※映画「ジョニーは戦場に行った」のネタバレ注意
40年くらい前の米映画の
「ジョニーは戦場に行った」を彷彿させられるね。
もう既出かもしれないけど
ジョニーという青年が第一次世界大戦に出征して
砲撃を受け、両手足、目、鼻、口、耳、舌、と五感のすべてを
失って芋虫のようなただの肉塊として
「氏名不詳の重症患者404号(容姿で判別できないために)」となり
長らく野戦病院の倉庫の片隅に横たわっていた。
軍医達は彼にはもう意識も何も感覚もないと思っていて
それでも彼を生かしておくのは、純粋にこの「生ける肉塊」が
いつまで生きていられるか?という興味の為だけであり
ジョニーは何一つ人間的看護を受けることなく、ただ肺に
空気を送り続ける器具と、栄養を胃に送る管を取り付けられた
実験材料として「生存記録」の更新を続けていた。
しかし彼は「肉塊」ではなかった。
暗闇と絶望的な苦痛の中、混沌とした意識の中で
自分の今までの人生を思い出していた。
出征直前、彼は幼馴染の可愛い恋人と、初めての夜を過ごして
将来を誓い合っていた、また貧しいが愛情に満ちた家庭で育ち
幸せだった子供のころの思い出、将来の夢
・・・そして前線で至近距離での炸裂弾の衝撃。
何も見えない聞こえない、喋る事も動く事も出来ず
ただ苦痛のみの現状に、ジョニーは絶望して
やがて、人としての感情を失い
ただ息をしている状態となっていったが
ある日ジョニーを世話する看護婦が交代して
メリーという若い女性が担当になった。
彼女は「肉塊」のジョニーに対して、窓を開けて日光を浴びせ
朝を感じさせたり、クリスマスにはジョニーの胸に
「メリー・クリスマス」と書いたりして、きちんとした
人間としての看病をした(彼に意識がある事は知らない)
そういうメリーの看護で、ジョニーは人としての感情を
取り戻し、何とか彼女と意思表示をする方法を考えた末に
モールス信号を思いつき、持てる能力の全てをかけて
必死で頭を枕に打ち付けた。
やがて、軍医や士官達はそれがモールス信号で
「自分を外に出してくれ!それが出来ないなら殺してくれ」と
訴えている事に気づき、愕然とする。
それはあってはならない事態だった。
つづき3
もしジョニーを世間に出せば、必然的に戦争というものへの
疑問を世間は感じるだろう、それは職業軍人である士官、
戦争を続けている政府にとって迷惑な話だったし
今までジョニーを「生ける肉塊」として実験材料に
していた軍医たちも同じだった。
事態を知った牧師やメリーの抗議を無視して、士官や軍医は
ジョニーの訴えを「ただの肉体的痙攣」として片づけ
メリーは看護役を解かれ、ジョニーはより人のいない奥の
部屋に運ばれてしまった。
そしてその夜、ジョニーが寝かされている部屋に忍び込んできた
人影があり、それはメリーだった。
彼女はジョニーに近づくと、空気を肺に送り込んでいた器具の
スイッチを切った。
続き4
その時、異変を察知した軍医が飛び込んでて
メリーは犯罪人として部屋から連れ出され
ジョニーへの管はまた元に戻された。
そして軍医が部屋を出て真っ暗になった部屋の中で
ジョニーが打つモールス信号のベッドの軋みの音の
「タ・ノ・ム・ボ・ク・ヲ・コ・ロ・シ・テ」だけが
何度も響いているシーンでEND。
メリーという優しい看護婦が配属なったり
ジョニーのモールス信号は理解された時には
「これで彼は救われる」と安心したのに
結果はもっと悪い方に転がって
メリーは多分、何かしらの罪を弾劾されるだろうし
ジョニーは、多分もう死ぬまで人としての
意思疎通の機会は奪われてしまうだろうと思うと
最高に後味に悪い。
632 :本当にあった怖い名無し:2010/03/21(日) 22:42:15 ID:cHybwwTT0
>>589 40年くらい前の米映画の
「ジョニーは戦場に行った」を彷彿させられるね。
もう既出かもしれないけど
ジョニーという青年が第一次世界大戦に出征して
砲撃を受け、両手足、目、鼻、口、耳、舌、と五感のすべてを
失って芋虫のようなただの肉塊として
「氏名不詳の重症患者404号(容姿で判別できないために)」となり
長らく野戦病院の倉庫の片隅に横たわっていた。
軍医達は彼にはもう意識も何も感覚もないと思っていて
それでも彼を生かしておくのは、純粋にこの「生ける肉塊」が
いつまで生きていられるか?という興味の為だけであり
ジョニーは何一つ人間的看護を受けることなく、ただ肺に
空気を送り続ける器具と、栄養を胃に送る管を取り付けられた
実験材料として「生存記録」の更新を続けていた。
しかし彼は「肉塊」ではなかった。
暗闇と絶望的な苦痛の中、混沌とした意識の中で
