5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:34:25.61 ID:jaqgFiHz0
「もう、寝たら?」男「は?」
男「……空耳かな」
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:36:19.09 ID:jaqgFiHz0
翌日、同時刻(2:41)「もう、寝たら?」
男「……ッ!?」
男「え、何、ちょ、マジ怖いって」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:38:18.23 ID:jaqgFiHz0
さらにその翌日、同時刻「もう、寝たら?」
男「うわ」
男「つーかこの声なんなんだよホント」
男「どっから聞こえてんだ」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:42:48.98 ID:jaqgFiHz0
さらにさらにその翌日、やっぱり同時刻。「もう、寝たら?」
男「……聞こえた?」
男友達「……うん」
男「うわーーー!!やっぱ幻聴とかじゃねえのかよコレ!」
男友達「マジヤバイって!ありえねえって!」
男「な、なあ。 今日、お前んち泊めてくんね!?」
男友達「やだよ! なんか付いてきたらどうすんだよ!」
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:43:44.00 ID:LbIikL490
今日の怖い話スレと聞いて飛んできました10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:45:48.50 ID:jaqgFiHz0
さらに(ry「もう、寝たら?」
男「……あのさあ」
男「あんた、幽霊?」
男「それとも、誰かの悪戯か?」
「さあ」
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:46:53.14 ID:cUPr9+sHO
0:24ってホラー映画思い出した見てないけど
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:48:19.41 ID:jaqgFiHz0
男「(返事しやがった!!!11111)」男「あ、あんた、マジでなんなんだよ」
「さあ」
「それより、まだ、寝ないの?」
男「怖くて寝れねえよ!!」
「なにが、こわいの?」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:50:34.63 ID:jaqgFiHz0
男「将来とか北のミサイルとか色々あるけど、とりあえず今一番怖いのはアンタだ」「わたし?」
男「うん」
「こわい?」
男「う、うん」
「寝れない?」
男「うん」
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:53:42.82 ID:jaqgFiHz0
「わたしが、怖くて、寝れないんだね」男「うん」
「ごめんね」
男「いや、謝られても」
「ところで」
男「はい?」
「まだ、寝ないの?」
男「話聞いてんのか」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:56:20.15 ID:jaqgFiHz0
「もう、寝たら?」男「いやだからね、あんたが怖くて寝れないんすよ、サーセン」
「サーセン?」
男「サーセン」
「って、何?」
男「知らない? サーセン」
「うん、しらない」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 03:58:50.22 ID:jaqgFiHz0
男「すいませんって意味」「それが、サーセン?」
男「うん」
「どうして、謝るの?」
男「なんとなく?」
「なんとなく、サーセン?」
男「うん。 サーセン」
「さ、サーセン」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:00:50.28 ID:jaqgFiHz0
男「で、あんた結局なんなんだ」「さあ」
男「幽霊?」
「さあ」
男「誰かのイタズラ?」
「さあ」
男「幻聴?」
「さあ」
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:05:39.21 ID:jaqgFiHz0
男「正体不明?」「かも、しれない」
男「宇宙人?」
「なに、それ」
男「宇宙の人」
「宇宙は、行った事無いよ」
男「んじゃ幽霊でFA?」
「FA?」
男「フリーエージェントの事。自由契約選手」
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:09:17.33 ID:jaqgFiHz0
「どっちも、よくわからないよ。 ごめんね」男「や、ごめん。 嘘ついた」
「うそ?」
男「うん。 FAってのは……うーん、『~でいいですか』って事」
「うそは、よくないね」
男「そ、そうだね」
「サーセンって、言わないと」
男「サーセン」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:13:30.21 ID:jaqgFiHz0
