ある夫婦の話
コピペ投稿者:名無しさん
投稿者ID:/+wGxoH/
コピペ投稿日時:2012/09/19 20:21
コピペ投稿日時:2012/09/19 20:21
夫婦は昭和24年に結婚。時には無理難題を言い出す夫を妻は献身的に支えてきた。
夫が残業後に突然、会社の部下を自宅に連れてきたときも嫌な顔をせずもてなした。
夫が趣味の釣りに行く日は午前3時に弁当を用意し、熱いコーヒーをいれた。
夫は、平成3年に膀胱(ぼうこう)がんで手術をしたころから体調を崩しがちだった。
11年に頸椎(けいつい)の手術をして以降は介護を必要とする状態で、
22年12月には自宅で転倒したことにより完全な寝たきり状態となった。
妻は食事やおむつの交換など生活全般の世話をしていた。
昔気質(かたぎ)の夫は、あまり妻に対する感謝を口にすることはなかった。
体の自由が利かないいらだちからか、不満があると怒鳴り出すこともあった。
今年1月、夫は肺炎で入院した。
その時の検査で腎臓がんが見つかり、すでに末期で手術もできない状態だった。
妻と息子2人は対応を話し合い、妻は「病院をたらい回しにされたら、おじいちゃんがかわいそうや」
と思って自宅に引き取ることを決めた。
夫には、末期がんであることを知らせていなかった。
それからも、苛酷な介護の日々は続いた。昼夜を問わず、2時間ごとのおむつ交換。
妻1人で寝たきりの夫のおむつを交換し、足を持ち上げてズボンをはかせるなどの作業は、1回で1時間ほどかかる。
ほとんど夜も眠れない生活で、妻は心身ともに極度の疲労を抱えるに至った。
「おむつ交換は大変やから、他の人にはさせられへん。おじいちゃんも私にしてほしいと思っている」。
妻は周囲に助けを求めず、弱音を吐くこともなかった。
近くに住む長男夫婦は、平気な顔で介護にあたる様子を見て「おばあちゃんなら大丈夫」と思っていたという。
妻は最後まで「若い人には迷惑かけられへん。自分さえ我慢すればいい」との姿勢を崩さなかった。
2月28日未明。
この日も一晩中おむつ交換を繰り返しながら朝を迎えた妻は、寝不足でフラフラの状態だった。
午前6時ごろ、交換した直後に夫が排泄(はいせつ)したため妻が思わず「またかい」とつぶやいたところ、
気を悪くしたのか、夫はおむつを交換しやすいように足を曲げるなどの協力をせず、妻を困らせた。
妻の頭の中で何かが弾けた。
「こんなに尽くしているのに、なぜ意地悪をするのか」
「夫を残して私が先に死んだら、息子たちが苦労する」…。
さまざまな思いが駆け巡り、とっさに台所へ走って包丁(刃渡り約18センチ)を手にした。
寝室に戻った妻は、目を閉じてベッドに横たわる夫の腹に、右手で握った包丁を突き刺した。
「なにすんねん」。
目を開いて驚く夫に、妻は「あんただけ先には行かせへんで。私もすぐに行くよ」と語りかけた。
すると、夫は抵抗せず、「お茶ちょうだい」といった。
妻が慌てて2、3口を飲ませると、夫は「もういい」と言って目を閉じた。
それが最後の言葉だった。
大量の出血を見てわれに返った妻は「助けたい」と思って119番し、長男夫婦にも連絡。
「自分も死にたい」という気持ちがあったが、誰か来たときに汚れたおむつがあるといけないと思って片づけ、
保険証などをかばんに入れて病院に行く準備をした。
ほどなく、救急や警察、長男夫婦が相次いで駆けつけた。
夫は心肺停止状態で病院に運ばれ、妻はその場で現行犯逮捕された。
9月4日から開かれた公判で証言台に立った長男夫婦は
「もう少し父母の気持ちが分かっていれば、こんなことにならなかった。後悔しています」と涙ながらに陳述した。
「おじいちゃんは恨んでいない。これからはみんなでおばあちゃんを支えます」として、寛大な判決を求めた。
