聖者
コピペ投稿者:名無しさん
投稿者ID:Tc+yjdux
コピペ投稿日時:2013/06/11 19:01
コピペ投稿日時:2013/06/11 19:01
193 名前:世界@名無史さん[sage] 投稿日:2012/09/02(日) 15:30:15.58 0
525 名前:1/2[sage] 投稿日:2012/04/28(土) 23:01:31.66 ID:Wx/EeekW
ガンジス河畔のある村にヒンドゥー教の聖者と誉れ高い一人の老人がいた彼は毎朝日の出と共に聖河で沐浴を行うのを日課にしていたが
彼と一緒に沐浴して功徳にあずかろうと村人たちも一緒に沐浴していた
ある日、老人が胸まで水に浸かって沐浴していると
上流の方からけたたましいエンジン音を響かせ
河面を波立たせながら進行する蒸気船が通過した
これに朝の厳粛な祈りを妨げられた老人は激怒
蒸気船の船員に向かってこう叫んだ
「いい加減にしろ!神の河を騒がせる不届きは、このわしが断じて許さぬ!
お前たちのような不信心者は船ごと皆飲み込んでやるから覚悟しろ!」
これを聞いた異教徒の船員たちは笑いながらこれに応えた
「鉄の船ごと、俺たちみんなを飲みこんでやるだとさ。
これはありがたい。聖者と誉れ高い方に飲み込んでもらえりゃ俺たち皆まっすぐ天国行きだ。
俺たちは今夜六時、帰り船でここを通るからぜひとも約束を守っていただきましょう。
頼みましたぜ!」
囃し立てる船員たちに老人は頭に血が上ってしまい大声を張り上げる
「忘れるな!六時だぞ!後になって吠え面かいて謝っても許さんからな!」
さて、このやり取りは朝の沐浴の時間に行われていた
いつものように功徳にあずかろうと村人も一緒にいたのだ
「聖者が鉄の船もろとも、船乗りたちを飲み込んでしまうらしい」
噂はたちまち村中に広まり隣の村にまで流れていた
194 名前:世界@名無史さん[sage] 投稿日:2012/09/02(日) 15:33:57.27 0
527 名前:2/2[sage] 投稿日:2012/04/28(土) 23:03:59.94 ID:Wx/EeekW
その日の約束の時刻、噂を聞きつけた人たちで河岸は大きな祭でもあるかのように賑わった人だかりの中には弟子を従え顔をひきつらせ青ざめた様子の老人もいた
信者たちは彼に平伏して迎えたが老人はこれに目もくれず河の中へと入っていった
やがて約束通りに下流からエンジン音を響かせた蒸気船がやってきた
異教徒の船員達は蒸気船を聖者に近づけると船を止めて言った
「さあ、約束通り、船もろとも俺たちを飲み込んでいただきましょう!
聖者の胃の中に入れてもらえりゃこんど生まれる時はバラモン(司祭階級)様だ。
歯の無い口でもぐもぐやらずごくりと一気におねがいしますぜ!」
船端から身振り手振りで面白おかしく悪態をつきだした
河岸には固唾を飲んで見守る信者、半信半疑の野次馬達で溢れ返っていた
引くに引けない聖者はまばらな歯で船縁に齧り付く
しかし歯が立たない
必死の形相で何度も試みるものの鉄の船には歯型すら付かない
やがて聖者の額からは滝のような汗が流れ出し
飛び出しそうなほど見開いた目玉からは涙がぼろぼろとこぼれ出した
その時、老人に付き添っていた弟子が岸に向かって叫んだ
「みんな!師匠が涙を流しておいでだ!
あんな無礼な船乗りばかりでなく鉄の船にまで憐みを掛け、赦しの涙を流しておいでだ!
さすがは俺たちの師匠だ!ありがたやありがたや」
この言葉が岸に伝わると集まった群衆は皆、聖者の寛大な慈悲心を称えた
老人は岸に戻ってくるとまるで凱旋してきた将の如く、威風堂々としていた
村人たちの尊崇の合掌に迎えられ、大手を振って夕闇の中へと姿を消したという
コメント一覧
某庁の菓子折り謝り倒し作戦とか色々あるでしょ
皆に愛されてる聖者と煙たがられてるクソDQNじゃねえ
地域の人格者が支持を得た話と肯定的に捉えるか
判断が別れそうな話だな
信者「も、萌え―」
違和感ないな
船員「いいですよ。使って下さい。マルカジリとやらを。それで俺たちを救って下さい。」
弟子「運がよかったな。無礼なお前らを師匠は赦されたみたいだ。」
船員「帰るなよ。」
騒然としてるイメージあるので朝の厳粛な~
とかなんか違和感あるな。
↓
みんなが老人に続いて河に入る
↓
水位が上がる
↓
船が飲み込まれる
だと思ったのに