「そろそろ時間だから、また明日、ね」男「時間?」
「わたしは、三時までしかいられないから」
男「2:41から3:00まで?」
「うん」
男「何で?」
「さあ」
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:17:50.51 ID:jaqgFiHz0
「はやく寝ないと、だめだからね」男「あ、はい」
「それじゃ、おやすみ」
男「で、結局なんにもわかってねえし」
男「……寝るか」
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:20:13.20 ID:jaqgFiHz0
その翌日男「……zzzzzzZZZZZZ」
2:41
男「……zzzzzZZZZZZ」
「ちゃんと寝てるね」
男「……zzzzzzZZZZZ」
「えらい、えらい」
男「寝たふりしてましたサーセンwwww」
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:21:47.21 ID:HiXIfLeR0
やっと寝れると思った全俺が泣いた42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:25:06.18 ID:jaqgFiHz0
「寝てないんだ」男「そりゃあ毎日ナゾの存在が部屋に来てるって知ったら、寝れるもんも寝れませんよ」
「わたしの、せい?」
男「……どっちにしろ、起きてるけどさ」
「わるいこ、だね」
男「そっちだって、不法侵入してるじゃん」
「わたしも、わるいこ?」
男「うん」
「そっか」
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:28:00.88 ID:jaqgFiHz0
男「そろそろ目的くらい教えてくれ」「…………」
男「あれか?俺をノイローゼにするのか? それともこの様子を中継でもしてんのか?」
「…………」
男「おーい」
「……理由は、ね」
男「はい」
「無いの」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:31:58.76 ID:jaqgFiHz0
男「はあ?」「理由は、無いの」
男「おーーいおいおいおい、正体不明で目的無しって、人をバカにすんのも大概にしろよ」
「そんなこと、言われても」
男「……いつから来てた?」
「けっこう、まえから」
男「けっこうって、どれぐらい?」
「ひみつ」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:35:22.45 ID:jaqgFiHz0
男「秘密っすか」「うん、ひみつ」
男「でも、声掛けてきたのは最近だよな?」
「あんまり、夜更かししてたから、しんぱいで」
男「それだけ?」
「うん」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:39:23.88 ID:jaqgFiHz0
男「守護霊とか天使ってオチは?」「さあ」
男「んじゃ悪魔とか?」
「そう、思う?」
男「現段階ではなんとも」
「そろそろ三時だから、また明日、ね」
男「あ、ああ」
「おやすみ」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:46:44.54 ID:jaqgFiHz0
翌日男「そろそろ来るぞ」
男友達「……呪われたりしねえだろうな」
男「大丈夫だ。多分」
男友達「多分とか超信用できねーんですけど」
「また、ねてない」
男「おいーす」
男友達「うわ、出た!」
「顔、赤いよ」
男「飲んでるからw」
男友達「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏!!」
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:51:40.68 ID:jaqgFiHz0
「そのひと、前にもいたね」男「あー、友達なんだわ」
男友達「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」
「ともだち?」
男「うん」
男友達「効いてねーし!!」
「ともだちって、なに?」
男「……はぁ?」
「だから、なに?」
男「何って言われても」
男友達「……フレンド?」
男「外人じゃねえだろ」
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 04:55:52.75 ID:jaqgFiHz0
「フレンド?」男「あー、何て言ったらいいかな」
「それなら、知ってる」
男「英単語ならわかんの!?」
「うん、ちょっとだけ」
男友達「俺天才じゃね?」
男「ねーよw」
「うらやましい、ね」
男「……友達、居ないのか?」
「…………うん」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 05:00:59.98 ID:jaqgFiHz0
男「じゃあ、俺らが友達になるよ」男友達「おいちょっと『ら』って俺も入ってんの!?」
「ほんとう、に?