自分の今までの人生を思い出していた。
出征直前、彼は幼馴染の可愛い恋人と、初めての夜を過ごして
将来を誓い合っていた、また貧しいが愛情に満ちた家庭で育ち
幸せだった子供のころの思い出、将来の夢
・・・そして前線で至近距離での炸裂弾の衝撃。
633 :632:2010/03/21(日) 22:43:27 ID:cHybwwTT0
続き 何も見えない聞こえない、喋る事も動く事も出来ず
ただ苦痛のみの現状に、ジョニーは絶望して
やがて、人としての感情を失い
ただ息をしている状態となっていったが
ある日ジョニーを世話する看護婦が交代して
メリーという若い女性が担当になった。
彼女は「肉塊」のジョニーに対して、窓を開けて日光を浴びせ
朝を感じさせたり、クリスマスにはジョニーの胸に
「メリー・クリスマス」と書いたりして、きちんとした
人間としての看病をした(彼に意識がある事は知らない)
そういうメリーの看護で、ジョニーは人としての感情を
取り戻し、何とか彼女と意思表示をする方法を考えた末に
モールス信号を思いつき、持てる能力の全てをかけて
必死で頭を枕に打ち付けた。
634 :632:2010/03/21(日) 22:44:20 ID:cHybwwTT0
動くはずのないジョニーが動いた事にメリーは驚き、軍医を呼ぶ。 やがて、軍医や士官達はそれがモールス信号で
「自分を外に出してくれ!それが出来ないなら殺してくれ」と
訴えている事に気づき、愕然とする。
それはあってはならない事態だった。
つづき3
もしジョニーを世間に出せば、必然的に戦争というものへの
疑問を世間は感じるだろう、それは職業軍人である士官、
戦争を続けている政府にとって迷惑な話だったし
今までジョニーを「生ける肉塊」として実験材料に
していた軍医たちも同じだった。
事態を知った牧師やメリーの抗議を無視して、士官や軍医は
ジョニーの訴えを「ただの肉体的痙攣」として片づけ
メリーは看護役を解かれ、ジョニーはより人のいない奥の
部屋に運ばれてしまった。
そしてその夜、ジョニーが寝かされている部屋に忍び込んできた
人影があり、それはメリーだった。
彼女はジョニーに近づくと、空気を肺に送り込んでいた器具の
スイッチを切った。
635 :632:2010/03/21(日) 22:46:05 ID:cHybwwTT0
彼女に出来るジョニーを救う唯一の手段だったが、そこへ 続き4
その時、異変を察知した軍医が飛び込んでて
メリーは犯罪人として部屋から連れ出され
ジョニーへの管はまた元に戻された。
そして軍医が部屋を出て真っ暗になった部屋の中で
ジョニーが打つモールス信号のベッドの軋みの音の
「タ・ノ・ム・ボ・ク・ヲ・コ・ロ・シ・テ」だけが
何度も響いているシーンでEND。
メリーという優しい看護婦が配属なったり
ジョニーのモールス信号は理解された時には
「これで彼は救われる」と安心したのに
結果はもっと悪い方に転がって
メリーは多分、何かしらの罪を弾劾されるだろうし
ジョニーは、多分もう死ぬまで人としての
意思疎通の機会は奪われてしまうだろうと思うと
最高に後味に悪い。
コメント一覧
僕はどこへ行くんだろう
僕はラインを越えて確めたいことがあるよ
映画の中の作り物であってもそういう人がいると想像するだけでも複雑な心境になる
ラストシーンは一生忘れない
どんな肉塊かわからんけど、さすがに死体の隠蔽は可能だろうに
またメリーみたいなのが出て、今度は世間に晒されるという危険性もあるのに
なお興味が勝るとか
いやこれだけかよwwwwネタバレ書けよwwwwww
恐ろしく冷たい目をした男…
突っ込んでほしいのかな?
DVDすら持ってる。
主人公の名前はジョニーじゃなくてジョーだよ。
「ジョニー」ってのは小説当時の
志願兵の募集文句「ジョニーよ、銃を取れ」への皮肉。
遠くベトナムの空で涙も枯れていた
「全く動けなかっただけで意識はあった」とか言ってたニュースがあったな
より酷いのがあったとは…
でも嫌いじゃない
リメイク出ないかな
小説で読んだけど「この本の取り扱い方が分からない」が読後感だった。
戦後の「赤狩り」の時、トランボを当局に売って、以後ハリウッドでのしあがったのが、
共産党員だったエリア・カザン。
「芋虫」は尊厳を保って自殺できたけどジョニーは無理やり生かされるぶん後味悪いね
http://youtu.be/EzgGTTtR0kc
ツタヤの「発掘良品」でなぜか選ばれる
http://www.tsutaya.co.jp/movie/ms/t-hr/archives/vol16/6.html
一度見たら救いの無さに絶望感一杯になること請け合い