390 :本当にあった怖い名無し :2011/07/28(木) 13:43:21.25 ID:1wYBOfieO
親戚のおじさんがすごい金持ちで、山手の金持ちの家ばかりがある場所に、別荘を持っていた。 夏休みになると、そこに泊まっていとこと遊ぶのが、毎年の行事になっていた。
ある夏、いとこが、夜に展望台にカブトムシを取りに行こうと言い出した。
別荘から20分くらい登った所に展望台があるのだが、車では入れず、地元民だけしか存在を知らない、寂れた所だった。
こに行くと、仕掛けもなしに、街灯に集まったカブトムシが取れるらしい。
夜の山を歩くことに内心びびってはいたが、カブトムシ欲しさに提案に乗ることにした。
393 :本当にあった怖い名無し :2011/07/28(木) 14:22:23.89 ID:1wYBOfieO
こっそり別荘を抜け出し、懐中電灯を片手に緩やかな歩道をしばらく行くと、展望台の階段が見えてきた。階段を登り出すと、先に歩いていたいとこが急に立ち止まった。
「なんだよ~。」
ぶつかって不満の声を上げた俺に、いとこは青い顔で指差した。
「あれ…。」
指差した先には、青い花柄のワンピースを着た女の人がうずくまっていた。
声が小さくて聞こえにくいが「…ない、…ない。」とつぶやいている。
大事な物でもなくして困ってるのかと思い、声をかけようとすると、いとこが、「おいっ、止めろ、こいっ!」 と言って俺の手をつかみ、ずんずん歩き出した。
「なんだよ!痛いよ!」俺は叫んだが、いとこは構わず歩いていく。強く握られた手は爪が食い込んで痛むし、訳がわからないまま、俺たちは自分たちの部屋に帰り着いていた。
部屋の電気をすべてつけると、いとこはへたり込んだ。
「最初はちゃんと聞こえなかったんだよ。」急にいとこは口を開いた。唇がわなわなと震えている。
「何?」その異常さに俺も鳥肌が立ってきた。
「あの女の人さ、しねない、しねないってつぶやいてたんだよ…あんな所なのに裸足で…。」
俺も体が震えてきた。でもびびってるのが格好悪くて、「でも、でも、あそこに自殺しにきた人だったら止めなきゃダメだったんじゃ…。」
と冷静な意見を言おうとした。
するといとこは俺を睨みつけ、「じゃあ、お前1人で話しかけに言ってこい!」と叫んだ。
そんなことできる訳もなく、俺たちは部屋の電気を付けたまま、布団に入ったが、ほとんど眠れなかった。
それから数日間、自殺のニュースが流れるのではと、どきどきして過ごしたが、そんな話は聞くことはなかった。
コメント一覧
認識するまで数秒かかった
別荘の持ち主って地元民にカウントされるもんなの?
ふと気になった。
それ以前の話だった。
>でもびびってるのが格好悪くて、「でも、でも、あそこに自殺しにきた人だったら止めなきゃダメだったんじゃ…。」
と冷静な意見を言おうとした。
>するといとこは俺を睨みつけ、「じゃあ、お前1人で話しかけに言ってこい!」と叫んだ。
怪談としての描写にこのやり取り必要か?
読点もなんか変だし。