日本進出と同時に大人気となった、クリスピー・クリーム・ドーナツ(以下、クリスピー)。
開店当初は買い求める客たちが長蛇の列をなし、時には数時間待ちになるほどの騒ぎとなった。
しかし、このクリスピー日本進出の背景には、少々興味深いストーリーがあることは、あまり知られていない。
それは、ドーナツとはまったく縁のなさそうな「ITベンチャーバブルの崩壊」にも通ずるものがあるのだ。
クリスピーは米国ケンタッキー州が発祥。ある人物が地元で人気のド-ナツ店を買い取ったことからスタートした。
1930年代半ばから家族経営で奮闘した後、20年ほどを経てチェーン化。70年代半ばに総合食品加工大手のビアトリスに買収され一大チェーンとなるも、
80年代初頭にはそのフランチャイズ加盟店のグループに逆買収されながらも経営は継続した。
転機となったのは21世紀を間近に控えた2000年のこと。当時、米国ではITバブル真っ盛り。ある種の投資ブームとなっていた。
このブームに乗じろとばかりに投資家たちはさらなる出資先を探し、これを機にとクリスピーも出資者の確保と株式の上場を模索。
01年に上場を果たし、多額の経営資金を手にすることとなる。
●ITベンチャーと同じ手法で成長
当時の投資家たちがとった手法は、ITベンチャーによる市場掌握の常套手段と同様のもの。
つまり、目の前の収支には多少目をつむっても、とにかく市場を席巻することを優先するというもの。
競合他社との競争に打ち勝てば、その後に利益はついてくる、という考えだ。
この手法はIT分野のみならず、米国のあらゆる産業界で投資家たちが好んでとる戦法。
市場独占こそが自社の唯一生き残る道であり、投資に対して最大の利益を上げる手であると信じられており、
現在でも多々見られるいかにもアメリカ的なやり方である。
そこでクリスピーも一気にチェーン網の拡大に邁進する。本拠地がノースカロライナ州であったということもあり、
特に米国東海岸一帯を中心に出店。加えて海外への出店も積極的に行った結果、
03年には400店以上にふくれあがったチェーン店網で、100億円以上の売り上げを記録。まさにこの世の春を謳歌していた。
ところが04年以降は米国経済の低迷もあり、一気に売り上げは低下。
都会を中心にブームとなった健康志向もあり、極端に甘いドーナツへの嫌悪感も増すばかり。
莫大な損失の計上と、その過程における会計上の不正を疑われたことで米国連邦証券取引委員会の査察が入るなど、
一転して経営が立ち行かなくなっていき、05年に経営陣を刷新するも、ついに06年に経営破綻。
08年末までに250カ所以上の店舗が閉鎖になるなどしたことで、現在はごく限られた店舗でのみ経営を継続。再建への道筋を模索している最中だ。
(中略)
●残りかすを売りつけられた日本市場
そして、その残りかすのような資産を売りつけられたのが日本市場。日本進出は06年。
つまり米国での破綻後ということになる。
その背景には、経営が立ち行かなくなった後に、投資家たちが少しでもその投資資金を回収しようと奔走した結果、
未進出の国々へなんとかブランドを売りつけたという事情がある。現在では日本とともにフィリピンやタイ、
インドネシア、そして韓国や中国など、これまで展開が遅れていた中東を含む広域アジア圏を中心に、新たな市場開拓を行っている最中である。
すでに本国では倒産したブランド。しかもその破綻劇は、あまりにも欲をかきすぎたというしかない、
いささか乱暴な手法により引き起こされたもの。そう思うと、「アメリカで大人気の」というキャッチフレーズはともかく、
破綻処理の一端として売りつけられたブランドに、虚飾でしかないような宣伝に踊らされて長い行列に並ぶ前に、
少しだけこうした現実を見直してみてもよいのではないだろうか?
