799 :癒されたい名無しさん :04/09/25 04:21:52 ID:F0r2rWGf
「沖縄に行かない?」いきなり母が電話で聞いてきた。
当時、大学三年生で就活で大変な頃だった。
「忙しいから駄目」と言ったのだが母はなかなか諦めない。
「どうしても駄目?」「今大事な時期だから。就職決まったらね」
「そう・・・」母は残念そうに電話を切った。
急になんだろうと思ったが気にしないでおいた。
それから半年後に母が死んだ。癌だった。
医者からは余命半年と言われてたらしい。
医者や親戚には息子が今大事な時期で、心配するから連絡しないでくれと念を押していたらしい。
父母俺と三人家族で中学の頃、父が交通事故で死に、パートをして大学まで行かせてくれた母。
沖縄に行きたいというのは今まで俺のためだけに生きてきた母の最初で最後のワガママだった。
叔母から母が病院で最後まで持っていた小学生の頃の自分の絵日記を渡された。
パラパラとめくると写真が挟んであるページがあった。
絵日記には
「今日は沖縄に遊びにきた。海がきれいで雲がきれいですごく楽しい。
ずっと遊んでいたら旅館に帰ってから全身がやけてむちゃくちゃ痛かった。」
・・・というような事が書いてあった。すっかり忘れていた記憶を思い出す事が出来た。
自分は大きくなったらお金を貯めて父母を沖縄に連れていってあげる。
というようなことをこの旅行の後、言ったと思う。
母はそれをずっと覚えていたのだ。
そして挟んである写真には自分を真ん中に砂浜での三人が楽しそうに映っていた。
自分は母が電話をしてきた時、どうして母の唯一のワガママを聞いてやれなかったのか。
もう恩返しする事が出来ない・・・
涙がぶわっと溢れてきて止められなかった。
コメント一覧
読んでて苦しかった;;
京都に旅行行きたいとずっと言ってるので
連れて行こうと思います
絶対連れていくんだ
絶対連れて行くよ
今は寒くて医者の許可がおりないと思うから
すこし暖かくなったら連れて行く
大阪でぶっ倒れて、その後10日間動けなかったけど感謝してるわ。
作り話だろこんなもん作り話だわこれ間違いないわ
旅行にも行けないほど就活はスケジュール立て込んでないよ。だから創作!
ダメ(´・ω・`)?
な?°・(ノД`)・°・
会えたなら最後の親孝行は出来たよ。
「心配するから」って理由で病気のことを話さないのはエゴだと思う。
相手に一生、「どうしてあのとき~」って思いを背負わせることになるから。
どこからともなくそんな声が聞こえてきた。と、同時に夢から醒めた。どうやら眠っていたようだ。飛行機が沖縄に着くまでもう少しかかりそうだ。隣ではお袋が寝息を立てている。
せっかくの家族旅行だっていうのに縁起でもない。もう一眠りするか。今度はいい夢を見たいもんだ。
「親孝行しろよ。」どこからかそんな声が聞こえた。寺生まれってやっぱりすごい。眠りに落ちながら改めてそう思った。
これはやさしさではない
ってか、言わなきゃ問題が出てくる。
どちらにせよ、残念な話だ(´・ω・`)
俺にはとことん過保護な祖父だったから最近はちょっと疎ましく思ってたけど、もう先がないことわかってりゃ最後の帰省の時くらいもっと優しくしてあげられたのに、と後悔が止まらなかった
私情で試験に影響を出して祖父の顔に泥を塗るほど俺は能無しじゃねえってのに
後悔するかもしれないけど、親御さんは、決して責めたりをしてないと信じたい。
親って、子供の笑顔を思い出しただけで、十分満足できるものだと思うから。