男「まかせろ、ニポンジン嘘つかない」
男友達「ダメだって!絶対ヤバいって!!」
「それじゃ、ともだち、だね」
男「うん」
「ありがとう」
男「で、なんで英単語ならわk」
「そろそろ時間だから、また、ね」
男「ちょっ」
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 05:06:14.21 ID:jaqgFiHz0
「早くねるんだよ」男「あー、うん」
「それじゃ、おやすみ」
男「おやすみ」
「それじゃ、またね」
男「なんか上手くかわされた感じだな……」
男友達「てめえ!」
男「何怒ってんだよ、うっせーな」
男友達「なに俺まで巻き込んでんだよ!」
男「サーセンwwwww」
男友達「サーセンじゃねえって!!……死ねお前マジで!」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 05:14:53.12 ID:jaqgFiHz0
男「そろそろか」「へえ、まだ寝てないんだ」
男「……あ?」
「そろそろ寝たら? 人間」
男「いつものじゃないな。 なんだお前」
「あのコが喜んでたから、ちょっと見に来たんだよ」
男「喜んでた?」
「ともだちが出来た、ってさ」
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 05:18:47.59 ID:jaqgFiHz0
「ひょっとして、あのコに会いたいから起きてた、とか?」男「や、ただ生活習慣狂ってるだけだよ」
「ふうん」
男「あいつは? 」
「……さて、どう言ったものかな」
男「は?」
「まあ、とにかく今日は来れないって事で」
男「そっすか」
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 05:22:32.45 ID:jaqgFiHz0
「そーいうわけで、今日はボクとお話でも」男「はーどっこいせ」
「え」
男「あーやっぱ布団って気持ちいいわ」
「ちょ、ちょ」
男「(^o^)/オヤスミー」
「え、まっt」
男「……zzzzzzZZZZZ」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 05:26:50.79 ID:jaqgFiHz0
「おい」男「んん……もう食えないって」
「お前絶対寝てないだろ」
男「…………zzzZZZZZZZ」
「……起きろ人間っ!!」
男「うるせーんだよ、人がせっかく『夢のDeath13』と戦おうとしてたのに」
「ハア?」
男「お前もギャグ通用しないクチか」
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 05:33:12.03 ID:jaqgFiHz0
「人間、舐めるのもいい加減にしとけよ」男「べろべろー」
「こっちがその気になったら、お前らの百人や千人なんて簡単にk」
男「はい、ちょっと質問」
「なんだよ」
男「人間人間っていうけどさ、お前らいったいなんなの?」
「ボクら?」
男「うん」
「えーと、その」
男「名前は年は性別はご趣味は?」
「……ひみつ」
男「またそれかよ!」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 05:39:25.21 ID:jaqgFiHz0
「クチ止めされてるんだよね」男「誰に?」
「あのコに」
男「なんでまた」
「言ったら怖がられるからって」
男「……あれか?名状しがたき者とかそーいう感じか?」
「いや、そこまでではないんだけど」
男「そこまでじゃないけどって……、何、それなりに凄いもんなの、あんたら?」
「うん、まあ、ね」
男「ヒントは?」
「神クラスじゃないけど、結構強大、かな」
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 05:42:24.33 ID:jaqgFiHz0
男「えー全然わかんね」「ある意味君らと似てる、かも」
男「君らって言うと、人間?」
「うん」
男「どこら辺が?」
「性質が」
男「いや、ますますわかんないって」
「わかられても困るんだけどね」
83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 05:50:41.01 ID:jaqgFiHz0
「長居しすぎたかな、そろそろ、帰るよ」男「(^o^)/オヤスミー」
「ボクにはやたら無愛想だね、君は」
男「不法侵入者に愛想もクソもあるか」
「まあ、なかなか珍しいタイプの人間だね、不愉快な面がやたら目に付くけど」
男「いやいやあんたもなかなかだよ、実際」
「体壊さないようにさっさと寝なよ。 あのコが、心配するから」
男「だから(^o^)/オヤスミーって言ってるじゃねーか」
「……それじゃ、おやすみ、人間」
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 05:57:52.79 ID:jaqgFiHz0
男「うっす」男友達「よお」
男友達「まだ来てんのか、あれ」
男「いや、それがさあ……」
男友達「ボクっ子?」
男「声だけだから、何とも。 つーか性別があるのかどうかも」
男友達「……しっかし、そのヒントだけじゃなあ」
男「俺らに似てるっつーのがな」
男友達「英単語がわかったってことはさ」
男「メードインジャパンでは無いわな」
男友達「お経効かなかったし」
男「それは関係してんのかw?」
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:02:19.83 ID:jaqgFiHz0
