23 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2010/10/06(水) 23:33:06 ID:s4aL4O6k [1/2]
一番古い記憶でも、幼稚園の頃からそれとないいじめに合っていた。小中高は言わずもがな、良くもまぁ自殺しなかったものと我ながら思う。
友達はいなかったので、本ばかり読んでいた。勉強も頑張った。
大学は、地元を離れた。誰も俺を知らない所に行きたかった。
今更ねじれた性根が直る訳もなく、浮かれる空気の中、やはり俺は一人きりだった。
それが当然だったし、もはやこの頃には人間関係を構築しようという意識もなかったように思う。
たまたまクラスが同じになり、たまたま俺の前の席に座ったのは、見た目も性格も素晴らしいリア充だった。
外見で「こいつは俺の敵になりうる」と判断し、警戒し、接触は極力避ける様に誓った。
その誓いをあっさりやぶって、奴は何の気負いもなく笑顔で話しかけてきた。
どもって黙ってろくにコミュニケーションもとれない俺に、一方的に話しかけては笑っていた。
しかし後になって考えると、奴は俺が小さく頷いたりとか、そういった所作に応じて会話してくれていた様に思う。
1週間後、なぜか俺とヤツは一緒に行動するようになっていた。同じ授業を選び、ヤツの勧めで同じサークルにも入った。
とは言え、まだ本音で付き合っていた訳ではなく、上辺だけではないか、実際は蔑んでいる事だろう、と
勝手に邪推しては一定の距離は置いていた。
夏の日、サークルの部室に入る直前で中の会話が聞こえた。
同じサークルの女子連中が、「なんであんなの(俺)とつるんでいるのか」と聞いていた。
今更他人にどう評価されようと知った事ではなかったが、これはいい機会だった。
俺の邪推がどこまであたっているか、その答えが聞きたかった。
24 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2010/10/06(水) 23:34:33 ID:s4aL4O6k [2/2]
「おい、今『あんなの』と言ったか?お前らにあいつの何が分かるんだ。あいつはすげー人生歩んできてるんだ。俺やお前らなんかかなわない位、すげー生き方してんだよ。それが分からねえのか?
なんでつるんでるか聞いたよな?あいつは『いいやつ』だからだよ」
別に身の上話をした覚えもないが、当時の俺の様子たるや察するに余りあったろう。
そしてそれを分かった上で俺に対してあの様に振舞っていたのかと思うと、一見無責任なまでの明るさがとても嬉しかった。
そのままサークル棟を後にしたが、間もなくメールが入った。
『このサークル辞めようぜ。つまんねえや』
それからもヤツとはつるみ続けて、気付いたら人並なりの人間関係も出来ていた。
俺の人生は、あの大学のあの日、ヤツに救われたといって過言ではない。今、何とか真っ当に生きていられるのだから。
今でも連絡は取り合っている。骨髄移植が必要になっているようだ。
ヤツはいいやつなんだ。本当に。俺みたいなどうしようもないのを救ってくれる位、いいやつなんだ。
死なせる訳にはいかないんだ。
明日、会社を休んで病院に行く。きっと俺の骨髄は適合するだろう。しなければならない。
それが、俺が生まれてきた意味の一つに違いないはずだから。
コメント一覧
兄弟でも合わない事もあるんだから、かなり狭き門
2人ともかっけぇ!
リア充くんみたいな人になりたい
けど俺は今、骨髄移植ドナー登録しようと思ってる。
ってことです。
だから無駄じゃない
しかし何故良い人ほど逝くんだ
気合で適合する人を見つけることは出来るかも知れん
見つかりますように…!
米1 狭き門とか肛門とか、ケシカランとは思いませんかぃ?
神サマだってイヤな奴なんかよりいい奴が好きだからさ。
返す刀で悪い人が生きていることを引き立てる
これが「佳人短命」「憎まれっ子世にはばかる」
の真相。
きめえwwww
こいつの骨髄液がほしくて近づいてきたに違いない
上司「プロジェクトが大変なときに、お前一人だけ休んでいいわけないだろアホが」
「仕事と人間の命どっちが大切なんですか?」
上司「うーむ」
それでも兄弟姉妹が一番可能性が高いんだよちょっとは調べろやカスが
骨髄バンク登録して20年たつがいまだ適合しやがらねえ俺もカスだ
創作でなければ結果も書けるだろうし。
その表現いいな。
マジレスするマセガキもいるからコピペ小学校って感じもする。
献血センターなら、どこでもできるらしい。検査も普通の採血検査と全く一緒。
腕の静脈から10ccほど採血するだけ。
興味のある人は、簡単だから試してみるといい。
この「人の好意をとりあえず邪推」の感覚わかりすぎる
何か裏があるはずと思わずには入られないんだよなあ…