シャー・ジャハーンとペルシャの大使
コピペ投稿者:名無しさん
投稿者ID:y7rHq3hp
コピペ投稿日時:2013/02/03 15:10
コピペ投稿日時:2013/02/03 15:10
120 :世界@名無史さん:2012/07/01(日) 20:05:31.66 0
ムガル帝国五代皇帝、シャー・ジャハーンの治世の時の話。 皇帝、シャー・ジャハーンは悩んでいた。
ペルシャから訪れた大使がインド式のお辞儀をしないのである。
いくら親切にもてなしてもその大使は皇帝を侮っているのか
高飛車な態度を貫き続け決してインド式のお辞儀をすることは無かった。
そこで皇帝は一計を案じた。
謁見の場で大使に会う予定だが入口の大門を閉じて、くぐり戸だけ開けておくように命じる。
このくぐり戸と言うのが、体を大きく曲げ、ちょうどインド式のお辞儀をするときのように
頭を地面のほうに下げ、大層苦労してやっと人一人が通れるようなものだった。
皇帝としては
「大使はインド式のサラームよりもっと卑屈な姿勢をさせられた」
と、言う事にしたかったのである。
が、大使はこの計略を見破った。
大使はくぐり戸を頭から入らず後ろ向きに入ったのである。
皇帝は裏をかかれた事に腹を立て大使に向かって
「このろくでなしめ!そんな恰好をしてロバ小屋にでも入る気か!」
と怒鳴った。
すると大使は平然として
「こんな狭い入口をみてロバ小屋と思わぬものがありましょうか」
と答えたという。
121 :世界@名無史さん:2012/07/08(日) 07:43:04.05 0
シャー・ジャハーンとペルシャの大使 2 シャー・ジャハーンがある日、大使に向かい
自分が造営させている新しい都市であるデリーは
イスバハーン(ペルシャの首都)に比べてどう思うかと尋ねると大使は声高に誓ってこう言った。
「神にかけてイスバハーンはあなたのデリーの土埃には及びません。」
シャージャハーンはこの言葉をデリーに対する賛辞と受け取った。
が、大使はデリーの土埃が酷いのでからかってやったのだと語ったという。
131 :世界@名無史さん:2012/07/15(日) 10:19:01.46 0
シャー・ジャハーンとペルシャの大使 3 シャージャハーンが大使に
「歴代のペルシャ王に比べてインドの王たちの権勢をどう思うか言え。」
と迫ったところ。
大使が答えるには
「インドの王様がたと言えば十五、六の大きな月で、ペルシャの王たちと言えば二、三の小さな月と申しましょうか。
これほどよい比較の対象はありません。」
シャージャハーンはこの答えを聴いて、たちまち良い気分になったが
すぐその後で、この比喩は自分にとっててあまり有利なものではなく
大使が言いたかったのはインドの王はだんだん小さくなり
ペルシャの王は三日月のようにだんだん大きくなるということに気が付いた。
134 :世界@名無史さん:2012/07/22(日) 08:26:05.76 0
シャー・ジャハーンとペルシャの大使 4 ある時シャー・ジャハーンは大使の返事がぞんざいで傲慢だったのでけしからぬと思いこう言わずにはいられなかった。
「このろくでなしめ、お前のような気違いを送ってよこすとは
シャー・アッバース(サファヴィー朝の第5代皇帝)の宮廷にはまともな人間がいないと言うことか。」
すると大使は
「いえ、とんでもない。宮廷には私よりはるかにまともな人間が、しかも大勢おります。
が、陛下にふさわしい大使を、と言う事でございましょうな。」
と答えたという。
151 :世界@名無史さん:2012/07/28(土) 18:50:49.15 0
シャー・ジャハーンとペルシャの大使 5 シャージャハーンはついにキレた。
皇帝は不遜で何度も煮え湯を飲まされたペルシャの大使に敬意を払う事は無くなり
隣接する大国の使者だというのに大使を気違いとしか呼ばなくなった。
ある日、皇帝は密かに命を下した。
口先では適わないとからと実力行使に出て屈服させようとしたのか
…それとも事故に見せかけた暗殺を狙ったのか。
大使が城の会議室に続く狭い通路を通る際に強情で機嫌の悪い象を一頭放つ事を命じたのである。
後日、大使が駕篭に乗ってその通路を通る時が来た。
手筈通り暴れ象が放たれる。
が、大使は間一髪のところで駕篭から飛び降り難を逃れ
手練れの部下に象の鼻を射かけさせ追い返す事に成功したという。
コメント一覧
…とは思わない
みたいなもの
「げえっ大使!」