男友達「……ちょっと調べてみるからさ、なんかわかった事有ったら連絡くれよ」男「おう、頼むわ」
男友達「気をつけろよ」
男「だーいじょぶだってw」
男友達「……昨日来た奴の言ってた事が本当なら、善悪はどうあれ、とんでもないモノに好かれたのかもしんねーぞ」
男「ビビらせんなw」
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:06:35.24 ID:jaqgFiHz0
「また、起きてるし」男「いらっしゃーい!」
「目の下、黒いよ」
男「俺の物まねはスルーか」
「なんの、真似?」
男「桂三枝」
「かつら?」
男「やっぱりわかんねえか……」
「ごめんね、あんまり、よくわからなくて」
88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:12:32.34 ID:jaqgFiHz0
男「昨日、来なかったな」「その、君に興味もった子がいたから、かわってあげたの」
男「かわった?」
「うん、ごめんね」
男「一人ずつしか来れないって事か?」
「ううん、み ん な 一 緒 な の 」
男「…………はい?」
91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:18:26.85 ID:jaqgFiHz0
「ここに来るのも、わたしがワガママ言って、無理に来てるの」男「ちょっと待て、何が何だかさっぱりわかんね」
「わからないほうが、きっと良いとおもう」
男「何で?」
「こわがって、きっと、ともだちやめちゃうから」
男「そんなに、怖いもんなのか?」
「……うん。 あの人だって、わたしたちを許してくれなかったから」
男「あの人?」
「すごく優しいって、言われてる人。 でも、お願いしたのに、許してくれなかったの」
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:20:22.18 ID:szB5QXq6O
続きが気になるが…そろそろ眠い…93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:23:56.99 ID:jaqgFiHz0
男「みんな一緒で、怖くて、優しい人でも許さなかった?なんじゃそりゃ」「……わたしは、君と、ともだちでいたいから、もう、いわない」
男「…………そっか」
「気に、ならないの?」
男「ともだちが言いたくないって言ってんだから、無理に聞く必要もないかな、って」
「……ありがとう」
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:28:13.18 ID:jaqgFiHz0
数日後男「ちーっす」
男友達「……よお」
男「元気ねーなあ、どしたよ」
男友達「…………お前んチに来るアレ、さ」
男「ああ」
男友達「正体、わかったかも」
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:29:23.60 ID:HsSACtES0
ついにwww98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:30:09.10 ID:szB5QXq6O
正体wktk100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:34:29.74 ID:jaqgFiHz0
男友達「いろいろ知り合いにあたってみたらさ、コレだっていうのが見つかったんだけど」男「いいよ。言わなくて」
男友達「……は!?」
男「あいつが言いたくない事、友達の俺が詮索すんのはアレだろ」
男友達「ちょっ、バカ、お前!そんな甘いレベルのモノじゃねえんだって!!」
男「いーんだよ、別に俺が被害くらってるわけじゃねーし」
男友達「おい、待てよ! なあ!!」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:41:24.53 ID:jaqgFiHz0
それから、さらに数週間後の夜「久しぶり、人間」
男「おっすオラヒューマン」
「はあ? 相変わらず……」
男「オラなんだか眠くなってきたぞ! (^o^)/オヤスm」
「待てコラ」
男「なんだよほんとにもう……」
「真面目な話をしに来たんだからちょっと座れ!」
男「はーい」
「胡坐か……正座くらいしようよ、君」
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:47:08.18 ID:jaqgFiHz0
「君、さ」男「うん」
「友達から、結局聞かなかったよね、正体」
男「知ってどうなるもんでもないし…………つーか見てたのかよ」
「ボクの時間を少し使って、人間観察をね」
男「あれ、まっ昼間だぞ」
「ボクらぐらいになるとね、昼夜なんてあんまり関係ないの」
男「ふーん、で?」
「……はあ……つくづく君は脅かし甲斐がないね……」
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:56:43.56 ID:jaqgFiHz0
「聞いてもいいよ」男「……え?」
「あのコが、どうしても知って欲しいんだってさ」
男「なんでまた」
「……鈍感」
男「失礼な奴だなオイ。 ……なんで本人から言わない?」
「鈍感もここまで来ると、人間かどうかも疑わしくなってくるもんだね」
男「二足歩行でニポン語喋る動物が人間以外にいるかっつーの」
「ああもう! あのコもボクらも、君の事がそれなりに気に入ってるんだよ! だから正体隠しっぱなしは気分良くないの!
