158 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2013/09/11(水) 20:08:09.89 ID:PGUlHPcK
フリーのカメラマンやってるんだが、市の依頼で夏休みのキャンプ場の撮影の仕事があった。キャンプ場に行き、広く見渡せる小高い所にある屋根付きのベンチで必要なカットの確認とカメラの準備をしていたら
小学5~6年の男の子がジーッとこちらを見ていた。
カメラに興味があるのかな?と思い、試し撮りをやっていた時に
「撮ってみる?」と話しかけるとニコニコしながらうんうんと頷いた。
ピントのあわせ方とシャッターくらいしか教えてないけど、綺麗な写真が撮れていた。
それから撮影をやってその日は帰ったんだが、数日後にキャンプ場の管理室に数枚の写真を届けに行き、
隣接している小さい店でところてんを食べていたら肩を叩かれ、振り向くとあの時の子がいた。
偶然だけど、その子が撮ったあの時の写真も印刷していて車の中にあったからそれをその子に渡した。
その子がお店の女性とカウンター越しに何やら話しているんだけど、それは手話だったので俺には分からなかった。
すぐにその女性がやってきて感謝された。その子の母親だったらしい。
その子が母親経由(手話)で俺に「今日もカメラあるの?」と聞いてきたので、
「あるよー。またその辺を撮りにいく?」と聴くと満面の笑みでうんうんと頷いた。
それからいろんな所を撮り回って、当然だけど最初はその子が何を言おうとしているのかは分からなかった。
でも徐々になんとなく聞き取れるようになってきた。
しっかり聞こうとすれば分かるもんだなー、と思っていたらそうじゃなかった。
その子がだんだんと上手に発音できるようになってきていたみたいで。
普通、とまではいかないが難なくいろんな会話が出来て、色んな写真を撮りまたお店に戻った。
そこでも撮った写真を見ながらまた話をしていたら、母親がやってきて号泣。
母親も喋っているその子に驚いたらしくて、握手までされての大号泣。
少しだけ話を聞いたんだけど、俺はてっきり先天性のものかと思っていたから俺も驚いた。
2年くらい前から突然喋らなくなったんだと。
更に昨日、その子から電話がかかってきた。(母親に名刺を渡していたので)
あの時撮った写真が夏休みの作品で賞をとったらしく、地元誌に掲載されていた。
その報告は電話越しでもはっきりと分かったので、めちゃくちゃ嬉しかった。
人生何が起きるかわからんなーと思った。
コメント一覧
この話を読みながらあくびしたら涙が零れた
このお兄さんの優しさと写真で、少しずつほぐれていったんだね。
2年前って2011年だから、震災関係の話だと思うよ
芸は身を助けるというけど、こういう風に助けられる人もいるんだね。
カメラマンさんとその親子に幸多かれ。
人型の人形の腹を割き、中に米を詰めて赤い糸で縫い、口に酒を含んで三回吹き掛け、刃物でその人形を三回刺して「初めに参るのは私」と三回言って、初詣に行き、帰ってきたら餅を食うと新年迎えたような気分になるアレですね。
確か終わらせるには四日辺りになって仕事が始まれば自然に強制終了するはず。
世界規模の慈善事業とか大それたことでなくても。
神様になれたらなんて大それてる
毎日身近な家族を大切にすればいいじゃないか
別のコメントでも書いたと思うけど俺、ボランティアしててな。絵が趣味だったから、人に教えることで
自分もうまくなるし子どもに教えてた。そしたらその子の卒業祝いの日に手紙くれたんだ。
「(俺)さんにいろいろ教えてもらえなかったらつまらない人生だったと思う」ってな。こっぱずかしいから
本人には言わないが涙が出るほど嬉しかった。※13の言うように家族を大事にするのが第1だが、余裕があれば
何らかの技術でも教えてやったら心に残るかも知れんぞ。大事なのは「いい人生を送れるようになにかをあげること」だ。