すでに保釈されていた妻は、弁護人の隣に座って微動だにせずやりとりを聞いていた。
5日に行われた被告人質問では、
「辛抱できなかった自分が悪い。とんでもないことをして、おじいちゃんに申し訳ないと思っています」と謝罪。
「今は心にぽっかり穴が開いたようで…。おじいちゃんと一緒に暮らしていたころが一番よかった」と述べた。
判決は「殺人罪の中でも特に軽い刑に処するべき類型に当たる」として執行猶予をつけた。
量刑理由では次のように言及している。
「我慢が限界に達してとっさに殺意を抱いたものであり、犯行に至る経緯には同情でき、心情も理解できる。
夫は刺された後に何ら抵抗していないことなどから、妻を強く恨んでいたとは認められない」
裁判長は言い渡しを終えた後、妻に向かって
「これからの余生、ご主人の霊を弔って、家族のためにも、十分あなたの人生を生きてください」と説諭した。
閉廷後の法廷では、家族が嗚咽(おえつ)する声だけがいつまでも響き渡っていた。
夫が残業後に突然、会社の部下を自宅に連れてきたときも嫌な顔をせずもてなした。
夫が趣味の釣りに行く日は午前3時に弁当を用意し、熱いコーヒーをいれた。
夫は、平成3年に膀胱(ぼうこう)がんで手術をしたころから体調を崩しがちだった。
11年に頸椎(けいつい)の手術をして以降は介護を必要とする状態で、
22年12月には自宅で転倒したことにより完全な寝たきり状態となった。
妻は食事やおむつの交換など生活全般の世話をしていた。
昔気質(かたぎ)の夫は、あまり妻に対する感謝を口にすることはなかった。
体の自由が利かないいらだちからか、不満があると怒鳴り出すこともあった。
今年1月、夫は肺炎で入院した。
その時の検査で腎臓がんが見つかり、すでに末期で手術もできない状態だった。
妻と息子2人は対応を話し合い、妻は「病院をたらい回しにされたら、おじいちゃんがかわいそうや」
と思って自宅に引き取ることを決めた。
夫には、末期がんであることを知らせていなかった。
それからも、苛酷な介護の日々は続いた。昼夜を問わず、2時間ごとのおむつ交換。
妻1人で寝たきりの夫のおむつを交換し、足を持ち上げてズボンをはかせるなどの作業は、1回で1時間ほどかかる。
ほとんど夜も眠れない生活で、妻は心身ともに極度の疲労を抱えるに至った。
「おむつ交換は大変やから、他の人にはさせられへん。おじいちゃんも私にしてほしいと思っている」。
妻は周囲に助けを求めず、弱音を吐くこともなかった。
近くに住む長男夫婦は、平気な顔で介護にあたる様子を見て「おばあちゃんなら大丈夫」と思っていたという。
妻は最後まで「若い人には迷惑かけられへん。自分さえ我慢すればいい」との姿勢を崩さなかった。
2月28日未明。
この日も一晩中おむつ交換を繰り返しながら朝を迎えた妻は、寝不足でフラフラの状態だった。
午前6時ごろ、交換した直後に夫が排泄(はいせつ)したため妻が思わず「またかい」とつぶやいたところ、
気を悪くしたのか、夫はおむつを交換しやすいように足を曲げるなどの協力をせず、妻を困らせた。
妻の頭の中で何かが弾けた。
「こんなに尽くしているのに、なぜ意地悪をするのか」
「夫を残して私が先に死んだら、息子たちが苦労する」…。
さまざまな思いが駆け巡り、とっさに台所へ走って包丁(刃渡り約18センチ)を手にした。
寝室に戻った妻は、目を閉じてベッドに横たわる夫の腹に、右手で握った包丁を突き刺した。
「なにすんねん」。
目を開いて驚く夫に、妻は「あんただけ先には行かせへんで。私もすぐに行くよ」と語りかけた。
すると、夫は抵抗せず、「お茶ちょうだい」といった。
妻が慌てて2、3口を飲ませると、夫は「もういい」と言って目を閉じた。
それが最後の言葉だった。
大量の出血を見てわれに返った妻は「助けたい」と思って119番し、長男夫婦にも連絡。
