コピペ運動会

俺は今年大学を卒業した22歳。4月から就職で上京した。
俺にとってすごく感動したというかありがたかった話。


昔からバイクに憧れていて高１の頃に親に内緒で原付の免許を取った。
もちろん親は許してくれるわけもなくバイクは買えない。
友達のＪＯＧにたまに乗るだけでいつもバイクのことばかり考えていた。
バイク雑誌を買って読んだりよくわかってないのにキャブがどうとかそんな話を友達としてたっけ。

ＤＱＮって言われるかもしれないけどちょっと問題を起こして警察に捕まった。
（バイクを盗んだとかではないよｗ）
夜中の２時くらいだったけど親父のところに連絡がいき、親父が車ですっ飛んできた。
親父は俺には何も言わず警察の人に「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」って謝ってた。

帰りの車で、「今日はもう寝ろ。明日話をしよう」と言われたのだけすごく覚えている。
その次の日は母親激怒。頭を泣きながら殴られまくった。
親父は怒っているっていうより悲しんでるような感じだった。

そんなこんなで高３になり進路も決まったところでやっとバイクを買うことを許された。
スクーターには興味がなかったのでお年玉なんかで貯めてたお金でエイプを買った。

昔、親父もバイクに乗ってたらしくそれなりの知識と技量はあったと思う。
このときの親父は嬉しそうだったなぁ。
ここがキャブでデカクすると速くなるんだとか
ハイカムにしたらエンジンが高回転型になるんだとか一生懸命説明してたっけ。
正直、ウザかったけどねｗ




二輪免許は持ってなかったから５０ｃｃで弄れるところは全部やった。
でも俺は弄るのは嫌いじゃないんだけど乗ってるのが好きだったし
キャブのセッティングはめんどくさいし
どんなにやっても自分の求めているパワーにはたどり着けない。
次第にエイプには乗らなくなり車だけになっていった。
なんか親父は寂しそうにしてたのを覚えている。

無事、大学の入学式を迎えたと思ったらその日に父方のじいちゃんが急死。

葬式を終えひと段落したところで母親の浮気が発覚。
で、両親が離婚。
姉ちゃんが次の年に結婚して家をでて家族４人で暮らしていたのに
いつのまにか親父と２人で住んでいた。

その後の２年間は親父と二人で住んでたんだけど、
俺は夜型だし親父は朝早いしでほとんど会うこともなくなっていた。
仲が悪いとかじゃなくて単純に時間の都合で。

俺はバイトをして少しお金に余裕が出来たのもあったし
他にやることがなかったので普通二輪を取って４００ｃｃのバイクを買った。
でもこれにはあんまり親父は興味がないらしく「気をつけろよ～」くらいしか言わなかった。

内定も２つ貰え、時間に余裕ができたところで、
４００ｃｃでもパワーに満足できなくなった俺は大型二輪を取りリッターＳＳを買った。
これには親父もスゲーなとか言って色々いじってみてたっけ。





ちょうどそのころ
「お前も就職先が決まったから言うけど…いや実はな、俺結婚するわ」って親父が言った。

なんとなくそういう勘というか言動でわかる俺は
「やっぱなｗなんとなくわかってたよ。おめでとう！」って言ったら
「そうか？ｗサンキュー！」って笑ってた。

この時正直、俺は安心したんだ。
俺が家を出てったら親父は一人になっちまう。
それまで幸せに家族４人で暮らしていたのに
みんな出て行ってしまったら親父がホントにかわいそうだって。

内定を貰った会社は、実家から通える近いところなんだけどあんまり行きたくないところ。
もう一つは、都内にあり通うのは厳しい。でもやってみたい仕事。

その話は内定を２つ貰えたころから親父に言ってた。
「そんなこと気にしてんじゃねぇよｗ俺はいいから好きなことやれ」とか言ってたけど
その結婚の話が出るまで俺は家に残る気だった。
面倒をみるのは俺しかいないじゃねーかと自分に言い聞かせながら。
でも親父が結婚するなら俺は家を出ることにした。





んで義理の母が２月からうちに住み始めた。

義理の母も子どもがいて兄のほうはすでに子どもが２人。弟は学生。
で、３月に入って兄のほうが事情で子供を連れてうちに住むことになる。

結局俺が家を出る寸前には計６人。
２人で暮らしていた広い家がいきなり６人になり狭い。そして子どもがうるさいｗ
なんだかんだ楽しかったけど、ずっとこんなだったら楽しかったのになぁとか思った。
人生何があるかホントにわからんね。

んで家を出るホントに最後の日、３月３１日。
子どもがギャーギャー騒いでいるなか、そろそろ行くわって親父に言った。

俺がバイクに乗るのにジャケット着たり準備をしてると親父がいない。
駐輪場にいこうと玄関を出ると親父とはち合わせた。










「・・・・。バイクのカギは？」
「ん？そこにあるだろｗ」っていったらカギを持って行った。

「しかし、スゲーバイクだな～こんなの乗ったことねーよ、カギ何処にさすんだ？うおーレスポンスすごいなｗ」
とか言ってるけどなんか言おうとしてるのは明らかｗ

俺が先に言っちまえと
「２２年間お世話になりました。」といったら

「馬鹿なこといってんじゃねーよ。仕事頑張れよ。早く仕事覚えないとな～」
ってたったそれだけなのに俺はなんていい親父の子どもに生まれてきたんだろうと思った。

「うん。サンキュー！」
とだけ言って足早に去ったけど泣いてるとこ見られるわけにはいかねーと逃げたｗ
でも涙で前が見えない…殺す気か親父…

俺が何をするにも黙って応援してくれた親父。
自分が一番苦労してるのに俺や姉ちゃんを最優先で考えてくれた親父。
今の奥さんに禁煙した、と宣言してるのに隠れて俺のタバコを吸ってた親父。

本当に親父の子どもに生まれてきて良かった。
心から感謝してるし、俺の自慢の親父です。


おわり


泣けるかどうかわかりませんが、書いてみました。
文才なくて読みづらかったと思いますが、読んで頂きありがとうございました。