でも直接言えるような生易しいモノじゃないって事! それぐらい理解しろ!」
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 06:48:25.26 ID:6btz6wIw0
まだ引っ張るかwwwwwww寝れねえwwwwwwwwwwwww
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 07:01:33.50 ID:jaqgFiHz0
翌日・昼男友達「で、とうとう聞く気になったか」
男「別に、俺は気にしてないんだけどなあ」
男友達「まあ、知っておいた方が良いと思うよ」
男「うーん……」
男友達「一応聞いておくけど、本当にいいんだな」
男「勿体ぶんな」
男友達「これ、読んだことあるか?」
男「……よ、ヨブ記?」
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 07:07:45.01 ID:jaqgFiHz0
男友達「あとコレ」男「広辞苑?」
男友達「じゃねーよハゲ。聖書だ」
男「…………ちょい待て、その辺に出てくるって事はさ」
男「あいつ、そんなとんでもねーモノなのか!?」
男友達「だから言ったろうが! ゲゲゲの~とかいうレベルじゃねえんだってば!」
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 07:12:29.59 ID:jaqgFiHz0
男「天使とか?」男友達「そんなありがたい存在が、どうして怖がられるんだよ」
男「魔王とかソッチ系?」
男友達「いや、それほどでもないけど」
男「けど、なんだよ」
男友達「某聖人と会話するシーンがあるくらいには凄い」
男「ゲエッ、めっちゃ年上!」
男友達「お前の驚くところは何かおかしいw」
132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 07:14:52.03 ID:szB5QXq6O
本当に焦らすの好きだなぁ…でも最後まで見る
136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 07:21:31.49 ID:jaqgFiHz0
男「強い?」男友達「どう比較すんのかわからないけど、下手なお化けよりはよっぽど強いと思う。
本当にそれなら、数千歳だし、キレたら大規模自然災害災害級なんじゃねーかな」
男「あんま怒らせねーほうがいいかな。 なんか洋菓子でも買ってくか」
男友達「食うのかw?」
「まあ、気持ちだけはもらっとくよ」
男「うわ出た。 昼間なのに出やがった」
男友達「…………うわあああああ!!!!111」
141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 07:26:42.49 ID:jaqgFiHz0
「いいってそんな怯えなくても」男友達「あ、はい」
男「あいつは?」
「今日の夜、会いたいってさ。…………拒絶するかの是非は君の自由だからね」
男「……ああ」
「それにしても、懐かしいねえコレは。 そうそう、これがボク達、数少ない名ゼリフだった」
「『――――我々は大勢であるが故に』」
144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 07:32:22.90 ID:jaqgFiHz0
「おきてた」男「そりゃ、なあ」
「はなし、聞いたよね」
男「うん、まあ」
「こわい、でしょ」
男「うーん…………すんげー失礼な事言っていい?」
「う、うん」
男「なんか、可哀想っつーか、悲しかった」
「……わたし、たち、が?」
150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 07:46:15.24 ID:jaqgFiHz0
男「だってさ、追い出さないでくださいって頼んだのに、すこし迷惑掛けたくらいで、結局ブタと一緒に水底行きだろ?聖人パワーで奇跡起こせば、円満解決だって出来たんじゃね?」
「それは、でも、しかたないよ」
男「ほんとにそう思ってるか? 割り切れなくて、救われたいのに救われなくて、
だから今でも『レギオン』って呼ばれる程の、もの凄い沢山の亡霊達で固まって、フラフラしてるんじゃないのか?」
「…………だって、だって」
男「つーかまあ、そんな事はおいといて」
「え?」
男「確認しときたいのはさ、まず、俺はただの一般人だから、お前は勿論、他の皆を救ったりはできない。 ムリ、ゼッタイ」
「う……うん」
男「も一つ、俺に危害加える気は?」
「な……無いよ……そんなこと」
