276 名前:名無し職人 sage 投稿日:2008/08/25(月) 22:42:14
本当は書くべきじゃないのかも知れんが、久々に堪らない思いになった。 一応、医者の端くれとして働いている。こういう生業だから、人の死に接するのは少なくない。
ちょっと前、診察に訪れた若者に余命宣告をしたばっかりだ。
俺:誠に申し上げにくいのですが・・・。
男:はい。
俺:・・・肺癌です。しかもだいぶ進んでいます。はっきり言います。1年もつかどうかです。
男:・・・ガ、
俺:?
男:ガーン・・・・・・ なんちって・・・。
俺:・・・け、結構余裕ですね・・・。
男:ええ、まあ・・・。
聞けば酒も煙草もやらないというのに、なんとも不憫な巡りあわせであった。
ただ、衝撃的な事実を告げられても、この歳でこれほど冷静なのにも驚いた。
277 名前:名無し職人 sage 投稿日:2008/08/25(月) 22:45:37
男:ああー、参ったな。 俺:・・・
男:あの、入院とか治療の開始とか、すぐ始めないといけませんかね?
俺:ええ、それはもう。すぐにでも取り掛からないと。
男:うーん。一ヶ月待って頂けないですか?
俺:何かあるのですか?
男:母親が、来月楽しみにしていた旅行があるんです。俺がこんなんだって知ったら、とても
安心して行けないでしょうし。
俺:そうですか。ですが猶予もそうないのが現状です。
男:ですよねえ。参ったなあ。そういや、再来月は父親の誕生日なんですよ。
俺:・・・
278 名前:名無し職人 sage 投稿日:2008/08/25(月) 22:49:48
男:参ったな、ほんと、参った・・・。時間全然足りないですよ。まだ、親孝行してないんですよ。 段々と声が震えてくる。
男:両親に、いつか生でオーロラ見せてやるって約束したんですよ。このまんまじゃ、孝行どころか
最悪の親不孝者じゃないですか・・・。
他にも、兄弟にああしてやりたかった、友人にこうしてやりたかった、職場で迷惑かける、
など、自分の身の上よりも、あくまで周囲への迷惑が申し訳ないと悔やんでいた。
最後の方は泣き崩れてしまった。
こんな状況ですら、他人の事ばかり考えられるような若者が、どうして死を目前とせねば
ならないのだろうか。
どれだけ体験したって、決して慣れるもんじゃない。
そして、こんな若者一人救えない俺の不甲斐無さに、一緒に泣いてしまった。
コメント一覧
「そこには元気に走り回る男の姿が!」かと思ったのに
誰だ、畜生。
それで冷静だと驚くってのはちっとおかしい気が。
つまり肺がんに苦しむ若者はいないんだね
すばらしい
世の中には他に死んでもいい奴がごまんといるのに
こういうきちんとした人間が死ぬ話を聞くと本当に切なくなる。
はい…ガーンと言っている
つまり並の患者ではない
作り話なら許さない。患者を冒涜している。泣ける話のネタにしてる時点で最低。
深い知り合いじゃないが、沢山の人に愛されて人格も尊敬できる良い方だったと聞いた
なんでこういう良い人はさっさと死んじまって世に害をなすしかしないような馬鹿が永らえるのか…
何に対して腹を立てていいのかわからんが
よってこれは創作
一番はネタであれ。二番は嘘であれ。三番は妄想であれ。
お前の名前 どうにかならんの?