292 名前:大人になった名無しさん[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 21:05:32 ID:???
小学1年のころの思い出です。学校から帰るとき、いつも一緒にいる女子がいた。
家が近くて、待ち合わせしていたわけじゃないけど、
なんとなく毎日手をつないだりおしゃべりしたりしてふたり並んで下校してた。
冬になったばかりのころ、その年初めての雪が降ったある日、
彼女が帰り道の途中にあった月極駐車場(石ころだらけの)に突然入りこみ、
石ころをひとつ、宙に放り投げた。
幼い僕は不思議に思って、「どうしたの?」と尋ねた。
すると、彼女はいつも通りの笑顔でこう言った。
293 名前:大人になった名無しさん[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 21:06:27 ID:???
「あのね、うちのお父さん、病気なの。だから、ここの石さんにお願いしてるの。お父さんの病気が治りますように、って。
この石を投げて、落ちてくるまでにお願い事が言えたら、願いは叶うんだよ。
これ、○○君にだけ教えてあげる。絶対秘密だよ。」
僕は何も言えなかった。僕は、とりあえず一緒にひとつお願いごとをしてその日は家に帰った。
その晩、僕は寝付くことができなかった。
僕は彼女の親父さんの病名を知っていた。
「悪性リンパ腫」たしかそんな名前だった。
年が変わる頃、僕の願い事は叶った。
怪我で入院していた祖母が帰ってきたのだ。嬉しかったのに、どうしてか寂しかった。
新学期、学校にいつも一緒だった彼女の姿はなかった。
「あの子のお父さん、急に容体が悪くなって、昨日入院したのよ。」
母からその話を聞いたとき、僕の足はあの駐車場に向かっていた。
1つ。2つ。3つ。いくつもいくつも石を投げ、何度も何度もお願いした。
僕は知っていた。いつかこんな日が来ることを。
ただ、こんな日はあともうちょっと後のことだと思っていた。
294 名前:大人になった名無しさん[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 21:07:16 ID:???
始業から一週間後、彼女は学校へやってきた。「おはよう。あのさ、お願い、・・・」
その後は聞けなかった。
「大丈夫!」笑顔で答えた彼女の眼は真っ赤だった。
僕の願いが叶った時、彼女の願いは叶えられなかった。
僕は自分を責めた。僕は彼女の願いを横取りしてしまったのだ、そんな風に考えるようになっていた。
ふたりで毎日歩いたあの道を、いつしかひとりで歩いていた。
それから数日後、彼女が引っ越してしまうということを聞かされた。
そして僕の足はまたあの駐車場に向かっていた。
そこの石の中で、一番丸くて、一番白くて、一番すべすべな石を、
日曜日の朝から五時の鐘が鳴るまで探し続けた。
次の日、僕は初めて学校を遅刻した。
295 名前:大人になった名無しさん[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 21:07:54 ID:???
引っ越し業者のトラックはすでにやってきていた。「どしたの○○君。今日は学校でしょ。」
「これあげる。」
昨日一日で見つけた石の中で、最高の石だった。
「ごめんね。」
彼女が泣いた。大声をあげて泣いた。初めて見た彼女の涙だった。
僕の着ていたトレーナーが彼女の涙と鼻水でグシャグシャになった。
「僕のこと、忘れないでね。」
「ありがとう。ありがとう・・・」
彼女の唇は、涙の味がした。
母親に促され、彼女は泣きながらトラックに乗り込んだ。
トラックの窓越しにまだ泣いている彼女に、僕は笑ってほしかった。
結局、僕が見た彼女の最後の笑顔は、真っ赤な眼をしたあのときの笑顔だった。
僕はあれから、できるだけ笑顔で生きようと思った。
いつか彼女と再開するとき、笑顔で会えるように。
今、彼女は笑っているだろうか。
あの石には、そうであるよう願いをこめてある。
コメント一覧
(だったらしょうがないけど)
だとしても創作をそれを分かった上で楽しめないというのはいろいろ損してると思うよ
良い話
さほど飾ってないし
調べたらセピア板なんてあるんだな。見に行ったら5年前のこのスレが
まだ現役だったよ
自分は楽しめたから他人が楽しめないのはおかしいと思う人?
感想にすらなってないただの条件反射みたいなレスが無くなってから考えるよ
くどいというかなんというか
創作にしてはできがいまいち
「こう書いたら感動的だよな~」ってのが
透けて見えるからしらけるのよ
小学一年てのがあまりにもお粗末
うまく書こうとし過ぎたり詩的な表現をしようとする、セリフを多用する、
などなどがいわゆる創作臭さにつながるようだと気づきました。
目の肥えた読者をだますのは難しいもんです。
ってフレーズは
西原理恵子の『ぼくんち』のセリフそのままだな
パクりイクナイ
これは流石に創作だと思われても仕方ないとは思うけど
大抵※欄が荒れるのって創作認定コメからなんだよ、本人たちに自覚あるのか知らんが。
別に楽しめ!と強要するつもりは更々ないけど
わざわざ「ああこれは創作ですね」とか「創作。つまんない」ってコメ残すのはどうなの?
普通に流して次のコピペに移るんじゃダメなの?場に冷水ぶっかける必要はないでしょ
余程不快に思ったのならまだしも、創作かどうかでそんなにならないでしょ
「ここ変じゃね?」って指摘とかならまだしも、創作認定は在日認定や女(男)叩き認定並に不要かつ軽率なコメ
その下に面白い創作、つまらない実話ときて
創作のくせにつまらないのが最悪、叩かれて当然