151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 07:47:30.71 ID:xjrf5MbN0
あぁああぁああぁぁっ155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 07:50:19.56 ID:HsSACtES0
レギオーーーーーーーーーーーーーン!158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 07:54:56.83 ID:jaqgFiHz0
男「じゃあ、それでよくね?」「……え?」
男「だから、今まで通りこ夜中にフラフラっと来て、ダベッて、ともだちでいるのに支障なくね?」
「で、でも、いいの?」
男「いいんじゃね? つーか別にイーンダヨ!」
「発音、なんか、へん」
男「ばっかソコでグリーンダヨ!って返すのが日本の風習だっつの」
「ぐ、グリーンダヨ!」
男「いいねいいねw」
164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 08:02:28.04 ID:jaqgFiHz0
男「ところで」「うん」
男「いくつ?」
「ひみつ」
男「年上では、あるよな?」
「だから、ひみつ」
男「……待てよ、年はそうやって数えるんだ? 単独で複数な状態だから、一番古い奴のか? それともお前個人?」
「ひみつだってば」
168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 08:08:37.64 ID:jaqgFiHz0
「まだ、寝ないの?」男「もうちょっと話してたいんだけど……って三時過ぎてね?」
「みんなが、時間いっぱい使っていいよ、って。 いつもはだいたい20ぷんだけど、今日はとくべつに、だって」
男「話のわかるやつらだなw」
「みんな、こうやって、普通の人とお話すること、全然なかったから」
男「ど、どれくらい?」
「古い人だと、千年いじょう」
男「長っ!!11」
「こんな気分は久しぶりだって、みんなはしゃいでる」
171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 08:16:14.40 ID:jaqgFiHz0
男「そろそろさ」「うん」
男「姿、見せてくれてもいいと思うんですよ」
「むずかしい、かも」
男「え、お化けだって姿見せたりするじゃん」
「わたしは、おおぜいだから、一つの形を取ったことがないの」
男「あー、そっか……ごめんな、無理言って」
「…………ちょっと、待っててね。 そうだん、してみるから」
178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 08:26:48.53 ID:jaqgFiHz0
男「お、おお」「ん……」
男「おおおおおお」
「これで……」
男「おおおおおお!?」
「どう、かな? にんげんのカタチに、なってる?」
男「ちょっ……おい」
「みんなが、こんな感じでどうだって」
男「どうだもなにも」
「変?」
男「普通にかわいいんですけど!!!1111」
184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 08:33:33.99 ID:jaqgFiHz0
男「つーか肌白くね!? 白くね!?」「なんで、二回言うの?」
男「ごめん何かテンパってるw」
「私たちのほとんどは白人だから、多分、それで肌のいろを決めたのかも」
男「はー……」
「どうか、した?」
男「いや、お前、凄い奴だったんだなあと」
「そう、かな」
男「お父さんは嬉しいよ」
「お父さんじゃない、よね」
男「ジョークの知識がまだまだか……」
191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 08:43:56.54 ID:jaqgFiHz0
「あの、ね」男「まだ寝ないの?ってか」
「うん。 おやすみの日じゃ、ないよね?」
男「別に寝なくても門題無いって」
「……だめだよ、にんげんは寝ないと」
男「一日くらい寝なくても」
「だめ。 わたしたちは、これ以上死なないけど、にんげんはすぐ病気とかで死んじゃうから、だめ」
男「ほんっと過保護だな、お前は」
「寝ないと、だめ」
男「あーはいはい、わかりましたよ」
195 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 08:50:20.99 ID:jaqgFiHz0
「寝なきゃ、だめ」男「……はいはい」
男「で、なっ、ななんでお前も布団入ってるんディスカ!?」
「まえに、ふとんは気持ちいいって言ってたって、あのコが」
