1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:36:23.92 ID:5wkqIicm0
地元の低山に登ってて下山中に遭難した 7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:37:10.20 ID:5wkqIicm0
下山ルートとして、今まで歩いたことのないマイナールートを選択した もちろん一般的な登山地図にはそのルートは載っていない
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:37:47.03 ID:5wkqIicm0
地図にも無いマイナールートではあるが 踏み跡はしっかりとしており明確そのもの
何の不安もなく下って行った
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:39:05.89 ID:5wkqIicm0
ところが・・・ 下っていくとどんどん道がアバウトになっていった
最初の頃の明確さはなくなり、なんとなく踏み跡があるかな?という程度に道が変化
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:40:10.69 ID:5wkqIicm0
しかしすでにかなり下ってきていることもあり、とても登り返す判断なんかできるわけもない 何となく人が通れそうな感じのルートを見つけて、更に騙し騙し下っていった
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:42:02.72 ID:5wkqIicm0
そうこうしてるうちに、いよいよにっちもさっちもいかなくなった どう見ても人が進める感じではない
低山なので樹林帯の中
進行方向は草木に阻まれどう考えてももう進めない
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:43:27.20 ID:5wkqIicm0
この時点ですでに夕方で、樹林帯の中ということもありかなり薄暗くなっていた 全身から脂汗が噴き出て気持ち悪いぐらいだった
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:44:32.84 ID:5wkqIicm0
頭の中では、どれぐらい下って来たのかな? ここから登り返すのは冗談じゃないなというようなことを考えていたと思う
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:45:49.03 ID:5wkqIicm0
しかしどうあれ先に進める状況ではないので 腹をくくり登り返す決断をせざるを得ない
そして下って来た道を振り返った・・・
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:47:53.35 ID:5wkqIicm0
ところが・・・ 最初に言ったように、踏み跡がアバウトになっているのに
騙し騙し下って来たから、いざ登り返そうと思って振り返ってみても
自分がどういうルートで下って来たのかがよくわからない
すでに薄暗いこともあって、必死に目を凝らしてもルートをトレースできない
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:49:35.62 ID:5wkqIicm0
顔面蒼白 脂汗でまくり
しかしどうあれ登り返していくしかない
人が通れそうな感じの所を、木や草の間を抜け登り返していった
クタクタで息も切れて泣きそうだった
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:51:22.31 ID:5wkqIicm0
ところが・・・ とうとう登り返しでも進めなくなるほど草木に阻まれてしまった
どこをどう見ても、そこを通って来た記憶も痕跡もない
360度見渡す限り草木に囲まれている状況
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:53:01.65 ID:5wkqIicm0
すでにほとんど真っ暗状態 一応常に携帯しているヘッドライトをすでに付けてはいたが
道らしきものがないのでどうにもならない
とにかく登りさえすればいいと理屈ではわかっていても
低山の樹林帯の踏み跡もないような場所はまともに歩けない
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:55:21.74 ID:5wkqIicm0
携帯を見ると電波は通じるので 俺は覚悟を決めて救助要請しようと思ったが
恥ずかしいしプライドが許せない
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 12:56:09.30 ID:5wkqIicm0
こんな低山で道に迷ってレスキューを呼んだとなると みっともなくて仲間内でも馬鹿にされるに決まっている
そう思うと安易に救助要請することもためらわれた
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:00:06.78 ID:5wkqIicm0
もうビバークするしかないと思い 少しでも水平な場所を見つけてゴザを敷き
ジャケットを羽織り木に体を寄せ一晩明かす覚悟をした
しかし、真っ暗闇の樹林帯の中で
明るくなるまで待機するのはただごとではない精神力が要求された
とてもじっとしていられない
朝まで何時間あるのかと
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:02:18.45 ID:5wkqIicm0
結局俺はビバークを諦め 草木をかき分けてでもとにかく上へ上へと登ろうと思った・・・が・・・
ふと、同じ労力で草木をかき分けていくなら、もう下って行ったらいいのでは?