開店当初は買い求める客たちが長蛇の列をなし、時には数時間待ちになるほどの騒ぎとなった。
しかし、このクリスピー日本進出の背景には、少々興味深いストーリーがあることは、あまり知られていない。
それは、ドーナツとはまったく縁のなさそうな「ITベンチャーバブルの崩壊」にも通ずるものがあるのだ。
クリスピーは米国ケンタッキー州が発祥。ある人物が地元で人気のド-ナツ店を買い取ったことからスタートした。
1930年代半ばから家族経営で奮闘した後、20年ほどを経てチェーン化。70年代半ばに総合食品加工大手のビアトリスに買収され一大チェーンとなるも、
80年代初頭にはそのフランチャイズ加盟店のグループに逆買収されながらも経営は継続した。
転機となったのは21世紀を間近に控えた2000年のこと。当時、米国ではITバブル真っ盛り。ある種の投資ブームとなっていた。
このブームに乗じろとばかりに投資家たちはさらなる出資先を探し、これを機にとクリスピーも出資者の確保と株式の上場を模索。
01年に上場を果たし、多額の経営資金を手にすることとなる。
●ITベンチャーと同じ手法で成長
当時の投資家たちがとった手法は、ITベンチャーによる市場掌握の常套手段と同様のもの。
つまり、目の前の収支には多少目をつむっても、とにかく市場を席巻することを優先するというもの。
競合他社との競争に打ち勝てば、その後に利益はついてくる、という考えだ。
この手法はIT分野のみならず、米国のあらゆる産業界で投資家たちが好んでとる戦法。
市場独占こそが自社の唯一生き残る道であり、投資に対して最大の利益を上げる手であると信じられており、
現在でも多々見られるいかにもアメリカ的なやり方である。
そこでクリスピーも一気にチェーン網の拡大に邁進する。本拠地がノースカロライナ州であったということもあり、
特に米国東海岸一帯を中心に出店。加えて海外への出店も積極的に行った結果、
03年には400店以上にふくれあがったチェーン店網で、100億円以上の売り上げを記録。まさにこの世の春を謳歌していた。
ところが04年以降は米国経済の低迷もあり、一気に売り上げは低下。
都会を中心にブームとなった健康志向もあり、極端に甘いドーナツへの嫌悪感も増すばかり。
莫大な損失の計上と、その過程における会計上の不正を疑われたことで米国連邦証券取引委員会の査察が入るなど、
一転して経営が立ち行かなくなっていき、05年に経営陣を刷新するも、ついに06年に経営破綻。
08年末までに250カ所以上の店舗が閉鎖になるなどしたことで、現在はごく限られた店舗でのみ経営を継続。再建への道筋を模索している最中だ。
(中略)
●残りかすを売りつけられた日本市場
そして、その残りかすのような資産を売りつけられたのが日本市場。日本進出は06年。
つまり米国での破綻後ということになる。
その背景には、経営が立ち行かなくなった後に、投資家たちが少しでもその投資資金を回収しようと奔走した結果、
未進出の国々へなんとかブランドを売りつけたという事情がある。現在では日本とともにフィリピンやタイ、
インドネシア、そして韓国や中国など、これまで展開が遅れていた中東を含む広域アジア圏を中心に、新たな市場開拓を行っている最中である。
すでに本国では倒産したブランド。しかもその破綻劇は、あまりにも欲をかきすぎたというしかない、
いささか乱暴な手法により引き起こされたもの。そう思うと、「アメリカで大人気の」というキャッチフレーズはともかく、
破綻処理の一端として売りつけられたブランドに、虚飾でしかないような宣伝に踊らされて長い行列に並ぶ前に、
少しだけこうした現実を見直してみてもよいのではないだろうか?
コメント一覧
一度も買ったことない…
だって並んでまで食べたくなる代物じゃない気がして。
だったら安いからってブラックな外食チェーンに行ってる奴らの方がよっぽど問題だろ
日本人がアメリカの企業を立て直して感謝されてる例は沢山ある。
セブンなんて一度本国で破綻しかけたのを日本が買収、本国でも再び店が並ぶようになってるくらいだ。
あんなのならんで買うのはバカ。
かみつくのはいいけどセンスがないっつーか
水をさしてるようにしか読めない。
そういうふうに見せてる悪意も含めて、コピペした奴の品格なんだろうけどさ。
実は朝鮮企業の資本なんだな。
Zが客寄せに列作ってるから
並んでる奴らの顔みてみなよ。
騙されて買って半島に金を流したりするなよな。
で
食に無頓着な国の食事情を訳知り顔で語る奴は、舌が貧しいから付帯情報でしかウマイと感じないんだろうなと
この発言者とか、米6とかね
「そんなんあっちじゃ誰も見向きもしない」が日本発で世界的に認められたものもたくさんあるじゃん
(例:マグロの刺身)
自分の感性でいいものはいいって自信もって言えばいいのに、自信ないの?
米5だった
吊ってくる
そうだね、アメリカではそもそも店に並ぶ文化が無いし、仮に並んでいたとしたら、その店は客を待たせるダメな店って思われるってアメリカに本当に住んでるなら常識だよね。
と、つい釣られてしまった
まずくないからいいじゃん
ミスドと全く味一緒です
並ぶのが嫌で自分じゃ行かんが「お土産〜」「味わかんないけど試しに食べてみよう」ってわざわざ並んで買ってきてくれたのがありがたいので、一手間かけて頂いてるわ
で相手と感想言い合うのが楽しい
ついつい箱買いだわ
そこまで持ち上げるほどでもなければ
行列してまで買いたがるのは滑稽に見えても仕方ないレベル
あれだよ、吉野家がアメリカ進出した時に
お洒落ニューヨーカーが馬鹿みたいな値段で食ってるのを
生暖かく見ちゃった時の感じ
甘すぎるし。
持ち帰りの箱がかさばるから持ちにくい。
それはさすがに舌が鈍い。
クリスピーは大甘で大味だろ。
甘いものが好きならミスドよりクリスピーの方が気に入るんじゃないか。
大阪ではあまり並んでない。
例えも的確過ぎるしセンス抜群
いかにここの連中がコメントを見る目がないかが良く分かる
あと※9はちゃんと吊ったんだろうな?
安価ミスしといてすまんだけで済むと思うなよ
※8で言ってる事は問題なく同意だが