男「まーたあいつか」
「だめ?」
男「いや、全然」
「すごく、懐かしいかんじ」
男「布団が?」
「うん。 よこになる事だって、ずっとなかったし」
男「そっか。……そうだよな」
199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 08:56:20.10 ID:jaqgFiHz0
「ともだちって、いいね」男「……同じ布団で寝るのは……ともだちか?」
「ちがう、の?」
男「今度、他のみんなに聞いてみるといいかもしれないw」
「……?うん、そうする」
「しあわせ」
男「……俺も」
「消えちゃいそうなくらい、しあわせ」
男「……っておい!!1」
「ふふ、大丈夫だよ、わたしたちは、これくらいじゃ救われないから」
201 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 09:02:04.52 ID:jaqgFiHz0
「なん十年も、なん百年も、なん千年も、さまよってきたから」男「…………」
「このくらいじゃ、消えないから、ね?」
男「不謹慎だけど安心したw」
「あんしん? やっぱり、変わってるね」
男「明日も明後日も、ともだちやれるわけだろ」
「……!……ふふ、そうだね」
男「おやすみ」
「うん、おやすみ」
「「また明日」」
202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 09:05:25.74 ID:njolsYa+0
いい最終回だったああああああああああああ203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 09:08:11.37 ID:hyNtB54G0
このスレのせいで初めて聖書の要約読んだ207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 09:12:27.76 ID:jaqgFiHz0
お し ま い 。というわけで正体はレギオンです。
大量の亡霊達がカタマリと化したアレです。
某悪魔合体とかするRPGではザコ扱いですが、一応かなり古い物の怪なので、強いんじゃないかと思ってます。
魔王や邪神がゴロゴロ出てくるゲームだから仕方が無いのかも知れませんが。
以前見かけた某サイトでは、聖人でなければレギオンを撃退(というか鎮める)ことは不可能だったんじゃないか?という考察文があったほど。
約六時間も引っ張ってごめんなさい、そしてありがとうでした。
212 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 09:15:18.98 ID:LTW0VIM7O
乙!よかったよ~218 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 09:19:51.61 ID:DWAKEGNZO
>>207テラGJ!!!!おれ今日徹夜してよかったwww
これからは2:41がくるたびレギオンを思い出すよ
220 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 09:22:07.73 ID:+EptoPsnO
巧妙さ:★★★★★萌え度:★★★☆☆
感動度:★★★☆☆
面白味:★★★★☆
厨房度:☆☆☆☆☆
総評点:★★★★☆(仕事をサボる価値あり)
225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/11/07 09:29:17.45 ID:0DFmxLnXO
ものすげー暖かい気持ちになれた乙
コメント一覧
nogさんもそう願ってるから
言葉の間がいいな
行間に感情がある
転載元見て見ろ
一切何も削ってない
ぶちころすぞ
女の子、かわいい女の子にするあたり厨臭い
これを若くてジャニ系の美少年にすれば文句なし。そうすれば布団にはいったあたりからさらにいいかんじに・・・
ここはまとめサイトじゃねえんだよ
ちゃんとROMらないからこうなる
投稿者は人生やり直せ
しかもなんで大体女なんだよ
だよな
たまには厳ついおっさんでもいいのに
(同志よ…!)
俺は好きだ。
しかしお前は貼る場所を間違った。
非常に残念だ。
読んじゃったけど
そんなひまねーよ
明日のために寝ないと
「もう寝るの?」
ただなげーんだってマジで
ゆとりは長文読めないってのは本当だったのかもな
そんな暇ない
ラノベ(普通のライトノベルにあらず)と同じ
ネットのSSに何求めてんだアホ
片手間で読むもんに長ったらしい文学なんて時間の無駄だわ
無駄にダラダラ引っ張るわオチもなにそれ?ってレベルだわ
挙げ句文章が痛い