コピペ運動会

ガチャはなんでも完璧にこなしちゃうから、恋人にもパーフェクトを求めそう
ガチャの為に努力するのは苦じゃないけれど、疲れてしまうかも
くる日もくる日もガチャの彼女である私を演じなければならない
好きなのに辛い…

そんなとき、ムックに出会う
ムックは疲れはてた私を優しく包んでくれる
「引き立て役も世の中には必要ですぞ！No.１じゃなくたって、もともと特別なONLY１ですぞ～！」
そのあっけらかんとした人柄に惹かれていく私

ガチャ、ごめんね
何でも出来る完璧なあなたはとても素敵だった
でも、ありのままを受け入れてくれる人に出会えたの
おっちょこちょいでモサモサだけどとても素敵な人よ
私もモサモサだからちょうど良いのかもね

ガチャ、あなたにはもっと洗練された完璧な女性が似合うわ
いつか運命の人に会えること願っています

おやすみなさい


ムックと結婚してはみたけど、ちょっと退屈だった。
そんな時に知り合ったムックの同僚の緑の彼。
彼はムックには無い魅力で私を楽しませてくれ、ついに一線を越えてしまう。
何も知らないムックに罪悪感があるものの、二人は不倫という名の甘い蜜に嵌まっていく。
ある日、妊娠が発覚した。
当然、自分の子だと喜ぶムック。
そんなムックを見て、これからはムックとお腹の子のために生きようと決意し、緑の彼には別れを告げた。
しかしムックが見守る中、生まれた子は――緑であった。
「とりあえずお疲れですぞ」
そう言って立ち去るムックに、嘆き悲しむ私。


結論としてはガチャ


ガチャは何でもできちゃうから、人の心の痛みや繊細な機微なんかは解らないと思う。ましてまだ５歳でしょ？
楽しく過ごせてる時はいいけど、ちょっとケンカしたり真剣な話になった時にはすっごい無神経なこと言いそう。
あと、私が風邪で寝込んだりしたら
「喪子ちゃん、僕のご飯のことは心配しないで寝てていいよ！僕、適当に食べてくるから～」とか言いそう。
気を遣って優しくしたつもりなんだろうけど、私の食事のことには考えが及ばない。
で、熱で食欲がないのに餃子とかケンタみたいな油っこいものをお土産に持ってくる。
「しっかり食べてスタミナつけてね」とか言ってはくれるけど、食欲なくて断ると一気に不機嫌に。
「え～～っ。せっかく買ってきたのに食べてくれないの。じゃあいーよ、Ｐちゃんと食べるからね、後から欲しいって言ってもあげないよーだ」
そう言って、また外出するガチャ。
一人部屋に残された私は起き上がって水を飲むこともできない。
苦しくて寂しくて意識が遠のくんだけど、気づくと額に冷たいタオルが乗ってて、布団の横にはムックが。
「声をかけたけど返事がなかったから、心配で勝手に上がらせてもらいましたぞ」
寒々しかった部屋は暖められてて、キッチンからは美味しそうな匂いが。
「お粥と、柔らかく煮込んだ野菜スープを作っておきましたぞ。無理じゃないなら少し食べた方がいいですぞ」
そう言ってムックは枕元までお粥とスープを運んでくれる。
ゆっくり起き上がって食べようとする私の肩に、ムックはふわふわのカーディガンをかけてくれる。
「これは…？」見覚えのないカーディガンに戸惑う私。
ムックは優しく微笑んで「クリスマスプレゼント。早速役に立てて良かった…ですぞ」
思わず涙が滲んだのは、お粥の暖かい湯気が目に染みたせいだけじゃなかった。


と言う訳でムックがいいです。