と思いついた
登る必要ないじゃんと
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:03:49.57 ID:5wkqIicm0
どうせ草木をかき分け道なき道を進むなら登りも下りも一緒なんだからと 俺は下ることを決断した
そして俺はどんどん下って行った
(実際には草木に阻まれてペースは本当にゆっくりだが)
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:05:23.47 ID:5wkqIicm0
どんどん下って行くと水の流れる谷に出た あとはこの谷をくだっていけばいいだけだから俺は歓喜した
もう迷うことはない
水の流れに沿って降りていけば必ず麓に出られるわけだから
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:07:52.04 ID:5wkqIicm0
ところが・・・谷を下っていくと滝がかかっていた 俺は滝の上部から下を見下ろす形で途方に暮れた
しかし進まなくては帰れないので
滝のすぐ横の岩場に手をかけそこを降りることにした
もちろん真っ暗闇でヘッドライトの光だけが頼りだ
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:09:53.28 ID:5wkqIicm0
岩に手をかけ三点支持の基本を守りながら 慎重におりていった
しかし・・・とうとうやってしまった
こんな無謀なことが上手く行くはずもなく俺は手を滑らせて落下した
暗闇の底に落ちていき岩に叩きつけられた
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:11:40.73 ID:5wkqIicm0
足を骨折していた 行動不能
なんとか這いながら水のかからない場所に移動して体を横にした
携帯を見ると谷なので電波は通じない
俺は絶望の中、激痛に耐えながらとにかく誰かがこの谷を通るのを待つしかないと思った
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:13:18.81 ID:5wkqIicm0
気が付くと疲労もあって眠っていた 明るくなってから目が覚めようやく周りの状況が見えて来た
俺が落ちた滝は15Mぐらいだろうか
下りようとしたことはどう見ても無謀だとわかった
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:14:12.92 ID:5wkqIicm0
ちなみにこの時点で地図を紛失していることに気づいた ポケットに入れていたのだがどこかで落としたようだ
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:16:03.11 ID:5wkqIicm0
明るくなって周りの様子がよくわかるようになったけど 骨折しているのは明らかで行動不能なため
また携帯も通じないため
登山者がこの谷を通るのを待つしかないなと腹をくくった
幸い谷なので水の補給だけはいくらでもできるなと思った
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:17:35.19 ID:5wkqIicm0
しかし、見れば見るほどこの谷のルートが一般的なハイカーのルートとは思えず 果たしてこんなところを誰かが遡行してきてくれるかなとも思い
時間だけはあるので変な想像ばかりしてしまった
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 13:19:06.60 ID:5wkqIicm0
そして俺の想像は当たった それから数日間、人は全く通らなかった
もうこの頃は眠っているのか起きているのかもよくわからない状態になっていた
何日ぐらい経ったのかも正確にはわからない
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 14:27:34.57 ID:5wkqIicm0
俺はやがて意識を失い そして次に目が覚めた時は病院のベッドの上だった
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 14:30:13.67 ID:5wkqIicm0
結論から言うと俺は13日間滝の下で倒れていたらしい 俺が帰らないから家族が救助要請し捜索隊が探していたらしいが
見つからないため捜索を打ち切ってしまっていたらしい
俺を見つけてくれたのは、人の行かないようなルートを開拓するのが好きという
物好きな50代の登山者だった
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 14:32:22.54 ID:5wkqIicm0
この登山者曰く、最初は死んでいると思って腰が抜けたそうだ 話しかけると俺がうめき声を出したため、生きてることがわかりすぐに救助要請してくれたらしい
むろんこのやり取り自体も俺には全く記憶にない
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 14:33:10.96 ID:3DTr1RPj0
クマが出なくてよかったね 72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 14:34:41.60 ID:5wkqIicm0
登山中におかしいなと思ったら早めに来た道を戻る 進退窮まってからでは遅い
という当たり前のことを再認識した
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 14:40:24.90 ID:qpFGzqDEi
こういう話聞くと山舐めたらとんでもないことになると思うわ...生きてて良かったな 逆に3000超えるような山とか、多少のクライミングが要求される山のほうが緊張感があってマシかもしれん
コメント一覧
遭難シナリオにおけるお約束を見事に踏襲しているね
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山のふもとは広いが頂上は狭く、道が発見しやすいのでひらすら登るのが正解。
こんなの貼るなといいたくなるよね
本読めよ
フラグ立てまくりじゃねえか
何とか道路に出られたけどバス停まで何キロあるか判らない場所だったって
聞いたことがある
夜間に行動するのはリスクも大きいし体力の損耗も激しそうなので控えよう。
むしろ水難の方が確率高そうw
天保山 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E4%BF%9D%E5%B1%B1
天保山大観覧車から見た天保山公園
天保山山頂は画像左上の明治天皇行幸記念碑付近。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Tempozan_park.JPG
急斜面と鬱蒼とした森林が多いことと、登山に許可が要らない山がほとんどであることが原因だって聞いた。