が大きく変わる現場にはいなかったわけで。
自分たちが属していた国家や価値観が数年で崩壊したら素直に自分は間違い、失敗だったと認められるか自信はないな。俺
コメント一覧
なかなか興味惹かれる内容だ
しかしこれがコピペかは甚だ疑問である
なかなか面白かった。
だって僕たち、戦争を知らない子供たちだもん
おまえあんま若くないだろ
二ヶ月前のあたし