「自分も死にたい」という気持ちがあったが、誰か来たときに汚れたおむつがあるといけないと思って片づけ、
保険証などをかばんに入れて病院に行く準備をした。
ほどなく、救急や警察、長男夫婦が相次いで駆けつけた。
夫は心肺停止状態で病院に運ばれ、妻はその場で現行犯逮捕された。
9月4日から開かれた公判で証言台に立った長男夫婦は
「もう少し父母の気持ちが分かっていれば、こんなことにならなかった。後悔しています」と涙ながらに陳述した。
「おじいちゃんは恨んでいない。これからはみんなでおばあちゃんを支えます」として、寛大な判決を求めた。
すでに保釈されていた妻は、弁護人の隣に座って微動だにせずやりとりを聞いていた。
5日に行われた被告人質問では、
「辛抱できなかった自分が悪い。とんでもないことをして、おじいちゃんに申し訳ないと思っています」と謝罪。
「今は心にぽっかり穴が開いたようで…。おじいちゃんと一緒に暮らしていたころが一番よかった」と述べた。
判決は「殺人罪の中でも特に軽い刑に処するべき類型に当たる」として執行猶予をつけた。
量刑理由では次のように言及している。
「我慢が限界に達してとっさに殺意を抱いたものであり、犯行に至る経緯には同情でき、心情も理解できる。
夫は刺された後に何ら抵抗していないことなどから、妻を強く恨んでいたとは認められない」
裁判長は言い渡しを終えた後、妻に向かって
「これからの余生、ご主人の霊を弔って、家族のためにも、十分あなたの人生を生きてください」と説諭した。
閉廷後の法廷では、家族が嗚咽(おえつ)する声だけがいつまでも響き渡っていた。
コメント一覧
殺したのは罪さ
でもやっぱ納得できないよね
難しいな。
尊厳死と認める世の中にしないとみんな潰れちゃう。
あと一週間
名前は呼ばないにしても「お父ちゃん」では? 高齢者だから
こういう呼び方なんだろうけど、なんか必要以上に自分たちを
客観視している冷めた夫婦、息子たちに見える。
入院費を絞り掠って高級車を買い揃えるためにあるんだろうよ
まあ苦労を考えれば分からなくもない
おじいさんおばあさん呼びが定着する夫婦もあるけどな。
お互い「そういう年なんだぞ」とかのからかい半分で始まったりして、仲がよくないと出来ない呼び方だったりする。
http://ja.wikipedia.org/wiki/尊属殺法定刑違憲事件
京都介護殺人事件
http://kokorodo.net/e1538
お互い普段から、思ってることはちゃんと口に出して言ってた方がいい
言わなくても通じてると思い込んでても、実はおそらく通じてないことの方が多い
言わなきゃわかんないことの方が多いんだよ
日本人はそろそろ「言葉がなくても通じる」を美徳と思うのをやめた方がいい
知人夫妻がそうだ
夫の方は私によく「妻には本当に感謝してる」って言うんだけど、それ本人に言ってやれよ
恥ずかしいから言えないじゃねーよ馬鹿か
妻の方、もう「子供がかわいそうだから離婚しない」って言ってるよ
もう知らん
「お茶ちょうだい」
の一言で、この夫婦は解り合い許し合えてるのではないかな
最期の最期ギリギリで
遅かったのかもしれないけど、間に合ってはいると思う
もういい
の部分で泣けた
天国で仲直りする手間が省けたな
わがままな偏屈爺さんのように思えるが、逆に言えば婆さんに甘えて
いたのだろう。
言葉は間違っているかもしれないが、久しぶりに「いい話」「勉強に
なった話」を聞けたような気がする。
を
愛なんて行動で示さなければ、ただの言い訳の道具だ。
家族間での呼び方は、家族の中で一番幼い者から見た呼び名で呼び合うことが多いんだよ
例えば、両親と二人姉妹の家族なら上の娘のことを親もお姉ちゃんって呼ぶだろ
きっと、近くに住む長男夫婦とやらに子どもがいたんだろう